きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

478. 2022年春場所11日目を勝手に語る

『やはりこうなったか』
本日、いや今場所最大の注目と言っても過言ではない『若隆景ー高安』の一番を見た率直な感想である。

昨日も記載したが、今場所の若隆景の強さ、そして過去の合い口を考慮して高安が勝てる姿が思い浮かばなかったため、この結果に驚きはなかった。

むしろ今場所の若隆景の強さを再認識させられた。

高安は立ち合い頭で当たって突き放していこうとしたが、若隆景がうまくおっつけて全く下がらず、さらに強烈な左おっつけからもろ差しの形になることに成功した。

こうなってしまえばあとは土俵際に注意を払うだけである。

今場所の高安は落ち着いて自分の相撲を取っており、その結果ここまで無傷の10連勝としていた。

しかし上位圏外のため、むしろ高安にとってここからが本番であった。

その中初っぱなから若隆景と割が組まれ、正直完敗と言える内容だった。

本日の一番は仕方ないとして、とにかくこの先初優勝のためには連敗しないことが重要である。

高安の連敗は何度も見てきているが、何とも心苦しいものがある。

強敵続く終盤戦だが、とにかく切り替えることだ。

一方の若隆景は上記の通り、とにかく強い。
元来の巧さはもちろんのこと、それ以上に強い。

初優勝のためにはもはや自分自身との戦いになるのではないだろうか。

いくら強くなったとは言っても、優勝争い先頭に立った経験は初である。

この先若隆景にとって未知なる世界へ突入するが、変わらず自分の相撲に徹することが出来るかどうか。

平幕1敗力士の琴ノ若大関貴景勝に敗れて2敗へ後退。

仕切りの時から気合い十分の表情をしており、立ち合いは右張り手からやや右へ動く展開だった。

貴景勝の当たりをまともに受けたくないという思いがあったのだろうが、貴景勝も張られたことで怒りの感情が沸きつつも冷静に良く残し、最後の突き落としも冷静だった。

結果的に琴ノ若としてはやや消極的な相撲になってしまったか。

取り組み終了後、両者花道での感情表現が面白かったが、貴景勝としては角番脱出の喜びよりも張られたことへの怒りの方が勝る結果となった。

昨日痛恨の2敗目を喫した御嶽海は、連敗せず2敗を死守。

阿炎の突っ張りに下がることなく下から跳ね上げ、最後は引きで決めた。

内容も良いし、連敗しなかったことが何よりである。

そして高安が敗れたことにより、自力優勝の芽が出てきたため、この先番付上位の意地を見せられるかどうか。

一方の阿炎が3連敗となり、今場所の主役達の影に隠れる形となっている。

この2日間は単純に力負けをしている。
番付順にいけば大関戦もまだ2つ残されているため、何とか一矢報いたいところである。

角番大関正代が11日目にしてついに白星を先行させた。

本日はお得意様の宝富士であり、かなり余裕を持って臨むことが出来た様子である。

連日記載しているが、この先対戦相手が厳しいため、残り2勝でも中々険しい道のりである。

それでも今の正代ならば勝っても何ら不思議ではないほど復調しているだろう。

平幕下位に目を向けると、栃ノ心が8場所ぶりに勝ち越しを決めた。

7場所連続で負け越しを喫しており、私のブログでもここ1年ほど序盤戦に栃ノ心の弱った姿を見て寂しいといった旨の記載をし続けていたが、今場所は序盤戦から見ていてたぶん大丈夫だろうという思いがあったため控えていた。

大関昇進を果たした頃の相撲と比較すると、上半身ばかりで下半身に力が入っていない相撲ではあるが、本日の吊り出しのように栃ノ心にしか出来ない豪快な相撲を取り続けてほしいと思う。

明日の注目の割は
『御嶽海ー高安』
この一番である。

御嶽海としては昨日痛恨の黒星を喫したが、再度自力優勝の芽が出てきたため、燃えるものがあるだろう。

一方の高安も本日敗れたとはいえ、優勝争いトップグループに位置していることは変わらない。

過去の対戦成績は高安が圧倒しているが、これは参考にならないだろう。

高安が左半身で持久戦に持ち込み制する展開が多く、高安が勝つならばこのパターンだろうが、御嶽海が勝つならば比較的短い相撲になるのではないだろうか。

正直高安の粘り腰以上に御嶽海の圧力が勝るのではないかと思っている。

6:4で御嶽海有利と見るが、高安としても期するものがあるだろう。

そして目を引いたのは『正代ー貴景勝』の割が組まれたことである。

番付順にいけばこの割は千秋楽に組まれる予定だが、12日目に組まれることになった。

昨日も記載したが、今場所は割に関しての動き、対応が比較的早いため、この先も楽しみである。

ついに全勝力士が消滅し、1日でがらりと展開も変動した。

どうにも高安は過去に前例があるため3敗辺りまで後退しそうな感じもするのだが、高安の優勝を心待ちにしているファンも多く存在するため、何とか踏み止まってほしい気持ちもあるがはてさて…

予想がかなり難しいところではあるが、とりあえず私個人としては『御嶽海と若隆景の直接対決で勝った方が優勝』と予想しておこう。