新年の幕開けとなる大相撲初場所が本日から初日を迎えた。
新年明けて10日以上経過しており、私個人としても仕事はとっくに開始しているが、それでも私にとってやはり新年の幕開けと言える日は大相撲初場所の初日である。
今場所も好き勝手語っていこうと思いますのでよろしくお願いいたします。
昨日展望の方でも記載したが、今場所の注目は『横綱 照ノ富士』『綱取り琴櫻』だろう。
3場所ぶりに出場した照ノ富士は初日若隆景の肩透かしを食らい黒星発進となった。
休場が多くても皆勤すれば優勝する。
最近の照ノ富士はこの印象が強いが、それは序盤戦で如何に流れを作るかがカギであった。
本日対戦相手の若隆景は怪我で一時期番付を落としていたとはいえ、かつては大関候補最右翼の強敵である。
しかし照ノ富士にとっては過去土俵上で負けなしの相手であった。
その相手にあっさり肩透かしを食ってしまう辺り、相撲勘は乏しいと言わざるを得ない。
もちろんまだ初日と言えばそれまでだが、本日の相撲を見る限りだとかなり厳しい印象を受ける。
一方若隆景は照ノ富士戦初勝利を収めた。
いまだ照ノ富士戦未勝利の実力者が多く存在し、その中の一人が若隆景であった。
番付を戻し、三役復帰した初日に照ノ富士を下して壁を乗り越えたというのは若隆景にとって大きな前進と言えるだろう。
今場所この先も期待である。
さて綱取り琴櫻に目を向けると、初日はやや時間を要しながらも白星とした。
隆の勝の出足をすぐに止めたことである程度安心は出来たが、やはりともいうべきか弱点も露呈はしていると思う。
私は常々記載していたが、琴櫻は四つの技量に関して言えば基本あまり高くないと思っている。
本日も右四つに組み止めているが、その後の攻めは少し危なっかしい印象も受ける。
綱取りの初日ということで硬さもある中、まず白星発進としたことが何よりではあるが、この先も攻め方に関しては注意していかなければならないか。
豊昇龍は霧島を下して初日白星。
張り差しからやや深いものの右上手を引くことに成功した。
どんな形であれ先に上手を引いたことが勝因であり、深追いせず流れのある相撲を取ることが出来た。
綱取り場所として完全に位置付けされているかどうかは不明だが、身体は動けているか。
先場所2大関の影に隠れてしまった大の里は翔猿に敗れて初日黒星。
小兵力士相手によく見せるもろ手突きにいったが、翔猿を後退させる事が出来なかった。
それにより焦ってしまったのか足が揃ったところ簡単に引き落とされてしまった。
大の里が引き技にばったり落ちるのも珍しい光景であるが、対戦相手も大の里を研究、対策しているといったところか。
今場所3大関の中では重圧に無縁と思っていたが、まさかの初日黒星を喫してしまった。
当然のことだがとにもかくにも切り替えていくしかない。
関脇に目を向けると、若元春が熱海富士を下して白星。
ケンカ四つの両者だが、若元春が自身を持って相撲を取っている様子だった。
熱海富士としては三役を狙うためには関脇、小結から白星を挙げることが重要であるが、若元春相手には中々勝つことが出来ない。
どうしたら差し勝つことが出来るのか、それを見出すことが三役への道と言えるか。
もう一人の関脇大栄翔は豪ノ山を下して白星。
豪ノ山の押しに後退する展開になったが、まともな引き、叩きを見せず、突きで応戦したのが良かった。
平幕下位に目を向けると、伯桜鵬が久しぶりの幕内の土俵で白星を挙げた。
流れのある良い相撲だったが、対戦相手がまだ幕内で勝ち越し経験のない北の若であるため、伯桜鵬の幕内としての力量を図るといった意味ではまだ難しいところである(そもそも初日なので状態を図るのが難しいが)。
明日の注目の割は
『豊昇龍ー翔猿』
この一番である。
豊昇龍としては2日目にしてうるさい相手と割が組まれた。
しかも初日大の里を下している。
豊昇龍としては受けに回り過ぎないことが重要だと思うが、焦って攻めるのも禁物であり、加減が難しい相手である。
本日のように深追いしなければ大丈夫だと思うがはてさて。
また『照ノ富士ー隆の勝』の一番も注目である。
初日は肩透かしにあっさり手をついた照ノ富士だが、今場所の状態で出足ある相手をしっかり止められるかどうか。
隆の勝戦では立ち合いから手繰りにいくこともあるが、名古屋場所はそれが不発に終わっている。
正直序盤戦で2敗を喫するようならば今場所の照ノ富士の皆勤の可能性はかなり低くなるだろう。
まだ初日のため全員の状態に関しては不明な部分が多いが、それでも照ノ富士に関しては心配である。
明日以降どうなるか。