きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

360. 2021年名古屋場所7日目を勝手に語る

7日目を迎えた名古屋場所だが、本日の注目の割は『白鵬ー翔猿』の一番だった。

翔猿が勝つイメージは沸かないが、それでも何かしら面白いことはしてくれるのではないかという期待があった。

白鵬も初顔のため、多少影響を及ぼすのではないかとも思っていた。

まず立ち合いで翔猿は仕切り線からかなり後ろの位置で手をついた。

この時点である程度の撹乱戦法に出ていたのだろう。

1度目は待ったになったが(これもなぜ待ったになったのかはよくわからなかったが)、2度目に立ち合い成立し、相撲とは別競技のような離れる展開となった。

白鵬としては慌てず翔猿をじっくり見ながら細かく突っ張っていった。

ある意味白鵬としても珍しかったのが、あまり張り手を交えなかったことか。

その後頭四つの形となったが、翔猿がこれを嫌い、再度離れる展開となった。

そして最後は吸い込まれるように右四つに組んでしまい、白鵬得意の左上手投げで勝負が決まった。

上記の通り相撲とは別競技のような展開ではあるが、たまに見るには面白い展開とも言えるし、翔猿も相当作戦を練ったのが伝わる一番だった。

とはいえ結局翔猿は何をやりたかったのかわからなかった。

離れる展開から何かを狙っていたのだろうが、それが全くわからなかった。

頻りに自ら近付き左で白鵬の右手を掴もうとしていたので、白鵬の右を警戒していたのだろうか。

仮にそうだとしても掴んだ後に何をしようと思ったのだろうか。

面白い展開にはなったが、翔猿に勝機があったかと言われると正直全くなかったとも言える一番だった。

それでも叩きにばったり落ちるとか呆気ない一番になることはなかったため、翔猿としては健闘した一番と言えるだろう。

そして7連勝とした白鵬だが、冷静に捌いたといったところか。

相手が張り手でも繰り出してくるのならば頭に血が上る可能性もあっただろうが、あれだけ離れる展開になれば『自分から仕掛ける必要はない』という判断に至ったのだろう。

白鵬が慌てたらもう少し面白い展開になったかもしれない。

綱取り照ノ富士は琴恵光を寄せ付けず7連勝。

立ち合い当たってすぐに左前ミツ、右差しに成功し、あっさりと寄り切った。

十両時代は連敗したこともある相手だが、この1年の照ノ富士の躍進は凄まじいため、全く問題にしなかった。

序盤戦は我慢する内容が続いていたが、ここ2日間は圧倒する内容である。

現状隙が見当たらないほど強さを発揮している。
私個人としてはここまで単純に『強さ』を感じさせるのは白鵬よりも照ノ富士である。

大関正代が逸ノ城に完敗。
どちらが大関かと問いたくなる程の内容だった。

正代が酷すぎる一方、逸ノ城は昨日の反省を早くも生かしたのか。

昨日私は照ノ富士のように左前ミツを狙うような立ち合いをするべきだという旨の記載をしたが、まさにその立ち合いだった。

まだ完璧とは言い難いが、昨日よりは下から上手を取りにいっていた。

これが昨日も出来ていたならばもう少し違う展開になっていたかもしれないが、本日がたまたまだったのか、それとも対戦成績で分の良い正代相手ということで自信を持っていけたのか。

いずれにせよムラを減らしていきたいところである。

そして正代は上記の通り酷すぎる。
過去逸ノ城戦で同じような負け方をしているのにまるで反省していない。

元々器用な力士とは言えないが、それにしても工夫が無さすぎる。

今場所を見ても白鵬照ノ富士が別次元で相撲を取っているはわかる。

照ノ富士は『大関以上横綱未満』の力士であり、休場してしまったが貴景勝は『大関』であり、正代は『普通の大関以下』と呼べる存在である。

根本的な相撲内容の改善は難しいかもしれないが、ある程度工夫を凝らしていかないとあっという間に関脇へ陥落してしまうだろう。

若隆景戦といい、本日の逸ノ城戦といい大関としてあれだけ一方的に負けるのは酷すぎる。

関脇に目を向けると御嶽海が連敗を免れた。
大栄翔に攻め込まれ、決して良い内容とは言えないが、連敗しなかったことが何よりか。

もう1人の関脇高安が隆の勝相手に不覚。

立ち合いの踏み込み、その後の突っ張りも悪くないのだが、どうにも隆の勝相手には相性が悪い様子である。

これで事実上4敗目となり、二桁の白星に黄信号が灯った。

一方隆の勝が徐々に復調の兆しが見えてきたか。

白鵬戦から攻めの姿勢が見られるようになってきている。

ここ数場所右差し速攻が代名詞となっているが、差す事に拘っていては立ち合いの当たりが疎かになってしまう。

数場所前から記載しているが、ここ最近は立ち合いで立ち遅れることも多いため、まずは立ち合いしっかり踏み込み、突き放してから右を差すという展開が望ましいだろう。

上位戦を終えており、期待の力士だけにこのまま白星を積み重ねてほしいところである。

明日の注目の割は
白鵬ー琴恵光』
『高安ー御嶽海』
この2番である。

白鵬は連日の初顔相手である。
琴恵光が勝つイメージは全く沸かないが、単純に初顔相手ということで興味深い。

また琴恵光は正攻法であり、その中でも思い切ったことをやるタイプであるため、勝敗云々ではなく興味が沸く一番である。

とはいえあっさり引きに手をついたり、あっさり右四つに組まれて寄り切られるイメージも沸くのだが。

高安ー御嶽海の関脇対決は両者ともに二桁の白星を挙げるためには負けられない一番である。

特に高安にとってはここで落とせば5敗となり後がなくなる。

一方御嶽海もここで落とせば白鵬照ノ富士との対戦を残しているだけに厳しくなる。

高安の方が分の良い対戦成績だが、内容を見るとそこまで差が開くような展開ではない。

御嶽海としては胸を合わされては苦しいため、おっつけ、ハズ押しで攻めていきたいところである。

高安としては最終的には組み止めたいだろうが、それにとらわれるとおっつけの餌食になるため、まずは突っ張りで主導権を握りたいところだろう。

明日で早くも中日折り返しである。
2強は中日全勝ターンで後半戦へ突入するのか。

後続の力士も何とか食らいつくことが出来るかどうか。

はてさて…