大相撲九州場所は序盤5日間を終了した。
大関、関脇が好調の中、中盤戦へ突入する展開となった。
2日前に『貴景勝が初日から3連勝したら次点以上の成績』『貴景勝の初日からの3連勝は大関在位27場所で3回目』という旨の投稿をした。
私個人の感覚として大関在位27場所で3回目はかなり少ないと感じていたのだが、本日ふと『歴代の大関はどうだったんだろう?』と思ったため調べてみた。
今回は『大関在位で3回目の3連勝を達成した場所数』『大関在位で初日から3連勝の回数』を中心に、昭和33年以降に大関へ昇進した力士を対象としている。
そのため大関在位2場所目の豊昇龍は対象外としている。
まず『最高位大関』の記録は以下の通りである。
四股名 |
大関在位で3回目の 3連勝達成場所数 |
大関在位で初日から 3連勝の回数 |
大関在位数 |
3連勝の割 合 |
琴ヶ濱 | 13場所 | 5回 | 28場所 | 0.179 |
若羽黒 | 5場所 | 6回 | 13場所 | 0.462 |
北葉山 | 7場所 | 8回 | 30場所 | 0.267 |
栃光 | 3場所 | 10回 | 22場所 | 0.455 |
豊山 | 4場所 | 16回 | 34場所 | 0.471 |
清國 | 7場所 | 10回 | 28場所 | 0.358 |
前の山 | × | 1回 | 10場所 | 0.1 |
大麒麟 | 17場所 | 3回 | 25場所 | 0.12 |
貴ノ花 | 9場所 | 13回 | 50場所 | 0.26 |
大受 | × | 0回 | 5場所 | 0 |
魁傑 | × | 1回 | 9場所 | 0.111 |
旭國 | 7場所 | 10回 | 21場所 | 0.476 |
増位山 | × | 1回 | 7場所 | 0.143 |
琴風 | 9場所 | 12回 | 22場所 | 0.545 |
若嶋津 | 4場所 | 12場所 | 28場所 | 0.429 |
朝潮 | 9場所 | 10回 | 36場所 | 0.278 |
北天佑 | 10場所 | 14回 | 44場所 | 0.318 |
小錦 | 7場所 | 15回 | 39場所 | 0.385 |
霧島 | 3場所 | 5回 | 16場所 | 0.313 |
貴ノ浪 | 5場所 | 13回 | 37場所 | 0.351 |
千代大海 | 14場所 | 24回 | 65場所 | 0.369 |
出島 | 8場所 | 5回 | 12場所 | 0.417 |
武双山 | 22場所 | 3回 | 27場所 | 0.111 |
雅山 | × | 1回 | 8場所 | 0.125 |
魁皇 | 6場所 | 17回 | 65場所 | 0.262 |
栃東 | 3場所 | 10回 | 30場所 | 0.333 |
琴欧洲 | 9場所 | 15回 | 47場所 | 0.319 |
琴光喜 | 13場所 | 3回 | 17場所 | 0.176 |
把瑠都 | 7場所 | 7回 | 15場所 | 0.467 |
琴奨菊 | 8場所 | 12回 | 32場所 | 0.375 |
豪栄道 | 11場所 | 8回 | 33場所 | 0.242 |
高安※ | 8場所 | 4回 | 15場所 | 0.267 |
栃ノ心 | × | 1回 | 7場所 | 0.143 |
貴景勝※ | 27場所 | 3回 | 27場所 | 0.111 |
朝乃山※ | × | 1回 | 7場所 | 0.143 |
正代※ | × | 1回 | 13場所 | 0.077 |
御嶽海※ | × | 1回 | 4場所 | 0.25 |
霧島※ | × | 1回 | 3場所 | 0.333 |
×は3回達成出来ていない力士
※は現役
これをみるとやはり貴景勝は達成した場所が最も遅く、また割合に関してもワースト2位タイである。
最高割合は琴風の0.545である。
琴風は最高位大関の中でも高い勝率を誇っているため、序盤戦に取りこぼしが少なかったという事か。
短命大関の場合、3回達成することなく陥落することが多い結果となっている。
次に横綱へ昇進した力士を見てみると
四股名 |
大関在位で3回目の 3連勝達成場所数 |
大関在位で初日から 3連勝の回数 |
大関在位数 | 3連勝の割合 |
柏戸 | × | 2回 | 7場所 | 0.286 |
大鵬 | 5場所 | 3回 | 5場所 | 0.6 |
佐田の山 | 8場所 | 10回 | 17場所 | 0.588 |
栃ノ海 | 5場所 | 6回 | 10場所 | 0.6 |
北の富士 | 7場所 | 9回 | 21場所 | 0.429 |
玉の海 | 8場所 | 9回 | 20場所 | 0.45 |
琴櫻 | 7場所 | 11回 | 32場所 | 0.344 |
輪島 | 4場所 | 3回 | 4場所 | 0.75 |
北の湖 | 3場所 | 3回 | 3場所 | 1 |
三重ノ海 | 20場所 | 3回 | 21場所 | 0.143 |
若乃花2 | 3場所 | 5回 | 8場所 | 0.625 |
千代の富士 | × | 1回 | 3場所 | 0.333 |
隆の里 | 8場所 | 4回 | 9場所 | 0.444 |
大乃国 | 11場所 | 5回 | 13場所 | 0.385 |
双羽黒 | × | 2回 | 4場所 | 0.5 |
北勝海 | 4場所 | 4回 | 5場所 | 0.8 |
旭富士 | 4場所 | 11回 | 17場所 | 0.647 |
曙 | × | 2回 | 4場所 | 0.5 |
貴乃花 | 7場所 | 6回 | 11場所 | 0.545 |
若乃花3 | 6場所 | 13回 | 29場所 | 0.448 |
武蔵丸 | 3場所 | 19回 | 32場所 | 0.594 |
朝青龍 | 3場所 | 3回 | 3場所 | 1 |
白鵬 | × | 2回 | 7場所 | 0.286 |
日馬富士 | 8場所 | 9回 | 22場所 | 0.409 |
稀勢の里 | 4場所 | 15回 | 31場所 | 0.484 |
鶴竜 | 9場所 | 3回 | 12場所 | 0.25 |
照ノ富士 | 5場所 | 7回 | 16場所 | 0.438 |
やはり最高位大関と比較すると割合は基本横綱昇進を果たした力士の方が高い。
中には3回達成していない力士も存在するが、これは大関在位数が短い中で横綱昇進を果たしたからである。
意外なのが白鵬であり、大関在位7場所中3場所で初日黒星を喫していたため、3連勝の回数としては少ない結果となっている。
余談だが白鵬は横綱昇進後3場所中2場所でも初日に黒星を喫していたため、この当時は『初日に弱い白鵬』が定着していた。
その後は言わずもがなの結果ではあるのだが。
私は時折記載するが、基本的に横綱へ昇進を果たす力士は大関在位数が短く、すぐに昇進を果たすと思っている。
もちろん例外もあるわけだが、基本的にはそうであり、そのため序盤戦にも躓くことが少ないという事ではないだろうか。
そういった面では貴景勝はかなり回数が少ないし、割合も低い。
しかし大関在位中で優勝3回、同点2回、次点3回と十分結果を残していると言えるだろう。
先日投稿したように、初日から3連勝したため過去のデータからすれば次点以上である。
しかし横綱を目指すならば優勝しかない。
大関在位も長くなってきたが、今場所で昇進を決めることが出来るのだろうか。