きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

282. 2021年初場所5日目を勝手に語る

序盤戦最終日にして今場所初めての3大関安泰。

泥沼の初日から4連敗を喫していた貴景勝がようやく初日を挙げた。

本日も立ち合いの当たりを止められ、押しにも威力はなかったが、何とか左から突き落とす事が出来た。

納得できる内容ではないかもしれないが、とにかく1つ勝たないことには始まらない。
どんな形であれまずは1勝を挙げた。

綱取りは絶望的だが、まだ序盤戦を終えたばかりであり、役力士との対戦も多く残されているため、ここからは大関としてどれだけ意地を見せられるかどうかという問題になってくるだろう。

この白星をきっかけに明日以降も臨んでほしいところである。

正代がお得意様の宝富士を下して序盤戦1敗で乗り切った。

本日も一瞬ヒヤッとする場面はあったが、左を差している時点である程度の余裕はあっただろう。

序盤戦の1敗はまずまずであり、内容も決して悪くないため、この調子で白星を積み重ねていきたいところ。

如何せん大関としての経験値はほぼなしに等しいため、中盤戦以降『大関正代』としての真価が問われるだろう。

朝乃山は速攻相撲で栃ノ心を圧倒した。

栃ノ心側からみると左から張ってその後何をしたかったのか全くわからなかった。

朝乃山としては張り手に怯むことなく、自分の相撲を取り切ったというところか。

ここ2日間はしっかり足が出ており、気分良く白星を積み重ねている様子である。

本当の意味ではまだ自分の型である右四つの相撲を取ることが出来ていないが、前に出ての白星、序盤戦白星先行は良い結果と言えるだろう。

そして本日注目の割である『高安ー大栄翔』だが、大栄翔の強さが光る一番となった。

高安の立ち合いの当たり、その後の突っ張りも悪くないのだが、それ以上に大栄翔の突きの威力が凄まじかった。

昨日の御嶽海戦もそうだが、間違いなく対戦相手は力を出し切っているが、それ以上に大栄翔が強いのである。

序盤戦の大栄翔を見ていると向かうところ敵なし状態だが、押し相撲というのは一つ歯車が狂うとどうなるかわからない。

今場所の貴景勝が最たる例であり、そして本日連敗を喫した阿武咲にも言えることである。

中盤戦以降もこの凄まじい快進撃が続くのか注目である。

関脇に目を向けると、照ノ富士北勝富士を下して連敗を免れた。

とはいえ昨日の敗戦をやや引きずっていたのか、立ち合い張り差しを選択し、その立ち合いも高かった。

その後もややばたつく場面が見受けられたが、右を差したことで落ち着いたか。

北勝富士が右ハズの形で照ノ富士の左上手を封じていたが、右差しで圧力をかけて攻め切った。

磐石な内容とは言い難いが、連敗しなかったことが何よりか。

序盤戦でこれ以上落とすわけにもいかなかったため、とりあえず一安心である。

もう一人の関脇隆の勝は御嶽海を下して序盤戦1敗とした。

本日の内容は立ち合いから押し込まれたが、下半身が安定しているため残す事が出来た。

浅いもろ差しを許した状態の中で、下半身+右のおっつけでうまいこと残したが、本当に地力を付けていると感じさせる内容である。

爆発力、地力ではまだまだ御嶽海の方が上かもしれないが、15日間総合しての力量、そして大関へ近いのはどちらかと問われた場合、隆の勝と答えたくなるほど隆の勝の地力が上がっていると感じた。

先場所も新三役で勝ち越しを果たし、本来ならばそれだけでも十分なのだが、物足りなさを感じさせた辺り力をつけている証拠でもある。

明日の注目の割は
照ノ富士ー大栄翔』
この一番である。

照ノ富士は先場所大栄翔に敗れており、さらには本日のような立ち合いでは一気に持っていかれる可能性がかなり高い。

照ノ富士としては立ち合いの修正を図る必要があるだろう。

大栄翔としては迷うことなく序盤戦で見せた相撲内容を取り続けるだけだろう。

むしろそれ以外に勝つ方法はないだろう。

意外な力士が優勝を果たす場合、大半の力士が『実力以上の力を発揮する』ことが多い。

そういった意味で大栄翔はまだその域に達していないように感じる。

この5連勝は実力以上と言えば実力以上かもしれないが、それでも『自分の型の範囲内』での内容であり、『神がかったような内容』とまではいっていない。

中盤戦以降、どのような展開になるだろうか。