きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

281. 2021年初場所4日目を勝手に語る

本日注目の割である
照ノ富士ー高安』
『御嶽海ー大栄翔』

まず照ノ富士ー高安だが、照ノ富士が鬼門を突破することが出来なかった。

立ち合いはこれまであまり見せたことのない頭で当たりにいった。

高安相手に立ち合いで当たり負けをしたくないという思いから、本人としては考えた立ち合いだったかもしれないが、慣れないことをする辺り自分の相撲を信じることが出来なかった証拠でもある。

苦手意識からくる影響なのか、焦りが見えるというか、もたついているというか、とにかくちぐはぐしていた。

圧力をかけてはいるが形を作らずに前に出た結果、高安にうまく回り込まれて叩き込まれた。

元来照ノ富士の雑な相撲と言えば裏を返せば豪快な相撲とも呼べるものだが、本日の高安戦は雑とも異なる何か自分を見失っているような内容だった。

この黒星が今場所の今後の展開に与える影響はもちろんのこと、来場所以降の高安戦の過度な苦手意識も気掛かりなところである。

まだ序盤戦すら終了していないため、気持ちを切り替えて臨んでほしいところである。

御嶽海ー大栄翔だが、私は昨日『御嶽海次第』『短時間で決まる』と記載したが、短時間で勝負が喫するという点では予想通りだったが、中身に関する予想は大きく外れた。

御嶽海云々ではなく、大栄翔の相撲内容が素晴らしかった。

御嶽海としては珍しく『御嶽海が力負けをした』という内容だった。

御嶽海は大栄翔の突きを下から跳ね上げようとするが、大栄翔の突きの威力が強く、また腕もよく伸びるため、それを許さなかった。

大栄翔の強烈な突きの威力の前に御嶽海がたまらず後退したという内容だった。

3大関を総なめした内容も素晴らしかったが、私個人としては本日が最も素晴らしいと感じた。

それは内容面だけでなく、精神面を考慮してのものである。

大関戦の場合、もちろん勝つ気持ちで挑むだろうが、それでも格上相手ということで『負けて元々』という気持ちもどこかにあるだろう。

その結果大関戦はのびのび相撲を取ることができるだろうが、同格以下が相手になると守りに入る気持ちも出てくるだろう。

そういった意味では大関を総なめした翌日に完璧な相撲を取れたことは大きい。

とはいえ御嶽海は実力者であるため、そういう考え方には至らなかったかもしれないが。

どちらにせよ明日以降の大栄翔に注目である。

角番の2大関は揃って白星。

正代は琴勝峰の挑戦を退けた。

右を覗かせて圧力で圧倒した。
左のおっつけも強烈だった。

昨日は今場所好調かつ苦手相手ということもあり、仕方ないと割り切って相撲を取ることが出来た様子である。

明日以降もこの内容が続けば角番脱出はもちろんのこと、優勝争いにも顔を出すだろう。

大関としての経験値はほぼなく、番付の重圧もかかってくるだろうが、意地を見せてほしいところである。。

朝乃山が今場所絶好調の阿武咲を右差し速攻で圧倒した。

この一番に関しては朝乃山云々よりも阿武咲がこの3日間を考えるとらしくない内容だった。

左の使い方があまりにも雑だった。
朝乃山の右差しを封じるためにおっつけようとしたのだろうが、下からおっつけるのではなく、脇を開いて横からいく形だった。

これでは差してくれと言わんばかりの内容である。

この3日間、阿武咲の相撲人生において最高の3日間ではないだろうかと思わせるほどの素晴らしい相撲を取っていたが、本日の相撲をみるとやはりまだまだと言ったところか。

とはいえ阿武咲は実力者であり三役経験があるものの、大半は平幕が定位置であり、今場所も平幕である。

横綱大関に求めるような注文はさすがに厳しかったというところか。

朝乃山は絶好調の相手を下してこのまま波に乗ることが出来るか。

相変わらず左前ミツ狙いではなく右差し主体の相撲は気になるところだが、今はそんなこと言っていられないか。

そして連敗の止まらない貴景勝
ついに初日から4連敗となった。

本日も攻める気持ちはあるが、攻め切ることが出来ない。

突き押しの威力、圧力もなく、足も出ない。

だから土俵際で残されてしまい、そしてそれに焦ってしまい冷静さを失ってしまう。

悪循環である。
とにかく1つ勝つことには始まらないが、始まる前に途中休場という可能性も高くなるだろう。

初の綱取り場所となったが、重圧に押し潰される形となってしまった。

幕内下位に目を向けると明生の状態が良さそうである。

2年程前から期待していた力士であるが、ここ数場所は怪我の影響もあり低迷していた。

今場所は立ち合いの踏み込みよく、突き放してから左を差して攻めるという流れのある相撲を取っている。

この流れのまま白星を積み重ねていき、ぜひとも二桁には乗せてほしいところ。

一方その明生と同部屋の豊昇龍の不調が気掛かりである。

元々相撲技術はまだまだ未熟であり、身体能力の高さを発揮して白星を掴んできたが、今場所はとにかく軽い。

立ち合いの圧力が全くなく、あっさりもろ差しを許して圧倒されてしまう。

立ち合いの圧力に関しては場所中でどうにかなる問題でもないが、この先を考えると課題となるだろう。

明日の注目の割は
照ノ富士北勝富士
『高安ー大栄翔』
この2番である。

照ノ富士北勝富士だが、北勝富士は強敵であり、過去の対戦成績も北勝富士の3勝2敗であるが、照ノ富士が幕内へ復帰してからは照ノ富士の連勝中である。

照ノ富士が自分の相撲を取れば問題ないと思うが、本日の敗戦を引きずらないかどうかが問題となる。

集中力を切らして強引に引っ張り込むような相撲を取ったら、おっつけ、ハズ押しのうまい北勝富士の思う壺となってしまう。

照ノ富士としては切り替えて臨んでほしいところである。

大関復帰を考える上でもこれ以上序盤戦で落とすわけにはいかない。

高安ー大栄翔だが、今場所の両者の勢いを考えるならば、大栄翔が圧倒するような気もするのだが、場所前展望にも記載した通り、高安は優勝争いを荒らすキーマンになると考えている。

本日も照ノ富士を下し、大栄翔戦も波乱を起こすのではないだろうか(高安の方が地力、番付は上であるため波乱という言葉は適切ではないが)。

明日で序盤戦が終了する。
役力士がピリッとせず、好調力士がある程度はっきりしている状態ではあるが、このまま突っ走るかと言われたらそうとは言い難い。

現に本日阿武咲が敗れたのが良い例である。

どのような形で中盤戦へ突入するのか。