きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

287. 2021年初場所9日目を勝手に語る

本日より後半戦へ突入した大相撲初場所

後半戦へ突入して早々、今場所快進撃を続けていた大栄翔がついに初黒星を喫した。

私自身の考えでは、阿武咲戦辺りがターニングポイントになるのではないかと予想していたが、まさか宝富士に敗れるとは思いもよらなかった。

確かにこのところ3連敗中の相手であったが、今場所の立ち合いの当たりの強さ、突っ張りの回転の良さを考えたら特に問題ないのではないかと思っていた。

そのため昨日も注目の割として挙げることはしていなかった。

やはり相撲は何が起こるかわからないし、これが合い口というものでもある。

相撲内容を振り返ると立ち合いの当たり良く、その後も良く突っ張っていたが、やや足が出ていなかったか。

厳密に言えばつま先立っている形で前に重心をかけているため、宝富士に突き落とされた際ばったり手をついてしまった。

元々大栄翔はつま先立って攻める癖はあったが、今場所はその悪癖(一般的に相撲ではすり足が基本とされている)が気になることはなかった。

大栄翔はここ数年で上位に定着していたが、勝ち越すにしろ負け越すにしろ1点のレベルが大半だった。

先場所のように二桁勝つこともあるが、基本的には大勝ち、大負けのない力士である。

そのためここまで快進撃を続けていても13勝以上というイメージが中々沸かなかった。

本日の敗戦により心境にどのような変化がみられるか。

昨日も記載したが、私個人としては13勝以上かつ上位総当たりの地位にいる力士の優勝が望ましいと考えている。

大栄翔は気持ちを切り替えて明日以降臨んでほしいところである。

一方大栄翔を下した宝富士だが、今場所は要所で存在感を示している。

同年代である『ロクイチ組』が次々と土俵を去る中、今場所は2大関、御嶽海、大栄翔と下し気を吐いている。

下半身に衰えはなく、力量の衰えも感じさせないため、まだまだ若手の壁になる気持ちで相撲を取り続けてほしいところである。

2敗勢が次々と敗れる中、大関正代が唯一2敗を死守した。

立ち合いは踏み込めておらず、決して良くなかったがうまく回り込むことができた。

喉輪で上体を起こされたが、下半身が崩れることはなかった。

合い口の悪い相手にしっかり白星を掴んだ事が何よりだろう。

これで再び星の差を1つにした。
現状自力優勝は出来ないが、必死に食らい付いていくしかない。

また角番脱出まであと1勝としたが、明日も固くならずに臨んでほしいところである。

私が本日最も注目していた『朝乃山ー高安』の割だが、思いの外呆気ない相撲となった。

私の予想では立ち合いで高安が当たり勝ち、高安得意の左四つに組むのではないかと予想していたが、立ち合い当たった瞬間に朝乃山が右を差すことに成功した。

高安は右前ミツ狙いだったのか、朝乃山が左で引っ張り込んだため、高安も右を差す形となってしまった。

高安としては右四つでも上手を引けば相撲になるが、さすがに朝乃山に上手を引かれては勝負にならなかった。

朝乃山は立ち合いの踏み込み良く、すぐに右を差して前に出ながら上手を引くという流れのある相撲だった。

これで3連勝とし、完璧までとはいかないまでも徐々にエンジンはかかってきたか。

早くも3敗を喫しており、大栄翔戦も終えているため優勝はかなり厳しいが、大関として意地をみせてほしい。

そしてどうにもならないのが貴景勝か。
早々と負け越しリーチとなってしまった。

いつもならば3発程度で圧倒する遠藤相手に押し込む事が出来ない。

とにかく突き押しの威力がない。
そして負けが込んでいる影響なのか恐々と相撲を取っている印象を受ける。

また今場所は決まることのない引き、叩きをみせることが多い。

それも負けが込んでいるため生じる問題なのか。

昨日も記載したが、今場所は試練の場所である。
この試練が来場所以降に繋がることを期待したい。

来場所以降の話をしてしまったが、まだ6日間残されており、半分が役力士との対戦であるため、腐らずに意地をみせてほしい。

3敗の両関脇に明暗。

照ノ富士は竜電得意の左四つを許し、食い付かれそうにもなったが、うまく凌いで白星を掴んだ。

元々左四つになっても下手を引けば守りの強さはあるため、本日も我慢して相撲を取ることが出来た。

胸を合わせて上手を引けば右四つでも左四つでも大きな問題はないだろう。

今場所は決して好調と言い難いが、それでも要所でしっかり強さを発揮しているため、二桁目指して大関への足固めを果たしてほしいところである。

隆の勝は輝に逆転負けを喫した。

突き放してから右を差し前に出るという隆の勝の流れだったが、体を寄せることが出来なかった。

正直かなりもったいない一番だと感じた。
地力は間違いなくついているが、同格相手に勝ち切れない辺りまだ大関候補とも呼びづらいところでもある。

明日の注目の割は
照ノ富士ー隆の勝』
『大栄翔ー北勝富士
この2番である。

照ノ富士ー隆の勝の関脇同士の対決だが、両者ともに二桁を目指す上で負けられない一番だろう。

照ノ富士としては立ち合いしっかり踏み込み、隆の勝の当たりを止めて胸を合わせたいところだろう。

一方隆の勝は突き放してから横へ崩す、そして右を差して攻めるというのが理想か。

本来ならば3敗同士で対戦してほしかったところだが、まぁそれに関しては仕方ないか。

大栄翔は敗れた翌日どのような相撲を取ることが出来るかどうか。

役力士を総なめにした7日間の相撲内容ならばはっきり言えば全勝も夢ではないレベルだったが、本日敗れたことによりどんな形であれ心境に変化はあるだろう。

そして明日以降も平幕戦である。
変わらず自分の相撲を取ることが出来るかどうか。

言い換えれば残り6日間は相手云々ではなく、自分との戦いになるのではないだろうか。

しっかり立ち合い当たれるのか。
突っ張りの腕は伸びるのか。
左右のバランスを保てるのか。
足は出るのか。

以上のことが上位戦では完璧であった。

明日以降どうなるのか注目である。

そして記載していないが、正代は遠藤戦であり、土俵際には注意しなければならない。

もろ差しを許した状態で力任せに強引に前へ出ることだけは避けたいところである。

3敗が10人存在するが、優勝争いは早くも1敗大栄翔、2敗正代に絞られたといっても過言ではない。

3敗でわずかに可能性があるのは朝乃山、照ノ富士辺りか。

阿武咲、明生辺りも面白そうだが、さすがに優勝は厳しいだろう。

この両者は大栄翔と割が組まれるだろうからそこが楽しみである。