きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

803. 2024年春場所14日目を勝手に語る

尊富士が敗れ2敗へ後退し、大の里が3敗を守り、春場所の優勝は平幕2名に絞られた。

優勝ストッパー朝乃山。

今場所の(というよりも以前からだが)朝乃山は上手を引かず前に出て墓穴を掘るという相撲が多く見受けられたが、皮肉なことに昨年秋場所の熱海富士戦も本日の尊富士戦も上手を引かず攻め切った。

尊富士が今場所初めて出足を止められかつ動きも止められ、そして逆に攻められて黒星を喫した。

当然といえば当然なのだが、尊富士の出足とその後の動きを止めるのは不可能ではないということであり、そして尊富士相手にも前に出て攻め勝つことができるということを証明した。

昨年秋場所の熱海富士戦や本日の尊富士戦を見ると、今後も朝乃山は終盤戦優勝争いをする平幕下位の力士と割を組まれることが多くなるだろう。

そして元々期待度の大きい朝乃山だが、朝乃山自身が優勝争い出来るくらい星を伸ばしてほしいという気持ちも強くなる。

本日は『さすが朝乃山』という一番だった。

さて相撲内容に関してはこんなところだが、まさかの尊富士が負傷。

今場所云々ではなく、今後の活躍を期待した時、大の里、尊富士といった若手は怪我だけはしてほしくないという気持ちはかなり強かった。

現在十両に在位している伯桜鵬も華々しい新入幕での活躍の後、元々肩の怪我の影響があり、新入幕の場所以降長期休場を余儀なくされた。
先場所から復帰しているが、今場所十両での相撲を見ると本調子には程遠いと言える(場所前の騒動の関連も影響しているとは思うが)。

そして本日休場した貴景勝も最高位大関としてはトップクラスの優勝回数4回を数えるも、怪我により2場所以上連続して結果を残すのが難しくなっている。

怪我一つで相撲人生を狂わせることが多々存在する。

昨日尊富士が優勝すれば歴史的快挙の瞬間を目の当たりにするし、もし逆転を許しても悲劇の新入幕として印象を残すと記載したが、正直この展開は予想していなかったし、考えたくもない出来事だった。

おそらくどんな重症であろうと明日の土俵には気力で上がってくると思われるが、この場所を最後に尊富士の活躍が見納めになるということだけは絶対に避けて欲しいところである。

『荒れる春場所』が異なる方向へ向かっているがどうなるものか。

尊富士が敗れた後土俵に上がった大の里。
阿炎のもろ手突きに大きく後退することなく、余裕を持って叩き込んだ。

昨日の大栄翔戦同様、上位圏内でも最高峰の突きを武器にしている力士に対して余裕を持って対処している辺り、末恐ろしい存在である。

そして大栄翔にしろ阿炎にしろ、圧力負けしたくないという思いが強過ぎて足が出ていないという問題もある。

大の里としては尊富士が敗れた後に土俵に上がっても、冷静に自分の相撲を取ることが出来たといったところか。

そして3敗の豊昇龍。
尊富士を止め、ここで逆転優勝となればますます存在感が増すことになったが、琴ノ若に敗れて脱落。

右に変わって上手を求めて勝機を掴もうとしたが、守りの強い琴ノ若相手に変化は通用しなかった。

上手が深かったこともあったが、この相撲内容が豊昇龍の良し悪しといったところである。

絶対的な型がなく、ここ一番をモノにする力が豊昇龍には備わっていない。

身体能力の高さはピカイチだが、それに頼り切っていると諸刃の剣にもなってしまう。

ここ数日存在感が増してきただけに残念な敗戦である。

一方琴ノ若は新大関としては及第点である二桁の白星。
こうなると昨日の黒星が痛恨過ぎるが、本日の相撲もそうだし、大の里戦でも存在感を見せることは出来たため、四つの技量を磨いて来場所以降の活躍に期待である。

明日の注目の割はもちろん
『豪ノ山ー尊富士』
この一番だが、とにかく尊富士の状態が気掛かりである。

数日前から記載しているが、今場所の終盤戦は尊富士に支配されている。
どのような状況になろうと尊富士次第である。

まともに相撲を取ることが出来るのかどうか。

深刻な状況に至った千秋楽。
私も個人としては最後まで見届けるだけである。

明日千秋楽ということで三賞予想もするが
・敢闘賞:大の里、豪ノ山(条件)、尊富士
・殊勲賞:大の里(条件)、尊富士
・技能賞:尊富士(条件)
このように予想する。

大の里と尊富士の活躍により、上位圏内で勝ち越している力士の印象が薄くなってしまっている部分が大きい。

大の里、尊富士が確実に受賞となるが、それぞれいくつ受賞となるか。

尊富士はおそらく2つ受賞すると思うが、優勝すればトリプルになる可能性は高い。

大の里も優勝、もしくは明日本割勝てばダブル受賞となるか。

2名の影に隠れがちだが、明日勝って11勝とすれば豪ノ山も受賞するのではないだろうか。

とにもかくにも明日の千秋楽。
目が離せない。