きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

638. 千秋楽結びの一番に関すること

大相撲春場所も千秋楽を残すのみとなった。

優勝争いは2敗大栄翔、3敗霧馬山の一騎打ちとなり、この両者が千秋楽に直接対決となった。しかも千秋楽結びの一番である。

仮に本割で霧馬山が勝利となれば優勝決定戦となるが、昨日も記載した通り『関脇-小結』の優勝決定戦は史上初である。

また『関脇-小結』によるもう一つ史上初の出来事がある。

それは『千秋楽結びの一番が関脇-小結の割』ということである。

そもそも昭和33年以降、関脇もしくは小結が千秋楽結びの一番に関わるのは過去『13回』である(関脇11回、小結2回)。

基本番付通りにいけば横綱大関が務めることが多いため、関脇、小結が関与するのが少ないのは当然と言えば当然である。

過去には平幕が務めたことも数回あるが、先場所の琴勝峰が記憶に新しいだろう(正確に数えていないが平幕力士が千秋楽結びの一番を取るのは確実に5回以上はあるため小結より回数は多い)。

今場所は初日の段階で番付順にいけば『貴景勝ー若隆景』になっていただろうが、この両者が休場となったため、14日目段階で番付上位の2名は『豊昇龍』『霧馬山』となる。

しかしこの両者は12日目に割が組まれ、そして単純な番付順で言えば豊昇龍が最も番付上位となるため『豊昇龍-高安』の割が結びの一番になるはずだが、やはり優勝に関わる割は最後に回そうという流れになったか。

過去関脇、小結が千秋楽結びの一番に相撲を取った結果は以下の通りである。

場所

勝者

敗者

昭和47年名古屋

清國(西大関)9勝6敗

長谷川(東関脇張出)5勝10敗

平成4年夏

小錦(東大関)9勝6敗

安芸ノ島(東小結)9勝6敗

平成4年九州

曙(西大関)14勝1敗(優勝)

武蔵丸(東関脇)9勝6敗

平成5年初

曙(東大関)13勝2敗(優勝)

貴花田(東関脇)11勝4敗

平成6年夏

琴錦(東関脇)9勝6敗

貴ノ浪(東大関)9勝6敗

平成13年秋

栃東(東関脇)12勝3敗

武蔵丸(東横綱)9勝6敗

平成30年九州

御嶽海(東関脇)7勝8敗

高安(西大関)12勝3敗

平成31年

豪栄道(西大関)9勝6敗

貴景勝(東関脇)11勝4敗

令和2年7月

朝乃山(西大関)12勝3敗

正代(東関脇)11勝4敗

令和2年11月

照ノ富士(東小結)13勝2敗

貴景勝(東大関)13勝2敗

令和4年初

御嶽海(東関脇)13勝2敗(優勝)

照ノ富士(東横綱)11勝4敗

令和4年春

正代(東大関)9勝6敗

若隆景(東関脇)12勝3敗(優勝)

令和4年九州

貴景勝(東大関)12勝3敗

若隆景(東関脇)8勝7敗

関脇が4勝7敗、小結が1勝1敗という結果である。

如何せん過去は横綱大関と番付上位と割が組まれているため、勝率が低くなるのは仕方ない事である(小結に至ってはそもそも母数があまりにも少ない)。

史上初となる『千秋楽結びの一番が関脇-小結の割』だが、両者の健闘を祈っている。