きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

505. 2022年夏場所11日目を勝手に語る

夏場所も本日より終盤戦へ突入。

2敗の隆の勝、一山本に明暗が分かれた。
隆の勝が勝ち、一山本が敗れたため、隆の勝が単独首位に立った。

隆の勝は合い口の悪い豊昇龍相手だったが、我慢して相撲を取ることが出来た。

立ち合いの当たり、出足を止められ、豊昇龍に上手を引かれてかなり苦しい展開だった。

しかし豊昇龍がやや強引に外掛けにきたところに反応し、うまく体を寄せて寄り倒した。

正直上手を引かれた瞬間『これは終わったな』と感じたが、豊昇龍の雑な攻めにも助けられた部分があったとはいえ、よく我慢して相手の動きに対応できた。

初優勝を果たす力士というのは、本来負けていたのではないかと思う相撲をモノにすることが多い。

言い換えれば実力以上の力を発揮するということだ。

隆の勝は突き放して右差し速攻という型を持っており、それが勝ちパターンとして存在するが、止まった状態から勝利するパターンは少ない。

本日の相撲をモノにした、そして単独首位に立ったということで、隆の勝に追い風が吹き始めているか。

そうはさせじと星の差1つで追う照ノ富士が阿炎を下して3敗を死守。

正直横綱には失礼だが、阿炎の突っ張りに後退すると懸念していたが、取り越し苦労だった。

阿炎の突っ張りに全く下がらず、逆に圧力をかけて阿炎に引かせる相撲を取った。

終盤戦へ突入し、照ノ富士の相撲に厳しさが増してきたか。

本日敗れて3敗に後退した一山本は自滅したような相撲だった。

志摩ノ海の足腰がしっかりしているため、押し込めなかったということなのだが、一山本が自分一人で相撲を取っていた印象を受けた。

これに関しては優勝を意識した云々ではなく、単純に志摩ノ海の力量が勝ったという相撲である。

3敗を守った力士に目を向けると、霧馬山、宇良、佐田の海と全員が最高の相撲内容だったと言えるのではないだろうか。

霧馬山は十分優勝候補の1人だと思うし、昨日も記載した通り、宇良の存在が不気味である。

佐田の海に関しては優勝争いという点では厳しいかもしれないが、力は十分に発揮出来ており、三賞候補には挙げられる活躍を見せている。

大関陣にも一応触れておくが、本日はここ数日の中で全員が力を出し切ることが出来た1日ではないだろうか。

貴景勝はらしい相撲で遠藤を圧倒し、この相撲が取れるならばなぜ昨日北勝富士戦であんな無様な姿を晒したのか不思議なレベルであった。

正代は相撲時間こそ短いが、玉鷲相手に当たり負けすることなく、白星に結びつけた。

御嶽海は若隆景に敗れたが、攻めの姿勢は見られたし、ある程度しぶとさも見せた。

それぞれ大関にかける言葉として如何なものかと思うかもしれないが、中盤戦までの内容を見ていれば期待値は大きく低下しているため、本日の相撲内容だけでも満足に感じてしまう。

そして若隆景は大関戦3連勝で白星先行。
昨日も記載したが、皮肉なことに課題としていた分の悪い上位戦で結果を残している。

しかも相撲内容が若隆景らしい下から攻める巧さを見せた相撲である。

明日の照ノ富士戦が山場であり、さらには隆の勝戦も残されている。

若隆景としては残り4日間、非常に大切だろう。

明日の注目の割は
照ノ富士ー若隆景』
『隆の勝ー一山本』
この2番である。

照ノ富士ー若隆景は、優勝争いという点においてもそうだが、復調した若隆景が横綱相手にどれだけの相撲を取ることが出来るのかという点にも注目である。

過去は若隆景が不戦勝を除き8戦全敗である。
熱戦になることも多いが、もろ差しになった瞬間、腕を極められてしまうことが多い。

若隆景としては如何にして崩しながら攻めることが出来るかどうか。

照ノ富士としては優勝のためにこの先1つも落とすわけにはいかない。

隆の勝ー一山本は順当にいけば隆の勝だろうが、単独首位に立ったことで、さすがに重圧もかかってくるだろう。

この2日間、隆の勝らしい出足のある相撲は取ることが出来ていない。

対戦相手による問題もあるだろうが、その辺りどのような影響を及ぼすだろうか。

隆の勝に追い風が吹き始めて来たようにも感じるが、その一方で隆の勝がこのまま全勝するイメージも中々沸かない。

隆の勝としては若隆景と当たるまでは落とさずいきたいところだろう。

割の編成も難渋するだろう。
正直今場所の大関陣と割を組んだところでどうなんだという思いもあるが、その一方で上位戦なしで優勝を果たしても興ざめする部分はあるだろう。

そうなると毎場所恒例(?)の『照ノ富士ー正代』の割崩しも考えられるが、この先どのような編成になるかも注目である。