きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

474. 2022年春場所9日目を勝手に語る

本日より後半戦へ突入した春場所

全勝、1敗力士が白星を伸ばした中、2敗力士が消滅した。

その2敗だった力士、まず貴景勝だがここ数日の内容ならば問題ない相手だと思われたが、雑な攻めにより墓穴を掘った。

相手を見ているだけで押し込もうという意思は感じられないし、腰高で無駄な張り手も繰り出していた。

内容良く5連勝としていた中、この相撲内容はあまりにも残念だった。

そしてもう一人阿炎だが、ここ数日攻め込めず下がる展開が続いており、それがついに黒星に結び付いてしまったといったところか。

ここ数場所の勢い、今場所の宝富士の状態を考慮すると俄然阿炎有利だと思われたが、阿炎は押し切ることが出来なかった。

自分の相撲を忘れてしまったわけではないと思うが、この先上位とも割が組まれるため、どこかできっかけを掴まないと厳しくなってくるだろう。

数字の上から見てもそうだが、本日の貴景勝、阿炎の相撲を見ると優勝争いからは脱落したと言っても過言ではないか。

星を伸ばした全勝、1敗力士に目を向けると、ただ一人全勝の高安が過去苦戦を強いられている碧山を下した。

まともな叩きを見せて危ない場面もあったが、叩きを見せたあとはうまく持ち直したように感じた。

逆に言えば碧山が人が変わったように気合いが入っており、いつもより数倍動きが良かったとも言える。

高安自身、優勝への意識か苦手への意識かは不明だが、ここまで9日間の中では動きが固いとまではいかなくとも、少々安定感に欠ける内容だった。

15日間完璧な相撲を取り続けるのは無理と言っても過言ではないし、安定感に欠けていても白星に結び付けたことは大きいだろう。

とにかくこの先最低限、重圧にだけは押し潰されないように取っていただきたいと思うのだが、昨年春場所の例があるためどうなるか。

1敗の御嶽海、若隆景、琴ノ若もそれぞれ良い相撲を取って星を伸ばした。

御嶽海は立ち合いやや遅れたようにも感じたが、玉鷲の突き押しに大きく下がることなく、右で廻しを引いてからの攻めの早さが光った。

そして若隆景が辛抱強く相撲を取って逸ノ城を下した。

ここまで逸ノ城もちゃっかり(?)5勝3敗と動きは良く、正直若隆景が敗れる可能性も十分に考えられた。

そして長い相撲になりやや苦しい展開だったが、頭を上げることなく我慢して相撲を取り、最後は勝機を見逃さず攻め切った。

早々勝ち越したことはもちろんのこと、この1勝は優勝争いを考えた上でもかなり大きいだろう。

琴ノ若は過去2戦2敗の翔猿相手であり、もろ差しを許したが慌てることなく対処した。

圧力をしっかりかけているし、何より今場所は余裕を感じさせる内容である。

先場所、今場所を見ていると確実に幕内中位以上の力量を備えているように感じる。
この先も楽しみである。

角番正代に目を向けると、過去4戦4敗の豊昇龍相手に白星を挙げて3連勝とした。

正直本日は豊昇龍の攻め方に助けられた面も大きいが、初日から4連敗していた時の正代ならば投げについていくことも出来なかっただろうし、絶対的な強さまでとはいかなくても地に足はついている印象を受ける。

昨日も記載したが、前途多難であることに変わりはないが、それでも上位戦である程度期待を持てるレベルにまでは達しているだろう。

『左が覗けば』という期待は強くなってきた。

そしてこちらも昨日も記載したが、隆の勝、明生が泥沼に填まっている。

それこそ初日から4連敗していた時の正代を見ているかのような覇気のなさ、負け方が気掛かりである。

正直こんなに早々負け越しを喫するとは思いもしなかった。

明日の注目の割は
『若隆景ー阿炎』
『高安ー豊昇龍』
『大栄翔ー琴ノ若
珍しく3番である。

若隆景ー阿炎は新関脇同士の対戦だが、ここ数日の勢いならば若隆景有利だろう。

阿炎としてはおっつけの巧い相手に引かず前に出る相撲を取ることが出来るかどうか。

今場所で両者ともに大関候補として一気に名乗りを上げているが、来場所以降を考慮しても重要な一番になるのではないだろうか。

もちろんこの一番だけで両者の格付けがされるわけではないが、期待できる一番だろう。

そして高安と琴ノ若は今場所初めて上位圏内に在位する力士との対戦である。

琴ノ若に対しても早くに目をつけたのは良い判断だと思っている。

この先御嶽海、若隆景とはどのように当てていくのかという問題はあるにしろ、いつもの場所と比較すれば対応は早い方だろう。

高安は豊昇龍相手であり、地力では高安有利だとはいえ、土俵際もしぶとい力士であるため油断できない。

琴ノ若とすれば大栄翔は格上の相手と言えるだろう(過去1回の対戦では琴ノ若が勝っているが)。

琴ノ若としては大栄翔の突っ張りに怯まず圧力をかけることが出来るかどうか。

琴ノ若にとって真価の問われる重要な一番になるかもしれない。

後半戦へ突入したばかりだが、御嶽海、若隆景、高安、琴ノ若に優勝争いは絞られたか。

この4名に絞られたとはいえ、成績がどのラインになるのか。

私自身、この中で最も充実しているのが御嶽海だと思っているが、まずこの先どのような割が組まれていくのだろうか。

その辺りも注目である。