きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

464. 2022年春場所2日目を勝手に語る

2日目で早くも荒れる大阪場所が本領発揮した。

1横綱2大関が敗れ、三役以上の勝ちっぱなしは新大関御嶽海と新関脇若隆景だけとなった。

まず2連勝とした両者の取り組みから振り返ろう。

大関御嶽海は曲者の宇良相手に冷静な相撲を取った。

立ち合いはよく見ていき、すぐに左差して攻める展開となった。

一度体が離れたが、ここでも深追いすることなく、宇良が足を取りに来ても全く慌てる仕草がなかった。

大関の重圧を感じさせず、先場所の好調を継続しているような2日間の内容だが、やはりどこかで弱い御嶽海が顔を除かせるのではないかという気持ちもある。

とりあえずこの2日間は完璧であり、この流れを保つことが重要だろう。

そして新関脇若隆景も阿武咲相手に力強い相撲を取って完勝。

昨日阿炎相手に完璧な相撲を取った阿武咲だったが、若隆景はその阿武咲の立ち合いの当たりを遥かに凌ぐ鋭い立ち合いで圧倒した。

相撲技術に関してはもはや完成されているほど高水準であるが、この力士は身体が小さいこともあり、馬力という点では見劣りしていた。

しかし馬力がなくとも立ち合いの角度、鋭さがあれば本日のように当たり負けせず圧倒する相撲を取ることが出来ることを証明した。

明日以降も本当に楽しみである。

さて敗れた上位陣に目を向けていこう。

まず横綱照ノ富士だが、このところ連勝中とはいえ苦戦を強いられている大栄翔に完敗した。

立ち合いの踏み込み良く、大栄翔のいなしにも反応していたが、なぜか左から張りにいってしまって墓穴を掘ってしまった。

幕内へ復帰してからの照ノ富士は冷静さを武器に番付を上げていったため、正直照ノ富士らしくない一番だった。

横綱昇進以降、序盤戦に敗れたのは初めてである。

昨日は完璧な内容だったし、本日も立ち合いは悪くなかったため修正は可能だと思うが、この黒星がどのように影響を及ぼすだろうか。

角番貴景勝が鬼門の2日目に黒星。

最後の対戦でも逸ノ城の髷掴みによる勝利だったため、このところ苦手としている相手ではあるのだが、全く良いところなく完敗した。

立ち合いは高いし、左脇はがら空きだし、あれでは逸ノ城に差してくださいと言わんばかりの内容だった。

初日完勝だっただけに勿体ない一番に感じてしまう内容である。

しかしまぁ本当に貴景勝にとって2日目は鬼門である。
明日の3日目も2日目と同等レベルで鬼門のため、しっかり修正していきたいところである。

もう一人の角番正代は初日から連敗。

このところ連敗中の隆の勝とはいえ、正代にとってはそこまでやりにくさはない相手だと思われるが、良いところなく敗れた。

正代は序盤に黒星を重ねても何だかんだ勝ち越しには結び付ける力士であったが、先場所から負け方が一方的であり、そして全く修正することが出来ていない。

昨日は苦手相手ということもあったが、本日の相撲を見ていると正直厳しいと言わざるを得ないか。

関脇以下に目を向けると、新関脇阿炎が初日を挙げた。

同じ突き押しの玉鷲相手だったが、力の差を感じさせる内容だった。

逆に言えば玉鷲は実力者とはいえ、ここで落とすようでは今場所厳しくなるかもしれないとは思っていたが、この相撲内容ならばこの先も楽しみである。

気になったのが『明生ー遠藤』の取り組みであり、過去の対戦成績が示すように遠藤が巧さを見せて圧倒した。

ここ数場所の両者の力量を踏まえると、明生が立ち合いで踏み込み勝ちして攻め切るイメージが沸くのだが、明生の当たりに遠藤が全く下がることなく、右前ミツ良いところを引いて、上手投げを決めた。

これが合い口というものなのだろう。

そして最後に琴ノ若について触れよう。

本日は宝富士相手に最初は四つに組んで相撲を取ろうと考えていただろうが、流れの中で廻しに拘らず突き放していき、宝富士を圧倒した。

昨日の北勝富士戦といい、実力者相手に堂々の相撲内容である。

以前は長身でありながらもろ差し狙いが多く、窮屈な相撲を取っていたが、先場所辺りから身体を生かした相撲を取っている。

明日の対戦相手が過去4戦4敗の石浦であり、ここを突破すれば今場所も大勝の期待が高まるだろう。

明日の注目の割は
照ノ富士ー宇良』
『御嶽海ー大栄翔』
この2番である。

まず照ノ富士ー宇良だが、過去は熱戦を繰り広げており、宇良にも十分勝機はあるだろう。

照ノ富士が冷静に相撲を取ることが出来るかどうか。
序盤で2敗目を喫するわけにはいかないだろう。

御嶽海ー大栄翔は、この2日間両者ともに良いところが全面に出ており、特に大栄翔は1横綱1大関に勝利しての連勝である。

とはいえ御嶽海がその好調の大栄翔を圧倒するのではないかと予想している。

先場所からの好調を維持しているのならば、大栄翔の突っ張りに下がることはないと思っている。

しかし大栄翔も実力者であり、さらに好調のときの大栄翔は優勝まで掴みとるほどである。

3日目にして今場所を占う一番になるかもしれない。

照ノ富士が2日目に黒星を喫し、これが場所にどのような影響を及ぼすだろうか。

単純に照ノ富士自身の調子も気になるところだが、対戦相手としても『自分もいける』という気持ちになるだろうし、まだまだ先は長いが優勝争いに関しても色気を出す力士も存在するだろう。

荒れる大阪場所。
序盤でまだ荒れる展開となるのか。