きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

285. 2021年初場所中日を勝手に語る

大相撲初場所も中日折り返し。

大栄翔が全勝を守り、1敗力士2名が敗れたため、早くも星の差2つとなった。

全勝で中日勝ち越しを決めた大栄翔は今場所初の平幕戦であり、今場所初めて攻め込まれる展開となった。

立ち合いの当たり、その後の突っ張りも決して悪くなかったが、輝が長いリーチを活かした突き放しで大栄翔を土俵際まで押し込んだ。

しかし土俵際まで詰まりながらも残す辺り、今場所大栄翔が絶好調である要因でもあるだろう。

数日前に意外な力士が優勝を果たす場合、実力以上の力を発揮する、神がかったような内容になると記載したが、本日はそこまでとは言い難いものの危ない相撲をモノにした。

どんな力士でも15日間全て完璧な相撲を取ることは出来ないため、本日はうまいこと危ない相撲をモノにしたというところか。

今場所初の平幕戦、勝ち越しの懸かる一番、さらには優勝争い単独首位と不安要素が多々ある中での取り組みだったが、白星に繋げたことは大きいだろう。

明日から後半戦もずっと平幕との割が組まれるが、固くならずに自分の相撲を取ることが出来るかどうか。

1敗の正代が御嶽海相手に不覚。

昨日注目の割として記載したが、こういう時に力を発揮するのが御嶽海という力士である。

番付は正代の方が上だが、地力はやはり御嶽海の方が上だと思わせるような一番だった。

正代としては立ち合いの踏み込み、圧力で圧倒したいところだったが、むしろ踏み込みは御嶽海の方が良かった。

その後正代もいなしながら攻めるが、御嶽海がうまく回り込みながら我慢し、常時浅いもろ差しの形を作っていた。

両者ともにもろ差し得意の力士だが、この一番に限っては我慢してもろ差しに拘った御嶽海に軍配が挙がった。

正代としては優勝争いを考えた場合、痛恨の1敗となってしまった。

気持ちを切り替えて臨んでほしいところだが、ただでさえ自力優勝が消滅していた中での星の差2つなったことで気持ちが切れてもおかしくない。

まずは目の前の角番脱出を優先することが重要か。

もう一人1敗力士であった平幕下位の明瀬山は良いところなく連敗。

失礼な話、先場所までの力量を考えるならば何も不思議ではないのだが、6連勝中の内容と比較するとあまりにも粘りがなかった。

一方明瀬山に勝利した明生は連敗を止めた。

本日は突き放してから左を差して速攻という流れのある相撲だった。

最高の相撲内容で連敗を止めたため、明日以降もこの相撲を続けて二桁目指してほしいところである。

残り2大関に目を向けると、朝乃山は苦手遠藤を下して5勝目。

両者喧嘩四つであり、朝乃山が差し負けることが大半であるが、本日は差せなくても突き放してから圧力をかけて圧倒した。

馬力のない遠藤にとって最善な対処法とも言える内容だった。

勝っている相撲は攻める相撲が多いため、この流れで早く角番脱出を決めたいところである。

貴景勝が連勝できず6敗目。
本日も立ち合いは決して悪くなかったが、今場所は相手に残されたとき、いなされたときの対応、反応がかなり悪い。

さすがにもう綱取りの重圧というものはないだろうが、初日から4連敗を喫したことによる精神的なダメージは大きいか。

また以前より懸念していた過度な体重増加も影響している可能性はある。

いずれにせよ綱取りどころか勝ち越しも厳しく、二桁負け越しも考えられる成績である。

今場所が試練だと思い、歯を食いしばってやっていくしかない。

照ノ富士、隆の勝、高安の2関脇1小結が5勝目。

皆それぞれ自分の相撲を取り切っており、朝乃山も含めある程度好不調の波はあれど、中日までに5勝を挙げる辺り地力はある証拠である。

とはいえ早くも大栄翔と星の差2つ以上というは展開として如何なものかと言いたくなる。

まだ場所は半分残されているため何とも言い難いが、仮に星の差が無くなるとしても、それは『大栄翔が平幕相手に2敗以上を喫する』ということになる。

それはそれで如何なものかという思いもある。

大栄翔は三役経験者とはいえ今場所の番付は前頭筆頭である。

筆頭の力士にこの先負けは許されないなど酷な注文はできないが、出来ればこのまま突っ走ってほしいという願いは強い。

私個人としては最低でも13勝以上の優勝かつ上位総当たりの地位にいる力士の優勝を臨んでいる。

後半戦へ突入すると2敗の正代も役力士との対戦が続くため、2敗を死守することがかなり厳しい展開になるだろう。

だからこそ酷な注文だが、大栄翔にはこのまま突っ走ってほしいところである。

さて明日の注目の割は
『朝乃山ー高安』
この一番である。

優勝争いとは関係ない(展開によっては全く関係ないとも言えないが)一番であるが、朝乃山が喧嘩四つ相手にどのような相撲を取るのか注目である。

上記の通り本日の遠藤戦も喧嘩四つの相手であるが、遠藤の場合前ミツ狙いが主体であり、また馬力は少々欠けている。

高安の場合、立ち合いの当たりの強さ、そして四つは胸を合わせる展開が多い。

実はこの両者、対戦したのは2019年の名古屋場所が最初で最後であり(朝乃山の1勝は不戦勝)、その後は高安が怪我により休場して大関から陥落、その間に朝乃山が大関へ昇進して立場が逆転した。

その後も番付上では対戦する可能性があっても、先場所のように朝乃山が途中休場したため、何かとすれ違いの多い両者であった。

私個人としては、現状の力量を考えると15日間総合しての実力は朝乃山の方が上だろうが、直接対決ならば高安の方が有利ではないかという思いも強い。

最大の注目点は優勝争いであるが、私個人としてはこの一番の注目度は非常に高い。

明日から後半戦へ突入する。
大栄翔がこのまま突っ走るのか。
それとも展開に変化はみられるか。

はてさて…