きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

480. 2022年春場所13日目を勝手に語る

終盤戦へ突入してから目まぐるしく展開が動いているが、若隆景が敗れ、高安が勝ち、高安が再度単独首位に立った。

まず高安の相撲から振り返ろう。
正直言うと貴景勝が圧倒するのではないかと予想していた。

実際貴景勝の当たり、おっつけに高安が下がる展開になり、やはりこのまま貴景勝が圧倒かと思わせたが、高安が左をおっつけられながらも良く残し、逆に突き返す展開となった。

そこからは激しい突っ張り合いとなり、貴景勝が張り手を交える場面もあったが、高安はムキになることなく冷静に突き返し、そしてうまくいなして貴景勝の攻めを凌いでいた。

最後は下手を引いて組み止め、上手も引いて投げで転がした。

自身の取り組み前に若隆景が敗れ、その辺りも影響を及ぼすのではないかと思っていたが、高安は終始冷静だった。

連敗で自滅していた過去と決別するかのように、敗れた翌日から大関戦2連勝である。

元々実力は誰もが認めるところであり、何せあの最強横綱白鵬が最強と認める程の力士である。

残り2日間、重圧に押し潰されることなく自分の相撲に徹することが出来るかどうか。

高安にとって相撲人生を大きく左右する2日間となるだろう。

そして2敗へ後退した若隆景は最大の関門を越えることが出来なかった。

立ち合いで左前ミツを引いたが、御嶽海に左腕を返され一気に攻め込まれてしまった。

さすがに上体を起こされ胸を合わされてしまっては分が悪い。
若隆景としては最大の弱点をつかれた形となり、その弱点をついたのが関門の御嶽海となってしまった。

昨日も記載したが、ここで勝てば若隆景が優勝に俄然有利と考えていたのだが、やはり優勝への道は険しいものである。

とはいえまだ星の差は1つである。
しっかり切り替えて残り2日間、自分の相撲に徹することが重要だろう。

今場所が大関昇進のための起点の場所になることは間違いない。
1つでも多く白星を上積みしておきたいところである。

一方御嶽海は昨日敗れたことで星の差2つとなり、精神的にどうかと思われたが、微塵も感じさせない完璧な内容であり、大関としての存在感を見せつけた相撲になった。

自力優勝は消滅しており、さらには星の差2つという展開は変わらないが、残り2日間もしっかり締めてほしいところである。

琴ノ若も3敗を守り、数字の上では可能性を残した。

正直本日は上昇気流に乗っている正代にもろ差しを許して電車道で敗れるかと予想していたのだが、先手で攻め続けて正代を圧倒した。

立ち合いずれてしまったことも幸いしたと思うが、突っ張りで攻め込んで最後は廻しを引いて寄り切り、今場所の琴ノ若の良さが出た一番だった。

終盤戦から役力士との割が組まれて連敗中だったが、本日は白星を挙げたため、やはり確実に力をつけている証拠である。

明日の御嶽海戦はかなり厳しい相手だが、攻めの姿勢を持って臨んでほしいと思う。

一方正代は連勝が6で止まり、角番脱出もお預けとなった。

残り2日間、高安、若隆景と現時点で1敗、2敗力士と対戦するため、ここで大関の座を懸けることになる。

厳しい展開だが、そもそも初日から4連敗を喫した時点でそんなことはわかっていたことである。
今さら弱音など吐かないだろう。

本日は勝ち越しを意識してしまった面もあり、立ち合いが中途半端になってしまったのではないだろうか。

正代としては無心で挑むことが最善だと思う。

明日の注目の割は
『正代ー高安』
貴景勝ー若隆景』
優勝争いに関わる2番である。

高安にとっては天敵とも呼べる相手である。
正直今場所は割が組まれるかどうか予想が難しいところだったが、14日目に組まれることになった。

令和に入ってからの対戦成績は高安の1勝11敗であり、大敗を喫している。

両者左の相四つだが、高安が右上手を引いても正代が左から強烈なすくい投げを打てるため攻めにくく、また正代にもろ差しを許してしまうことが多いため苦戦している。

高安としては右四つが打開策かもしれないが、正代も巻きかえのうまい力士であるため、中々思い通りにはいかないか。

高安としては突っ張りでいくにしても、どちらの四つに組みにいくにしても、とにかく立ち合い明確にしていくことが重要だろう。

中途半端に立ってしまっては正代にもろ差しを許してしまうだろう。

そして正代も大関の座を守るためには負けられない一番である。
正代としても若隆景より高安の方がやり易いという気持ちはあるかもしれない。

そして高安としては優勝はもちろんのこと、自身初の幕内で13勝目なるかという点も注目である。

貴景勝ー若隆景は、過去の対戦成績は貴景勝が圧倒している。

貴景勝は比較的小兵力士を相手にするのが得意な力士であるためこの対戦成績も頷けるのだが、今場所の若隆景の場合、貴景勝の突き押しに大きく下がることはないと思われる。

若隆景がうまくおっつけて廻しを引くか、それとも貴景勝の突き押しの威力が勝るのか。

短い勝負になるとは思うが、激しい攻防に期待である。

優勝争いも佳境を迎えるが、明日にも優勝が決まる可能性は秘められている。

その中、展開次第では御嶽海の存在が不気味である。

この先の展開は大関に委ねられていると言っても過言ではない。

貴景勝、正代が明日ともに勝てば、その時は御嶽海にチャンスが生まれてくる。

高安の初優勝か。
それとも若隆景の逆転か。
はたまた奇跡の御嶽海、琴ノ若か。

残り2日間、目が離せない。