きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

586. 2022年九州場所13日目を勝手に語る

高安が単独先頭に立った九州場所13日目。

つい2日前までは豊昇龍が単独先頭だったのだが、2日間で展開が大きく変わった。

まず単独先頭に立った高安の相撲から。

さすが高安といった内容であり、力の差を見せつけたような相撲だった。

とはいえ王鵬も力を出し切ったし、健闘したと思う。
高安のかち上げに上体は起きなかったし、突っ張り合いも負けてはいなかった。

しかし四つに組んでしまっては勝ち目はない。

王鵬としては阿炎戦同様、この敗戦を糧に強くなっていけば良い。

高安に話を戻すが、今のところ気負い、重圧なくここまで来ていると思う。

残り2日間、高安にとっては勝負の2日間となる。
今年の春場所は14日目から優勝決定戦まで3連敗を喫した。

間違いなく相撲は充実している。
力を出し切れば誰にも負けない。
しかし完全に優勝を果たすまで信用できないというのが本音である。

あとは自分との闘いではないだろうか。

本日もうひとつの注目の一番『貴景勝ー豊昇龍』は貴景勝に軍配が上がった。

貴景勝は昨日豊昇龍が敗れたことにより、逆転優勝の芽が出てきた。

その中で本日豊昇龍戦。
逆転優勝のためには残り3日間全勝が絶対条件と言っても過言ではない。

重圧のかかる場面で貴景勝としては最高の相撲内容で白星とした。

一気に押していく相撲ではなく、相手をよく見ながら押していき、引いてきたところを土俵際に注意を払いながら押し込んでいく。
貴景勝のもう1つの型とも言える相撲である。

高安との直接対決が終了しているため、依然として厳しいことに変わりはないが、貴景勝としては自分の相撲を貫いていくだけだろう。

一方豊昇龍はいまいち何をしたかったのかわからなかった。

もちろん四つに組みたいという思いはあったのだろうが、攻めの意識はあまり感じられなかった。

それだけ貴景勝にじっくり見られてしまったということなのかもしれないが、持ち前の闘争心が影を潜めていたのは残念だった。

終盤戦で連敗を喫し、星の差1つで追いかける展開となり、さらには貴景勝と同様に高安との直接対決が終えているため自力優勝も消滅している。

諦めなければチャンスがあるというのはもちろんのこと、豊昇龍にとっては来場所以降、上の番付を狙うためには1つでも多く白星を積み重ねることが重要になる。

そのためここで腐るわけにはいかないだろう。

3敗同士の対戦である『阿炎ー輝』は実力通り阿炎が圧倒した。

昨日輝には驚かされたのだが、あれは何だったのだろうか。

まぁ合い口の問題もあるかもしれないが。

優勝争いの話題とは別に、正代が玉鷲に敗れて場所後の大関陥落が決定した。

正直今年ここまで5場所を見ていると、よくここまで持ちこたえることが出来たというのが本音である。

絶望的な瞬間を何度目の当たりにしただろうか。
そして奇跡を何度目の当たりにしただろうか。

今場所も苦手の琴ノ若を下し、決して調子が悪いわけではなかったと思う。

しかしそれでも結果的に13日目で負け越しを喫してしまった。

今場所何度か記載しているが、単純に力負けしている印象を受ける。

力を出し切れていないわけではない。
出し切っても負けてしまうといった感じである。

だからこそ大関陥落が免れなかったというところか。

来場所10勝すれば大関復帰は可能だが、御嶽海同様2場所連続皆勤負け越しを喫した中でそれが達成出来るかどうか。

厳しいと言わざるを得ないが、今年何度も見せた奇跡を起こすことが出来るかどうか。

そもそも今場所もまだ2日間残されている。
千秋楽貴景勝と割を組まれるだろうが、そこで何かやってくれるのではないだろうかという期待を正代ファンは持っているだろう。

明日の注目の割は
『高安ー輝』
この一番である。

実力通りならば高安が俄然有利だろう。
問題は高安自身にあり、重圧に押し潰されず自分の相撲を取ることが出来るかどうか。

そして懸念点としては、輝が昨日琴ノ若戦のような相撲を見せたら高安が慌てる可能性もある。

輝もよくわからない力士である。
ここ一番で力を発揮してくるかもしれない。

極論言えば輝が100%の力を発揮しても基本的に高安には及ばないと思うが、単独先頭に立った翌日に高安が変わらず自分の相撲を取ることが出来るかどうか。

残り2日間。
高安有利な展開であることは間違いないが、阿炎の存在が不気味である。

おそらく千秋楽は高安と阿炎の直接対決だろう。

どういった星の並びでこの両者がぶつかるのかわからないが、3敗力士の中で唯一阿炎だけが自力優勝の可能性を残している。

残り2日間、目が離せない。