きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

551. 2022年秋場所4日目を勝手に語る

上位安泰が程遠い展開の秋場所4日目。

まず白星を挙げた照ノ富士貴景勝から振り返ろう。

照ノ富士は復調した明生の動きにうまく対応出来た。

明生としては横への動きも交えてある程度やりたいことは出来たと思うが、最後はがっちり両腕を極められてしまった。

あの形になれば照ノ富士だが、とはいえ蹲踞も辛そうだし、相撲内容も膝が万全でないためやや腰高と言えるか。

それでも白星を積み重ねる辺りさすが横綱といったところだが、果たして15日間皆勤できるかどうか。
むしろその心配が大きい。

貴景勝琴ノ若を下して3連勝。

琴ノ若相手に押し切れないとみるや、張り手を交えながら最後は押し切ることに成功した。

とはいえ正直膝が伸び切った状態で横からの大振りを繰り出している時点で、内容的にはかなり厳しいと言わざるを得ないのだが、良い方向に捉えるならば『気迫勝ち』と言ったところか。

あまり褒められた内容ではないと思うが、序盤戦でこれ以上落とすわけにはいかないため、何はともあれ白星に結びつけたことは大きいだろう。

一方琴ノ若としては、あの大振りに対して怯んでしまったが、貴景勝の脇はがら空きだったため、その隙を突けるようになればもっと上が見えてくると思う。

期待が大きいだけにここまで1勝3敗は残念である。

残りの上位陣御嶽海、正代がかなり悪い方向へ進み始めている。

御嶽海は過去負けなしの翔猿相手に完敗。
今場所の翔猿は押す力、圧力が増しているのは事実だと思うが、とはいえ御嶽海が屈する程ではないと思う。

しかし結果として終始翔猿ペースであり、最後はもろ差しを許してしまった。

初日、2日目の相撲は良く身体が動いていたが、本日の相撲を見ると全く身体が動いていない。

大関昇進前から連敗癖があるため、何とか修正してほしいところである。

そしてどうにもならないのが正代か。
日を追う毎に悪さが増していく。
先場所の序盤戦を彷彿とさせる完敗である。

先場所は中盤戦以降徐々にエンジンがかかっていき、最終的には最強と言っても過言でないレベルだったが、今場所は『最高→仕方ない→悪い→最悪』といった4日間である。

2日目にも記載したが、結局今場所も『序盤戦1勝4敗でした』という可能性が現実味を帯びてきた。
それだけ内容が崩壊している。

そしてその正代から白星を挙げた玉鷲だが、この力士は正代とは逆に中盤戦以降崩れる可能性が高い。

ここ数場所は序盤戦白星を積み重ね、結局終わってみれば一桁勝ち越しが関の山というパターンである。

37歳ということを考慮すれば立派なのは間違いないのだが、それでも中盤戦以降も勢いを保ってほしいところではある。

関脇に目を向けると豊昇龍が3連勝とした。
この2日間は上手を求めて横に動く立ち合いを選択しているが、正直あまり強さを感じさせない内容である。

廻しを引けば強いのはわかるが、今後もこの立ち合いでしか前ミツを引くことが出来ないならばかなり苦労することになるのではないだろうか。

星は挙がっているが、期待が大きいだけに物足りなさを感じる。

若隆景が今場所の初白星。
内容こそ磐石とは言い難いが、それでもこの白星がきっかけになればと思う。

大栄翔が3連敗。
本日もそうだが腰高が目立つし、上半身だけで攻めていこうとする意識が目立つ。

その大栄翔を下した先場所の覇者逸ノ城も白星を挙げたとはいえ、腰高が目立つか。

毎回万全の左上手を引けるわけではないが、それでも上手を引くための工夫は重要だし、そのためには腰を下ろすことが重要だろう。

4連勝としているのが玉鷲、若元春、北勝富士、王鵬だが、中々興味深い面子である。

若元春は地力をつけてきており、先場所も上位初挑戦場所で照ノ富士と熱戦を繰り広げるといった活躍を見せた。

現状『平幕中位以上、上位未満』といった力量であるためか、この地位ならば安定感が目立つ。

また本日の遠藤戦を見ると、突き押しの威力も中々のものであり驚きである。

北勝富士は良い意味で驚きはない。
この力士もここ数場所は上位で勝ち越しが難しくなり、とはいえ中位ならば力は上である。

今場所二桁には到達すると思うが、優勝争いという点ではある程度四股名が残るにしても、正直最後まで残る印象は薄いか。

王鵬は幕内の土俵に少し慣れてきたのか、今場所はばたつくことがない。

相手を圧倒する相撲を取っているため、今場所大勝してきっかけを掴むことが出来るかどうか。

明日の注目の割は
照ノ富士玉鷲
貴景勝ー明生』
この2番である。

照ノ富士にとっては鬼門と呼べる相手である。
先場所こそ勝っているが、今場所の膝の状態、玉鷲の調子を考慮するとかなり厳しいだろう。

玉鷲の押しをまともに受けてはひとたまりもないため、どのように対処するか注目である。

貴景勝は対戦成績五分の明生が相手である。

初日こそ躓いたが3連勝と立て直し、序盤戦でこれ以上落とすわけにはいかないため、重要な一番だろう。

安易な左突き落としで明生を呼び込む可能性が高いため、愚直に押していくことが重要だろう。

明日で序盤戦が終了するが、役力士の1敗力士消滅の展開は避けてほしいところである。

ここ数場所ある意味見慣れた光景になっているが、本来ならば見慣れてしまっては良くない光景である。

どのような形で中盤戦へ突入するだろうか。