2敗照ノ富士、逸ノ城。
3敗貴景勝。
星で考えてもこの3名に絞られたが、照ノ富士、逸ノ城のどちらかの優勝が色濃くなったか。
3敗にただ一人貴景勝が食らいついており、本日の相撲も久しぶりに貴景勝らしい相撲だった。
錦木が押しやすい相手ということもあっただろうが、それでも沈み込みながらはず押しで押し上げる辺り、かつての貴景勝を彷彿とさせる素晴らしい内容だった。
相撲内容も上々、星の差1つで照ノ富士戦も残されているため、まだまだ楽しみであることは間違いないが、それでも私自身、貴景勝が照ノ富士に勝っても優勝はないと思っている。
それは明日の大関同士の一番『貴景勝ー正代』の割が組まれているが、圧倒的に正代が有利だと思っているからである。
上記の通り、貴景勝は完全復活とまではいかないが、貴景勝らしい相撲も増えてここまで9勝を挙げている。
12日目終了時点で9勝3敗は大関としては上々の成績と言えるだろう。
ましてや前半戦の出来からすれば余計そう感じる。
しかしそれ以上に正代の勢い、土俵際のしぶとさが勝ると思う。
立ち合いから正代がもろ差し速攻、もしくは貴景勝が当たり勝ってもうまく回り込んで逆転。
このイメージしか沸かない。
正代が勝てば両大関は4敗。
そうなると照ノ富士、逸ノ城どちらかという話である。
まぁここまではあくまで私の勝手な予想のため、まだわからないが、単純に照ノ富士、逸ノ城の相撲内容も厳しさを増している。
照ノ富士は最難関とも呼べる大栄翔を全く問題にせず。
今場所の照ノ富士は押し相撲の圧力に全く下がることがなく、逆に圧力をかけて相手の逃げ場を無くしている。
思えば初日敗れた阿炎戦も土俵際のツメを誤っただけであり、阿炎の押しに下がることはなかった。
むしろ今場所は逸ノ城、若元春、豊昇龍などの四つ相撲相手に手を焼く場面が目立つ。
そうなると明日の若隆景戦。
若隆景に期待できるものがあるかもしれない。
若隆景としても土俵上で照ノ富士に勝利したことがないため、ここで白星を挙げれば来場所にも繋がっていくだろう。
そして逸ノ城。
うるさい翔猿相手だったが、しっかり正面において徐々に相手を追い詰めていった。
よく大型力士が小兵力士を相手にするとき『大型力士は動かず見ること』と言われるが、本日の逸ノ城はそれを体現したような相撲内容だった。
残り3日間、平幕力士との対戦が組まれるが、ここからは重圧との戦いだろう。
どんな相手だろうが地力は逸ノ城の方が上だと思う。
変わらず勝っているときの動きが出来るかどうか。
明日の注目の割は上記の通り
『照ノ富士ー若隆景』である。
兄の若元春が照ノ富士相手にあれだけの相撲を取ったのだから、弟としても意地があるだろう。
優勝争いも佳境を迎えるが、私の予想に反して貴景勝が割って入ることが出来るかどうか。
残り3日間、目が離せない。
そして何としても残り3日間、これ以上休場力士が出ないことを切に願う。