きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

585. 2022年九州場所12日目を勝手に語る

ここで負けてしまうか豊昇龍。

これが率直な感想である。

昨日私は豊昇龍に勝ってほしいという旨の記載をした。
それは同期、同学年とはいえ、ここ1年程上位で相撲を取り続けていた意地を見せてほしいと思っていたからである。

勝つことを求めるは横綱に対してであり、関脇に求めることではないかもしれないが、とはいえこういう局面を乗り越えない限り、優勝に辿り着くのは困難だろう。

豊昇龍自身が三役の威厳を見せるという気持ちがあったかどうかは不明だが、いずれにしても『絶対に負けない』という気持ちはあっただろう。

それが重圧になってしまったのか。
何となくの印象としては重圧と無縁で強気なタイプだと思っていたが。

立ち合いは王鵬が当たり勝った。
それにより豊昇龍が焦ってしまったか、反撃しようとしたところを叩き込まれてしまった。

ここ数日の豊昇龍は、攻めの相撲が見られるようになってきたが、その中で格下に黒星を喫してしまった。
それが残り3日間にどのような影響をもたらすだろうか。

一方の王鵬は昨日阿炎に完敗し、現状の力量を把握する良いきっかけになったと思っていた。

本日の豊昇龍も阿炎と同格かそれ以上の力士である。

挑戦者という気持ちを持って迷わず思い切りぶつかっていけたというところか。

この白星が王鵬の相撲人生においてターニングポイントとなるのだろうか。

豊昇龍ー王鵬の取り組み前に土俵に上がっていた2敗高安はしっかり2敗を死守。

立ち合いで竜電に前ミツを許しかけたが、構わず前に圧力をかけてから叩き込んだ。

高安は変わらず自分の相撲に集中しているといったところであり、気負いも重圧も感じさせない。

このままいくのではないかという雰囲気を醸し出しているが、残り3日間が正念場だろう。

そして豊昇龍が敗れたことによりチャンス到来の貴景勝

錦富士との3敗同士の対戦をしっかりとモノにし、トップとの星の差を1つにした。

錦富士も真っ向から素晴らしい当たりを見せていたが、そこは大関が意地を見せたといったところか。

短い時間だったが、両者ともに素晴らしく激しい相撲内容だった。

貴景勝は高安との直接対決が終了しているため、依然として自力優勝出来ない状況ではあるが、豊昇龍を引きずり落とすチャンスが生まれただけでも十分だろう。

厳しい展開に変わりはないが、逆転優勝が現実味を帯びてきた。
そのためには残り3日間全勝が絶対条件だろう。

3敗の阿炎は立ち合い変化で若隆景を下した。

待ったにより作戦を変更したとのことだが、目の前で豊昇龍が敗れたため、過去に優勝争いの経験もあり少しは意識したのではないだろうか。

一方若隆景が2場所連続二桁勝利ならず。
本日の変化もあっさり食ってしまったし、連日精彩を欠いている。

同じ関脇の豊昇龍に話題を持っていかれているため、何とか意地を見せてほしいところである。

このままでは勝ち越しも危うい。

勝ち越しが危ういといえば、正代が角番脱出に崖っぷちとなった。

本日立ち合い踏み込んではいるが、霧馬山の方が立ち合い低く、前ミツも良いところを取られているため完敗だった。

残り3日間。
明日玉鷲戦が確定しており、番付通りならば貴景勝、御嶽海か。

昨日のように正代が突如力を発揮すれば無理ではないと思うが、貴景勝戦はかなり厳しいか。

今年何度も奇跡を見せてきた正代が1年納めの九州場所でも奇跡を起こせるか。

そして本日の取り組みで何気に驚いたのが輝である。

正直琴ノ若相手に圧倒されると思っていたが、その逆の展開になった。

ここしばらく低迷しており、一時期幕内で一番弱いのは輝ではないかと記載したこともあった。

完全復調を果たしたのか、今場所たまたまなのかは不明だが、いずれにしても上位に定着している琴ノ若を圧倒できる力量が輝の中に眠っていることは間違いないということか。

明日の注目の割は
貴景勝ー豊昇龍』
『高安ー王鵬』
優勝争いに関するこの2番である。

まず貴景勝ー豊昇龍だが、貴景勝としては引きずり落とすチャンスであり、敗れれば脱落だろう。

豊昇龍としては優勝のためには連敗するわけにはいかない。

注目は立ち合いだろう。
豊昇龍がまともにいくのかどうか。

そして貴景勝も豊昇龍の変化を意識するだろうが、それを気にしすぎて消極的な立ち合いになっては本末転倒である。

貴景勝は今場所2番程変化されているが、見事に対応することが出来ている(結果的に翔猿には敗れたが)。

相手を意識せず押しに徹することができるかどうかが鍵となるだろう。

そして豊昇龍は変化するにしてもしないにしても中途半端なことをしてはいけないだろう。

変化も中途半端にしてしまっては貴景勝についてこられるだろう。

本日敗れて2敗に後退したが、気持ちを切り替えて臨むことが出来るかどうか。

高安ー王鵬は実力から言えば俄然高安有利と言える。

突っ張り合いでも四つでも高安の方が上だが、王鵬は本日豊昇龍を下し、間違いなく自信をつけただろう。

高安相手にも怯まず本日のように思い切りいけるかどうか、そしてどれだけ押し込む事が出来るかどうか注目である。

昨日終了時点では、豊昇龍、高安に絞られたように見えたが、豊昇龍が敗れたことにより展開が大きく変わった。

内容面を考慮すると高安と言いたいが、どうにも高安はどこかで落とすのではないかという思いもある。

残り3日間。
どういう星の流れになるだろうか。