大相撲春場所も14日目が終了し、いよいよ千秋楽を残すのみとなった。
2敗:尊富士
3敗:大の里
優勝争いは平幕2名に絞られたが、まさかの尊富士負傷により『荒れる春場所』が異なる方向に向かっている状況である。
とにもかくにも私個人としてはどんな展開になろうと千秋楽を見届けるだけである。
さて今場所のように14日目を終了して平幕力士だけが優勝の可能性を残した展開はどの程度存在するだろうか。
年6場所制となった昭和33年以降、以下の通りである。
場所 |
最終成績 |
備考 |
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昭和50年名古屋場所 |
金剛(西前頭筆頭) 12勝2敗 青葉城(東前頭5枚目) 11勝3敗 |
金剛:13勝2敗(優勝)
青葉城:12勝3敗 |
先に青葉城が土俵へ上がり白星。その後金剛が土俵へ上がり白星により本割で決定。 |
昭和59年秋場所 |
多賀竜(西前頭12枚目) 13勝1敗 小錦(西前頭6枚目) 12勝2敗 |
多賀竜:13勝2敗(優勝)
小錦:12勝3敗 |
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令和2年初場所 |
徳勝龍(西前頭17枚目) 13勝1敗 正代(西前頭4枚目) 12勝2敗 |
徳勝龍:14勝1敗(優勝)
正代:13勝2敗 |
先に正代が土俵へ上がり白星。その後徳勝龍が土俵へ上がり白星により本割で決定。 |
令和4年秋場所 |
玉鷲(東前頭3枚目) 12勝2敗 髙安(西前頭4枚目) 11勝3敗 |
玉鷲:13勝2敗(優勝)
髙安:11勝4敗 |
千秋楽直接対決。玉鷲が制して優勝。 |
過去は4回である。
面白いことに令和4年秋場所の直接対決を除き、追いかける力士が先に土俵へ上がっている。そして先頭の力士がそのまま逃げ切って優勝を果たしている。
そのため今回は『先頭の尊富士が先に土俵へ上がる』ということで過去の事例とは異なる展開である。
また過去は優勝決定戦に突入することなく、本割で優勝が決まっている。
唯一昭和59年秋場所のみ先頭の多賀竜が黒星を喫しているが、その前に小錦が敗れて優勝を決めている。
過去の事例を見ると尊富士が有利な展開だが、尊富士の状況が状況なだけに何とも言い難い部分が大きい。
とはいえ大の里も対戦相手は大関豊昇龍である。
過去13日目終了時点で後続との星の差2つを逆転したケースは存在しないがはてさて…