きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

284. 2021年初場所7日目を勝手に語る

大栄翔の勢いが止まらない。

隆の勝を立ち合いのぶちかましで圧倒し、役力士を総なめにした。

ここ数場所の地力で考えるならば隆の勝が上だと思っていたが、今場所の大栄翔の勢いはそれを上回る強さだった。

ここ数日何回か記載しているが、今場所の大栄翔はとにかく強い。

相手よりも強いから勝つ。
単純明快な理由である。

それも自分の相撲を取り切って成し遂げているだから凄まじい。

残り8日間は全員平幕相手である。
優勝の意識、負けられないという重圧、下手に守りに入ることなく自分の相撲を取ることが出来るかどうか。

大関陣は安泰。

1敗の正代は危なげない相撲で阿武咲を下して1敗を死守。

立ち合い阿武咲に当たり負けすることなくしっかり踏み込み、左で引っ張り込み、右を覗かせて圧倒した。

ここ数日相撲内容も厳しさを増してきており、大関の地位が板についてきたか。

現状自力優勝は消滅しているが、必死に食らいついていくしかないだろう。

大関2場所目、先場所は4日間しか相撲を取っておらず今場所角番だが、大関として意地を見せてほしいところである。

朝乃山も危なげない相撲で連敗を免れた。

今場所初めて右を差すだけでなく、左上手を取って万全の形を作った。

本来ならばこれが理想である。
右を差して走る相撲も完全否定するわけではないが、しっかり上手を引き付けた方が昨日のような取りこぼしを減らすことはできるだろう。

現状余裕がないかもしれないが、ある程度余裕を持つことも必要だろう。

大関だからどっしり構えるくらいが丁度いいだろう。

一方朝乃山に敗れ初日から7連敗を喫した期待の若手である琴勝峰だが、今場所は試練の場所である。

先場所は上位の休場が相次ぎ、結果的に役力士と総当たりしてその中勝ち越しを果たしたが、相撲内容は身体の柔らかさを活かした逆転勝ちが大半だった。

対戦相手も研究しているため、今場所はそれを活かすことが出来ていない。

言い換えれば『絶対的な強さがない』ということである。

この力士は組んでも離れても相撲を取ることが出来るが、四つに組めば朝乃山、照ノ富士に歯が立たず、突き押しの展開になっても圧力、馬力がないため押し負けてしまう。

身体全体の底上げをする必要があるだろう。

上記の通り今場所は試練だと思い、悔しさをバネにして稽古に精進するしかない。

しっかり稽古すれば近い将来上位で活躍する姿をみることが出来るだろう。

そして試練と言えば、場所前綱取りで話題となっていた貴景勝が2勝目を挙げた。

直近の対戦で立ち合い変化されている栃ノ心戦だったが、迷うことなくしっかり当たっていき、その後の攻めも足が出ていた。

この力士は良くも悪くもこれしかないということだ。

そしてこの相撲で大関へ昇進し、優勝も2回果たしている。

迷いを捨て、自分の相撲を貫くことが重要だろう。
ようやく自分の相撲で白星を挙げ、これをきっかけにすることが出来るかどうか。

後半戦以降更なる強敵が続くが、押しの信念を貫いてほしいところである。

関脇照ノ富士は御嶽海に浅いもろ差しを許したが、両前ミツを引き付けて完勝。

本人も発言していたが、もろ差しを許すことはある程度想定内であり、前ミツをしっかり引き付ければ問題ないという考え方だったのだろう。

とにかく白星を積み重ね、大関復帰の足固めにするために二桁には乗せたいところである。

一方御嶽海は2勝5敗と苦戦を強いられている。

黒星の内訳をみると宝富士、大栄翔、隆の勝、高安、照ノ富士とお得意様の宝富士を除けば仕方ないと言えば仕方ないと言えるのかもしれないが、裏を返せば同格相手にも勝ち切れなくなっているということでもある(大関経験者の高安、照ノ富士を同格と呼べるかどうかの判断が難しいが)。

今場所は初日に貴景勝を下し、3日目にも朝乃山相手に完勝したが、結局その2勝止まりである。

100%の力を発揮すれば間違いなく現役ではトップ3に入る程の実力者であるが、先場所も記載した通りその力量も薄れている可能性は高い。

まだ老け込むような年齢ではないため、気を吐いてほしいのだが。

平幕下位に目を向けると、明瀬山が敗れて初黒星を喫した。

本来の実力を考慮するならば、順当に逸ノ城が制したという一番なのだが、昨日の突き落としで勝利した一番を見ていただけに、意外にあっさりと黒星を喫してしまい、拍子抜けした印象である。

中盤戦にして早くも変な呪縛に取り付かれていた可能性もあったため、ここからは何も気にせずまず勝ち越し目指して臨むことが最善だろう。

明日の注目の割は
『正代ー御嶽海』
『大栄翔ー輝』
この2番である。

正代ー御嶽海は今場所の両者の調子を考えれば正代が有利だが、力を発揮したときの御嶽海は現役の3大関よりも上である。

御嶽海が突如力を発揮すれば正代も危うい。

正代としては立ち合いしっかり踏み込み、右でも左でもしっかり差して攻めることが重要だろう。

御嶽海にもろ差しを許した状態で強引に攻めることだけは避けた方が良いだろう。

役力士総なめの大栄翔は今場所初めての平幕戦である。

ここまでの相撲内容を考慮すれば全く問題ない相手であるが、上記の通り様々な思いが交錯し、身体が動かなくなる可能性も十分考えられる。

直近4連勝中の相手であるが、最後の対戦は2018年九州場所であるため、あまり参考にはならないだろう。

自分の相撲に徹することが出来るかどうか注目である。

明日で早くも中日折り返しである。
展開次第では2敗力士まで十分優勝圏内だと思うが、勢いを考慮すると早くも大栄翔、正代の2名に絞られている気がしないでもない。

はてさて…