日にちをまたいで遅れましたが、6日目の取り組みに関していつも通り語っていきます。
大相撲11月場所も中盤戦へ突入した。
貴景勝は対戦成績で負け越している輝に完勝(大関昇進後は1戦1勝だが)。
立ち合い当たり勝ち、攻め込んでからの左からのいなし。
貴景勝の流れのある相撲だった。
今場所の輝は状態も良くないため、貴景勝としては正直こんな所で躓くわけにはいかない。
照ノ富士は霧馬山に相撲を取らせず完勝。
霧馬山はもろ差し狙いでいき、浅いもろ差しになることは成功したが、照ノ富士が両外廻し浅い位置を引いて万全な形を作った。
相手が何をしてきても、自分がどのような形になっても冷静かつ力強く対処している。
今場所の照ノ富士はちょっとやそっとじゃ止められない勢いである。
全勝の平幕力士は明暗が分かれた。
千代の国は炎鵬相手に恐れず踏み込み、もろ手突きからの叩き込みで全く問題にしなかった。
初日から右肩になぜあんなテーピングをしているのだろうと疑問に思うくらい動きが良い。
何度も大怪我を負い、何度も這い上がっているが、這い上がるたびに強くなっている印象である。
怪我だけは気を付けて中盤戦以降も暴れてほしいところ。
志摩ノ海は本日もおっつけ、ハズ押しと自分の相撲を取ろうとしていたが、逸ノ城に上手を引かれては厳しいと言わざるを得ない。
本日の一番に関しては仕方ないと割り切り、明日以降切り替えて臨んでほしいところ。
両関脇が揃って白星であり、ようやくエンジンがかかってきたか。
御嶽海は今場所好調の隠岐の海に相撲を取らせず、初の連勝。
御嶽海の右と隠岐の海の左の攻防であり、隠岐の海は挟みつけて出ようとしたが、御嶽海がうまく肩透かし気味に体勢を崩してからもろ差しの形を作った。
昨日も記載したが、こういう相撲を取れるから、私は場所前も優勝候補の次点に挙げたのだが。
まだ2敗であり、貴景勝、照ノ富士との直接対決も残っているため、腐らず食らいついてほしいところである。
隆の勝は北勝富士との我慢比べに勝利した。
この一番も隆の勝の右差しと北勝富士の左おっつけの攻防だった。
隆の勝が途中、叩いて呼び込みそうになったが、その後も右は覗く形となっており、北勝富士の当たり、出足を止めたのが良かった。
最後は北勝富士が前に出るところをうまく叩き込んだ。
立ち合い変化にも対応し、冷静さを持ち合わせつつこれで3連勝とした。
新三役でも自分の相撲に集中できている様子である。
隠岐の海とは大関昇進以降連敗を喫したこともあり、さらに今場所の隠岐の海は好調のため要注意である。
四つに組まれないことはもちろんなのだが、隠岐の海が時折突っ張りにきてそれに対して慌てないことも重要だろう。
過去はそれで豪快に押し倒されたこともあるため、今場所ここまで6日間のように冷静さを持ち合わせることも重要だろう。
中盤戦へ突入したが、貴景勝、照ノ富士ともに自分の相撲を取り切っている。
このまま並走するのか、それともどちらかが後退するのか。