きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

390. 2021年秋場所9日目を勝手に語る

ついにというべきか意外にも早く訪れたともいうべきか。

本日より後半戦へ突入した大相撲秋場所だが、開始早々照ノ富士に土がついた。

横綱としての初黒星、初金星配給の日となった。

昨日も記載したが、大栄翔には一発があるため注目していたのだが、本日の大栄翔の相撲は我慢しながらの素晴らしい内容だった。

まず立ち合いで照ノ富士が左前ミツを狙いいったが完全に廻しを引くことが出来ず、さがりに手がかかる形となった。

廻しに手がかからなくても大栄翔に突っ張りを許さず、当たりを止めたため、とりあえず一安心していただろう。

しかし大栄翔は右からおっつけ、再度突き放して照ノ富士の上体を起こし、最後はもろ差しから寄り切った。

照ノ富士としては止めたら何とかなるという気持ちはあっただろうが、大栄翔としては組み止められなければチャンスがあるという気持ちがあったのか。

当たりを止められても諦めず、右おっつけから流れを掴むことが出来た。

ここまで8日間、照ノ富士は守りの強さを見せてきたが、本日は意外にあっさりと上体を起こされてしまったか。

大栄翔の右おっつけ、ハズ押しが強烈であったことは間違いないだろうが、一旦止めた所で安心しすぎてしまったのか。

照ノ富士の場合、なぜ負けてしまったのかを考えるよりも、もしかして膝の調子が悪いのではないかという見方も出来てしまう。

前半で長い相撲になることもあったため、膝への負担、疲労は蓄積しているだろう。

横綱として初黒星を喫したが、これがどのように影響するか。

ただ一人1敗で追っていた妙義龍が阿武咲に敗れて2敗へ後退。

本日は立ち合いの当たりも高く、さらにはすぐ引いて墓穴を掘った。

妙義龍としては最低な相撲を取ってしまった。
昨日まで良い相撲を取っていただけに残念な一番である。

大関陣はともに白星。

正代は千代翔馬を下して連敗は免れた。

千代翔馬の突っ張りに面を食らったのか大きく後退したが、何とか凌いで逆襲した。

本日照ノ富士が敗れたため、昨日の敗戦が余計悔やまれるだろう。

優勝争いを考えた時、もうこれ以上落とすことは出来ないだろう。

貴景勝が今場所初めて白星を先行させた。

高安に左差しを許さず、うまくいなして横について攻めることが出来た。

初日から3連敗の内容を考えるとよくここまで戻してきたと言えるが、この先難敵が続くため、ここからが勝負だろう。

御嶽海が霧馬山にうまく取られて3敗目を喫した。

まぁいつも通りといったところか。
内容に関しても特に語ることがない。

結びの一番以外で盛り上がった取り組みは『豊昇龍ー若隆景』だろう。

両者ともに立ち合い鋭く当たっていき、豊昇龍は安易に差しにいかず突っ張っていき、若隆景は下から跳ね上げるように攻めていった。

豊昇龍が右差しにきたところを若隆景がすかさず左おっつけで攻め込み、中に入る形となったが、豊昇龍は絶体絶命の形から網打ちで残し、さらにはそこから豪快な一本背負いを決めた。

若隆景の攻めにミスはなかったと言えるだろう。
それよりもあの体勢で残すことができる豊昇龍を誉めるべきである。

両者の良さが存分に発揮された一番だった。

明日の注目の割は
照ノ富士ー宇良』
この一番である。

本来番付順でいえば組まれない割だったが、10日目で組まれることになった。

勝敗云々ではなく、宇良が照ノ富士に対してどのような相撲を取るのかという興味に尽きる。

さらに本日照ノ富士が敗れたことで、照ノ富士の心境は如何なものか。

負けた翌日に変則的な相手と相撲を取るのはやりづらいだろう。

本日敗れても結局単独トップに変わりはないが、この先対戦する力士も『勝てるチャンスがある』という自信には繋がるのではないだろうか。

照ノ富士は番付順でいけば明日の宇良との対戦が平幕戦最後であり、11日目からは役力士との対戦が続くことになる。

展開によっては優勝の可能性が0ではない正代、御嶽海。
角番脱出を目指す貴景勝
新関脇として勝ち越しを目指す明生。
今場所本調子とは程遠いが、照ノ富士に強い高安。

彼らとてこの先負けるわけにはいかないため意地があるだろう。

本日大栄翔が一つ突破口を見せてくれた。
この先の対戦相手は、如何にして照ノ富士に挑むのか注目である。