きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

578. 2022年九州場所5日目を勝手に語る

序盤戦最終日の5日目。

昨日全勝力士が消滅し、役力士で1敗は豊昇龍、御嶽海、霧馬山、翔猿の4名だった。

そして本日5日目で関脇は1敗を守ったが、小結が2敗へ後退した。

まず豊昇龍だが、過去4戦全敗の翠富士が相手だった。

2日連続で苦手力士との対戦だったが、平幕相手に連敗は避けたいところであるし、ましてや翠富士の力量はまだ上位定着までには至らないレベルと言っていいだろう。

その力士に連敗を喫してはいけないという気持ちも強かったか、立ち合い右上手を求めにいった。

正直これが悪手になると思ったが、河津掛けで翠富士を下した。

連敗しなかったことが何よりだし、鮮やかと言えば鮮やかだが、ここ一番で『自分の型で勝つ』ことが出来ない辺り、まだまだ課題は多いと言ったところか。

如何せん期待の大きい力士なだけに、小さくまとまってほしくないという気持ちが強い。

『御嶽海ー翔猿』の一番は、翔猿に左上手を許し、御嶽海は苦しい展開に陥ったが、土俵際逆転の突き落としを決めた。

御嶽海としては胸を合わせればある程度安心はしていたのか、慌てる素振りはなかった。

決して良い内容ではないが、ここ3場所の御嶽海から考えると、粘り腰も見られるため、良い兆候と言えるか。

特例復帰場所で序盤戦4勝1敗は上々だろう。

一方翔猿は良い形を作っていたが、胸を合わされた時点で苦しかったか。

先場所から力をつけているとはいえ、やはり廻しを引き付けて寄るタイプではないと言ったところか。

霧馬山が大栄翔に敗れて2敗目。
突き押しの大栄翔のお株を奪うかのように立ち合い当たり良く、突っ張りも威力十分だったが、足が流れてしまった。

攻める姿勢は見受けられるし、力強い相撲でもあったため、悔やまれる敗戦である。

星が五分の大関陣に目を向けると、本日は明暗が分かれた。

まず貴景勝だが、苦手逸ノ城相手に『らしくない相撲』だったが、白星に結びつけた。

手を出して少しずれるような立ち合いを選択し、正直どうかと思われたが、逸ノ城に捕まることなく相撲を取ることが出来た。

ここで落とせば連敗地獄にはまる可能性も十分あったため、苦手を下して連敗を止めたのは大きいだろう。

何とか2敗のまま食らい付いていきたいところである。

正代は明生に敗れて5場所連続の序盤戦黒星先行である。

今場所の序盤戦の正代は、正直相撲自体はしっかり取ることが出来ていると思う。

立ち合いの当たりも決して悪くない。
2勝している内容も文句なしである。

そのため単純に『力負けしている』印象を受ける。
実力を出し切っているけど勝てない。
そんな感じである。

それだけ今の大関と関脇~平幕上位の力量差がないという事なのだろう。

とにもかくにも正代としては角番脱出のために連敗を止めたいところである。

大関への足固めの場所としたい若隆景が宇良を下して4場所ぶりとなる序盤戦白星先行。

とはいえ若隆景らしくない相撲だったか。
何をしてくるかわからない相手ということもあり、慎重になったというだけならば良いのだが、昨日の敗戦を引きずって足が出なかったというならば心配である。

とりあえず白星先行させたのは及第点だろう。

平幕上位の1敗力士の中に高安の四股名があるが、今場所はかち上げが冴えている。

本日は結果的に左四つに組む展開になったが、立ち合いのかち上げが効いていただろう。

大関へ昇進した頃の高安は左四つよりもこのかち上げを武器としていたが、大関陥落以降は左四つを軸にしていた。

四つの安定感に関して言えば大関在位中よりも増したと言えるが、やはり高安の真骨頂は激しい相撲だったということか。

内容が伴っての4勝1敗であり、さらにはここ2場所上位圏内の平幕力士が優勝を果たしているため、中盤戦以降自然と高安に注目が集まるだろう。

平幕中位に目を向けると、隆の勝がどうしてしまったのだろうか。

3連敗の内容がいずれも悪い。
先場所は怪我からの復帰場所で仕方ない面もあったと思うが、今場所は期待していただけに残念である。

何かこの地位でしか相撲を取ることが出来ないのではないだろうかと思わせるほど深刻である。

明日の注目の割は
『御嶽海ー高安』
この一番だろう。

1敗同士の対決である。
御嶽海は優勝云々よりも大関復帰のために、高安としては念願の初優勝のためにターニングポイントとなる一番になる可能性もある。

過去は高安が圧倒しているが、御嶽海は高安のかち上げに対してそこまで苦にしていないと思う。

むしろ左四つに組んで長い相撲になる展開で高安が勝つことが多い印象を受ける。

御嶽海としては早い相撲を心掛けたいところだろうがはてさて。

そして十両に目を向けると
『徳勝龍ー朝乃山』
この一番も注目である。

朝乃山が久しぶりに十両の土俵に上がるということではなく、私個人としては徳勝龍と割が組まれたというところが注目点である。

単純な力量ならば当然朝乃山だし、むしろ朝乃山としてはこんなところで躓くわけにはいかないだろう。

しかし徳勝龍の場合、何かやってくれるのではないだろうかという期待がある。

まぁ朝乃山が圧勝して終わる可能性が高い気もするのだが。

明日から中盤戦へ突入するが、優勝争いが盛り上がるためには2敗力士が如何にして食らい付いていけるかといったところか。

貴景勝、若隆景、そして霧馬山辺りは踏ん張り所だがはてさて…