きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

333. 2021年夏場所6日目を勝手に語る

本日より中盤戦へ突入した大相撲夏場所

序盤戦磐石の照ノ富士が中盤戦へ突入しても磐石な内容を貫き6連勝。

期待の若手豊昇龍との初顔の一番だったが、昨日も記載した通り期待されているとはいえ現状照ノ富士との力量は歴然たる差であり、結果そのような内容だった。

豊昇龍としてはまず立ち合い自分の流れで立つことが出来ず、先に手をつく形となった。

この時点で照ノ富士にのまれてしまった様子である。
もろ差し狙いでいったが、左上手を簡単に許してしまい、また右も簡単に巻きかえられてしまって為す術がなかった。

豊昇龍としては上位初挑戦ということで、まずはそれなりに当たっていけたことは良いことだろう。
悔しさをバネに精進してもらいたい。

一方照ノ富士は若手の挑戦をいとも容易く退けた。
立ち合いですぐに得意の左上手を引き、磐石な内容だった。

中盤戦も絶好のスタートを切ることが出来た様子である。

そして本日私自身あまり注目していなかったが、何気に1敗対決である『高安ー御嶽海』の取り組みは見ごたえのある一番だった。

過去の対戦成績云々よりも、今場所の内容を踏まえると高安有利だと思っていたため、私個人としてはそこまで注目していなかったのだが、御嶽海の今場所に懸ける思いが伝わる一番であった。

まず立ち合い御嶽海はもろ手突きを選択。
これで先手を取ることに成功し、得意のもろ差しの形を作ることにも成功した。

しかし高安も得意の右上手を引いていたため、上手投げでうまく回り込みながら残した。

その後高安が攻め込む展開となり、逆に御嶽海が回り込み残す形となり、高安がまともに引いたところをすかさず御嶽海が攻め込んだ。

これで勝負ありと思ったのだが、高安が生命線となる左上手を引いていたため、捨て身の上手投げで逆転した。

物言いがついてもおかしくない程縺れたのだが、御嶽海の体が完全に裏返って死に体と判断したのか。

正直ここまで熱戦になるとは思っていなかったし、何より敗れたとはいえ御嶽海が良く考え、そして良く我慢して相撲を取っていたことに感銘を受けた。

昨日連敗を免れたとはいえ、1つ負けた後の御嶽海はすぐに崩れる傾向があるため、今場所は一味違うところを見せてくれただけでも十分だと感じてしまった。

本日は惜しくも白星に繋がらなかったが、まだ中盤戦も始まったばかりであるため、腐らずに取り組んでほしいところである。

照ノ富士戦も結果としては完敗とはいえ、考えた相撲であり、何とか今場所は二桁にのせてほしいが、まぁこれに関しては期待せずにいよう。

一方の高安は何とか白星に繋げて命拾いした。
2日目もそうだが、安易な引き、叩きで劣勢になることもあるため、修正していきたいところである。

何はともあれ今場所もここまで好調であるため、照ノ富士と直接対決するまで食らい付いていってほしいところである。

日本出身大関3名は明暗が分かれた。

貴景勝は曲者翔猿相手に完勝。

初日の時にも記載したが、比較的小兵力士を相手にするのが得意である貴景勝だが、いつもは相手を見ながら突き放していくことが多いが、今場所は恐れることなく前に出ている。

今場所は一発の押しの威力よりも、突っ張りの回転が良く、足も良く出ており、そして相手をしっかり正面に置いている。

先場所減量して、身体も大分馴染んで来た様子である。
1敗を喫しているとはいえ、素晴らしい内容で白星を積み重ねているため、高安同様照ノ富士に食らい付いていってほしいところである。

朝乃山が先場所に続き霧馬山に不覚。

右差しにいくがおっつけられ、お互い右四つに組み合い、上手の取れない状態で膠着した。

しばらくしてから両者上手を引いたが、霧馬山が下手投げから朝乃山の上手を切り、左前ミツから引き付けて最後は朝乃山を投げ捨てた。

朝乃山としては自分十分の右四つ、さらには左上手を引きながら格下に敗れるという屈辱的な敗戦である。

今場所の朝乃山は立ち合いが悪いし、また何をしたいのかわからない。

もちろん得意の右四つに組みたいのだろうが、あまりにも工夫が無さすぎる。

そして連日解説者が『大関昇進前は立ち合いで左前ミツを引いていた』と発言しているが、これに関しては誤った認識だと思う。

この力士は大関昇進前から左前ミツよりも右差し主体の相撲であった。

だからこそ私は毎場所のように口を酸っぱくして発言しているのである。

確かに昇進前は左前ミツを狙う立ち合いも見受けられた。
ただそれでも主体としていたのは差し手であった。

まぁその真相に関してはどちらでも良いが、とにもかくにももっと上手に拘らなければいけないということだ。

今が相撲内容を見つめ直すターニングポイントではないだろうか。

角番正代が妙義龍相手に一方的な相撲で敗れた。

ここ数日気持ちにも少し余裕が生まれてきたと思ったのも束の間、今場所調子の上がらない妙義龍に何も出来なかった。

立ち合いその場で立っているだけであり、これでは相撲にならない。

立ち合いの踏み込み、圧力で大関を掴んだ力士であるため、もっと立ち合いに集中しなければならない。

星勘定するのはあまり良くないだろうが、それでも正代としてはここで落とすわけにはいかなかっただろう。

明日の注目の割は
照ノ富士ー隆の勝』
この一番である。

先場所は立ち合いすぐに隆の勝の腕を手繰って白星を掴んだが、照ノ富士は得意の右四つで勝利したことはない。

今場所の隆の勝は立ち合いの踏み込みが悪く、ここまで好調とも言い難いが、型にハマると強さを発揮するため注意が必要である。

とはいえ今場所の両者の状態を加味すると一方的な内容で照ノ富士が勝利するような気もするがはてさて。

中盤戦へ突入し、全勝照ノ富士を追いかける1敗力士も貴景勝、高安の2名だけとなってしまった。

早くもこの3名による優勝争いという雰囲気を醸し出しているが、それ以前に貴景勝、高安がしっかり付いていけるかどうかという問題がある。

確かに両者ともに好調ではあるが、どこかで躓きそうな感じもある。

照ノ富士の相撲内容が厳しさを増しているため、何とか食らい付いていってほしいところである。