きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

742. 2023年九州場所7日目を勝手に語る

全勝の琴ノ若と一山本に土。
九州場所は勝ちっぱなしが消滅した。

まず琴ノ若だが、宇良の巧さが光った一番だった。
数日前に琴ノ若は速い攻めを見せる力士の対応がどうなるか気になっていた。

本日の宇良の相撲は特段速い訳ではなかったが、宇良の低さに対応しきれなかった様子である。

どの力士にも共通することだが、敗れた翌日に修正できるかどうか。

琴ノ若が今場所大勝を目指すならば、修正する力も重要になってくるだろう。

平幕全勝の一山本は佐田の海に敗れて初黒星。
負けた相撲ではあるが、やはり今場所動けてはいると感じさせる相撲ではあった。

一山本としては優勝に関して意識はないだろうし、明日からも思い切っていくだけではないだろうか。

一方一山本に勝った佐田の海だが、2日連続で全勝力士を止めた。
この力士も今場所動きの良さが光っている。

大関陣に目を向けると、貴景勝が2敗目を喫した。

立ち合いは五分だが、その後の攻め、圧力は豪ノ山の方がやや上だった。
今場所馬力不足による影響が出たか。

貴景勝は左突き落としから流れを作ろうとしたが、豪ノ山としてはその左突き落としを読んでいたか、すかさず右を差して寄り切った。

貴景勝が初黒星を喫した時にも記載したが、綱取りの場所において黒星はいつでも痛手である。

本日は貴景勝が土俵に上がる前から全勝力士が消滅したことがわかっていたため、並走するチャンスを逃したというのはかなりの痛手と言えるだろう。

もちろんまだ場所は半分以上残されているため、このまま食らい付いていけばチャンスはあるが、一回目のチャンスを逃したというのが貴景勝にとってどのような影響を及ぼすだろうか。

また相撲内容に関しても同じ押し相撲相手に完敗したことが気掛かりである。

さらにさらに先場所貴景勝は中盤戦で連敗を喫した後、豪ノ山戦で完勝したのをきっかけにその後も白星を積み重ねていった。

今場所は苦手翔猿を下した翌日に豪ノ山に完敗した。

先場所と真逆のような展開だが、明日以降修正することは出来るだろうか。

それにしても毎日のように記載しているが、豪ノ山は連日自分の相撲に徹している。
3勝4敗と黒星先行だが、2大関を下しているし、勝ち負けを問わない総合的な相撲内容で言えばここまで豪ノ山が一番と言っても過言ではない。

豪ノ山としてはこのまま変わらず自分の相撲に徹するだけだろう。

昨日初黒星を喫した豊昇龍が阿炎を下して連敗を免れた。

阿炎に攻め込まれたが、うまく手繰って体を入れ替えた。

先場所も似たような展開で阿炎を下しており、ある程度余裕はあっただろう。

磐石とは言い難いが、連敗しなかったことが何よりか。

ここ数日やや相撲が崩れているように見受けられる霧島は翔猿を下して5勝目。

合い口の悪い相手だったが、もろ手突きで先手を取って圧倒した。

久しぶりに先手を取る相撲を見ることが出来た。
この相撲で勝ち続けていけば波に乗っていけると思うがどうなるか。

連敗中の大栄翔が北勝富士を下して5勝目。
本日もやや上体だけで突っ張っているように見えたが、前に出ることが出来た。

とりあえず連敗を止めた事が何よりであり、明日以降足をしっかり運んで相撲を取ることが出来るかどうか。

平幕に目を向けると、熱海富士が平戸海に敗れて連敗。

昨日も記載したが、一度も勝ったことがない相手であり、本日も苦手意識が出たか。

それとも単純に平戸海の方が前ミツの取り方がうまいから当然の結果となってしまっているのか。

平戸海の速い攻めに対して、熱海富士は守りの強さを発揮する隙も与えてくれなかった。

熱海富士としてはうまく修正していけば今場所も二桁の白星を挙げる強さはあると思うが、今場所も上位圏内の力士と割が組まれる程の大勝を狙うならばこの連敗は痛い。

もちろん今場所無理せずまずはしっかり勝ち越しを目指すのが一番だが、昨日も記載したように熱海富士への期待値が高まっているため、観戦者の私自身が焦っている部分もある。

とりあえず連敗を止めたいところである。

明日の注目の割は
貴景勝ー朝乃山』
この一番である。

初日から休場していた朝乃山が明日から出場する。
勝ち越しには後がない状況からのスタートであるが、朝乃山としても三役復帰、そして大関復帰のためには時間がないと言える。

出来るだけ白星を積み重ねて来場所以降に繋げたい気持ちは強いだろう。

その中いきなり貴景勝と割が組まれた。
貴景勝としてはここで落とすようならば今場所の優勝は絶望的と言っても過言ではないと思う。

もちろん朝乃山は実力者であり、また状態もどの程度なのか不明であるためやりにくさ、警戒もあるだろう。

しかし相手が誰であろうとここまで7日間相撲を取っていない力士に敗れるようならば厳しいと言わざるを得ない。

単純に星勘定からしてもかなり厳しい展開に陥ることになるだろう。

そもそも今場所は明確には綱取りと位置付けはされていない。

それでも今場所での昇進を決めるならば『連覇』は絶対条件だろう。

星数に関しても不明だが、やはり13勝以上の方が印象は良いだろう。
そういう意味では貴景勝自身も後がない状況か。

話は朝乃山に戻るが、朝乃山の出場が中日以降、どのような影響をもたらすのか注目である。

2場所前も途中休場し、再出場後は勝ち越しに後がない状況で4連勝して勝ち越しを決めた。
先場所は千秋楽熱海富士戦に抜擢され、熱海富士を見事下している。

元々の力量、そして底力は誰もが認めるところである。

残り8日間、朝乃山は誰と割が組まれていくのか。
そして優勝争いに大きな影響を与えることになるのか。

様々な点で注目である。

好調だった上位陣も黒星が見え始めてきた。
それでも総合すればここまで良い結果だろうが、何だかんだで今場所も3敗まで優勝ラインが下がる可能性も十分あるか。

もちろん12勝の優勝全てが悪いというわけではないが、私個人としては13勝以上の優勝を見たいという気持ちが強い。

ましてや上位陣が好調だからこそ、その中で13勝以上の星というのは価値も高まると思っている(もちろん12勝の優勝に価値がないという意味ではない)。

星の潰し合いも始まってくるが、誰が抜け出す展開となるだろうか。