きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

718. 2023年秋場所13日目を勝手に語る

貴景勝が番付通り力の差を示し、熱海富士とともに3敗先頭で並ぶ形となった。

単純に結果だけを見るならば当然と言えるだろう。
大関が平幕下位に勝っただけなのだから。

しかしそう単純な話でもなく、貴景勝としては大関としての責任、自力優勝の芽を手繰り寄せるチャンス、そしてその相手が平幕下位という様々な重圧と闘っていただろう。

その重圧を全てはね除け、闘志を燃やしつつも冷静に自分の相撲に徹することが出来た。

熱海富士としては昨日大栄翔戦同様、力は出し切ったと思う。
そして昨日同様、単純に貴景勝の方が経験、地力ともに上だったということだ。

相撲内容に関して言えば、立ち合い当たりは五分だったし、その後攻め勝ったのは熱海富士の方だった。

しかし熱海富士としては当たり負けないことに集中していたため、その後の貴景勝の動きに対応出来なかった。

そこはさすが大関と言ったところだ。
そう易々と若手に敗れるわけにはいかない。

昨日も記載したが、私個人としては貴景勝に勝ってほしいという気持ちが強かった。

熱戦にも期待していたわけだが、私自身としてはどちらの気持ちも叶ったと言える。

本当に良い相撲、良い展開であった。

貴景勝としては残り2日もこのまま突っ走っていきたいところ。

熱海富士としては役力士に連敗したものの、完敗しているわけではないため、昨日も記載したが変わらず力を出し切るだけだろう。

今場所だけではなく、この先上位にぶつかっていってもやっていけると期待させる力である。

3敗だった高安は北勝富士に敗れて4敗へ後退。

昨日は気力で逆転の白星を拾ったが、もう限界だったか。

当たりも突っ張りも軽く、北勝富士に通用していなかった。

熱海富士が敗れたため星の差は1つのままだが、本日の相撲を見ると厳しいと言わざるを得ない。

そういった面では北青鵬、金峰山といったところが不気味である。

金峰山は明日役力士の琴ノ若と割が組まれているが、北青鵬に関しては明日も平幕下位との割である。

これに関しては致し方ない部分もあるのは事実である。

北青鵬は序盤戦不調であり、いつの間にかしれっと(?)4敗力士として名を挙げてきた。

明日の割も下位とはいえ、11日目終了時点では3敗だった剣翔である。

ここまで星の並びとしては大栄翔と全く同じわけだが、下位の力士がこの星の並びで終盤戦もつれる展開になると、ひょっとしたらの展開になる可能性が高くなる。

明日の結果もどうなるかわからないし、千秋楽の割で帳尻合わせる事もするだろうが、ここに関しては割の編成の難しさだとは思う。

普段私は割の編成に関して文句を記載することが多いが、これには同情する。

まぁ千秋楽だけでなく、毎日取り組み終了後に割を組むのがベストなのだろうが。

話が少し逸れたが、大栄翔も4敗を守った。

豪ノ山と激しい相撲になったが、勝因は冷静さを保ったことだろう。

豪ノ山が張り手に来てもムキにならず、安易な引き、叩きも見せることがなかった。

決まり手こそはたき込みだが、最後まで我慢できたことが良かった。

明日勝てば千秋楽の割は貴景勝になると思うが、大逆転優勝を狙うためにはとにもかくにも全勝するしかない。

明日は今年に入ってから辛酸をなめさせ続けられている霧島戦だがはてさて。

その霧島は豊昇龍との大関同士の一番を制して角番脱出を決めた。

立ち合いやや横にずれて上手を求めにいき、自分十分相手不十分の形を作ることが出来た。

大関2場所目も本来の霧島の力からすれば不本意だろうが、とにもかくにも角番脱出を果たしたことは何よりか。

一方豊昇龍は新大関の場所で7敗と後が無くなった。

残り2日間、攻めの姿勢を貫くのか、それとも変化で活路を見出だすのか。

中々興味深いところだが、如何せん今場所の豊昇龍は変化しても敗れているためどうなるか。

明日の注目の割は
貴景勝ー豊昇龍』
『阿炎ー熱海富士』
優勝争い先頭2名の割である。

貴景勝としては豊昇龍の変化も警戒しなくてはならないが、意識しすぎると足が出なくなってしまう。

連日の冷静さを保った相撲内容ならば大丈夫だと思うが、後が無い豊昇龍がどれだけ力を発揮するのか見物である。

熱海富士はここ2日間の当たりを見る限り、阿炎に引かせてついていくことは十分可能だろう。

連敗中だが気持ちを切り替えることが出来るかどうか。

明日の結果によって千秋楽の割はガラリと変わるだろう。

貴景勝の場合、自身とともに大栄翔も勝てばこの両者の割が組まれるだろう。
しかし明日貴景勝が勝って大栄翔が敗れたら霧島と割が組まれる可能性が高い。
ところがその展開で北青鵬、金峰山も勝った場合、どちらかと組まれる可能性もある。

その場合、私個人としては後続の下位の力士に無理してチャンスを与える必要はないと考えているが、ここ数年の流れだと優勝争いの展開を優先する傾向が高いため、十分可能性がある。

そして3敗力士がともに敗れた場合、数字上では5敗力士にすら優勝の可能性が出てくる。

はっきり言うがそんな地獄絵図見たくない。

このまま貴景勝が優勝して綺麗に収まってほしいところである。

残り2日間。
まだまだ先が読めないがはてさて…