きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

393. 2021年秋場所12日目を勝手に語る

正代、御嶽海何やってんの?

この両者が不甲斐ない負け方をし、その中で特に期待することなく観戦していた『照ノ富士ー明生』。

しかし明生が目の覚めるような相撲で照ノ富士に土をつけた。

明生としてはもろ差しから攻めていきたいところだろうが、過去の対戦ではもろ差しの形を作っても腕を極められて敗れていた。

今場所の明生は序盤から流れを掴むことが出来ず、既に7敗を喫しており、勝ち越しすら危うい状態であった。

得意の左差し速攻も影を潜めており、新関脇の場所で壁に当たったと思っていた。

正直私自身、今場所の両者の状態、過去の相撲内容を考えると明生の勝つ姿は全く思い浮かばなかった。

良くてももろ差しになって少し攻める程度で、最後は照ノ富士に軍配が上がると予想していた。

しかし蓋を開けてみると、照ノ富士に何もさせず完勝した。

まず立ち合い鋭く踏み込み、突き起こしてから右を深く差し込んだ。

まず立ち合いの踏み込みもさることながら、右を深く差したことが意外だと感じた。

なぜならば明生は左差し得意であるため、左から攻めると思ったからである。

この時もろ差しの形になっていたが、体を右の差し手に寄せ、照ノ富士が小手に振る所もしっかり反応し、逆に下手投げで振ってすかさず寄り切った(決まり手は下手投げ)。

今場所の照ノ富士は守りの強さが武器だったが、守る隙すら与えなかった。

大栄翔が照ノ富士を下した時、あれが照ノ富士攻略法だと思ったが、明生は別の形で照ノ富士攻略法を見出だした。

本当に素晴らしい一番だった。
本日は明生に尽きると言っても過言ではない。

一方照ノ富士は今場所最悪の相撲を取ってしまった。

立ち合いもいつもと比較すると高かった。
そしてあまりにもあっさりもろ差しを許してしまった。

過去の対戦でもろ差しを許しても勝っているため、油断が生じたのか。

またここ数日記載しているが、やはり膝への負担、疲労が蓄積しているか。

明生がうまく攻めたのは間違いないが、いつもの守りの強さが見られなかったのが気掛かりである。

疲労もピークに達しているだろうが残り3日間、気力で乗り越えることが出来るかどうか。

余談だが明生が照ノ富士を下した後、実況が何度も『金星』と口にしてのが気掛かりだった。
本日照ノ富士に勝利したが、明生はいまだ金星は0である。

正代、御嶽海の方が照ノ富士よりも早く土俵に上がるため、結果論でしかないのだが、ここで不甲斐ない負け方をしてしまう正代、御嶽海の力量はやはりこんなものかと思わせてしまう。

正代は苦手逸ノ城相手に2度立ち合いが合わなかったが、3回目も含め全て左上手を許してしまっている。

まるで工夫がない。
上手は何とか切ったが、その後離れる展開になっても頭だけ下げて腰が引けた状態のため、あっさりと叩きに落ちた。

御嶽海は比較的お得意様である阿武咲に立ち合い当たり負けすると、すぐに引いてしまい墓穴を掘った。

何度も言うが両者ともに負け方が最悪である。

中日を終了した時点で12日目に照ノ富士が2敗目を喫するなど予想していなかっただろう。

せっかく自力優勝の芽が出てもあっさりと不意にしてしまうのだから、優勝争いも盛り上がりに欠けてしまう(上記の通り照ノ富士の方が後に相撲を取るので自力優勝に関しては結果論だが)。

貴景勝が宝富士を下し、角番脱出を決めた。

立ち合い当たってすぐに右からいなしにいったときは一瞬どうかと思ったが、その後の攻めは張り手も交えて貴景勝らしい攻めだった。

初日から3連敗したときは負け方が次に繋がるものでもなく、頭で当たることが出来ないという押し相撲にとって致命傷でもあったため、このまま相撲を取り続けるのは無駄だと思っていたが、この6日間は人が変わったように流れのある相撲を取っている。

8勝4敗という成績で気が付けば正代、御嶽海と同じ星数である。

『序盤で落とさなければ』という考え方も出来るが、3日目終了時点では貴景勝が勝ち越す姿など想像出来なかった。

良くも悪くもやはりこの力士は押ししかないため、押しに徹したことが功を奏したのだろう。

ただ1人2敗で追っていた妙義龍が輝に敗れ3敗に後退。

何度か記載している通り、このまま妙義龍が勝ち続けるとは思っていなかったが、ここで落とすとも思っていなかった。

言い方は失礼だが、ここ数日の妙義龍は対戦相手にかなり恵まれていたと思う。

阿武咲は昨日から貴景勝と割が組まれ、本日は御嶽海、さらには明日割崩しにより正代と割が組まれた。

3敗力士に目を向けても、隠岐の海は霧馬山、遠藤は隆の勝と上位で健闘している力士と割が組まれている。

その中妙義龍は昨日3勝7敗の一山本と割が組まれ、本日も前頭10枚目の黒星が先行している輝である。

隠岐の海、遠藤は平幕上位と割が組まれても白星を掴んだが、妙義龍は同格相手に良いところなく敗れた。

これに関しては恵まれた割の中、結果を残すことが出来なかった妙義龍が悪いとしか言いようがない。

そして上記でも触れたが、明日大関同士の割が崩され
『正代ー阿武咲』
貴景勝ー妙義龍』
という割となった。

これに関しては仮に妙義龍が2敗のままだったとしても必要無いことだと思う。

そして10日目まで同じ星数だった阿武咲と妙義龍の差があまりにも激しすぎる。

平幕上位で健闘している大栄翔、若隆景、隆の勝辺りで十分だと思うのだが。

むしろ一山本と割を組むなら早めに上記力士達と割を組むべきだろう。

話は変わり、明日の注目の割はこれといって特に無い。

もちろん終盤戦のため、優勝争いに関わる一番、特に照ノ富士の取り組みはここから先毎日気になるが、如何せん本日ポカをやった御嶽海である。

昨日も記載した通り、御嶽海が3敗のままならそれなりに興味を持てたのだが。

照ノ富士戦の作戦があると発言していたが、それが如何なものなのか。
期待せずに観戦しよう。

私個人としては、3敗以上の優勝があまり好まないため、このまま照ノ富士に3連勝して13勝の優勝を果たしてほしいところである。

以前投稿したことがあるが、如何せん照ノ富士は優勝回数4回の内3回が12勝による優勝と13勝以上の優勝にあまり縁がないため、新横綱場所は最後まで強さを発揮して13勝してほしいところだがはてさて…