きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

876. 2024年秋場所9日目を勝手に語る

後半戦へ突入した秋場所

大の里、霧島が星を伸ばし、琴櫻が3敗へ後退した。
早くも大の里、霧島の一騎討ちとなったか。

大の里は過去に相手有利の左四つに組まれてしまう若元春相手に完勝。

立ち合いはいつも通りもろ手突きを選択したが、左おっつけ、ハズ押しで若元春の体勢を崩して止まらなかった。

若元春としては左四つに組んでから勝負なのだが、今場所は左四つに組むことすら出来なかった。
それだけ大の里の出足、圧力、そして左の使い方が良かったということだろう。

大の里は勝ち越した翌日も気を緩めることなくしっかり白星を積み重ねた。
いわゆる『3場所33勝』の場合、残り6日間で3勝3敗の五分の星で良いわけだが、正直それでは失速したというイメージの方が強くなるかもしれない。
対戦相手は厳しくなってくるが、2大関のうち最低1大関には勝ちたいし、13勝以上はしてほしいと私個人としては思っている。

霧島は湘南乃海を下して勝ち越しを決めた。
幕内昇進以降、9日目での勝ち越しは霧島自身最速である。
右前ミツ引いて盤石な相撲内容だった。

単純に今場所の両者の状態を考慮すると番狂わせは起こりにくいと思っていたが、しっかり霧島らしい相撲で勝ち越しを決めたのは大きいだろう。

霧島自身、ここから先は大関への起点とするための闘いである。
この流れで白星を上積み出来るかどうか。

琴櫻が宇良に敗れて絶望的な3敗目を喫した。
宇良の低い攻めに対して何も出来ず押し出されてしまった。

宇良の相撲が素晴らしかったのは間違いないが、琴櫻としては得意の守りの強さを発揮する前に押し出されてしまった。

大の里とは星の差3つ、霧島とは2つ。
直接対決が残されているとはいえ、正直ここから琴櫻が逆転する姿は想像しにくい。
それだけ今の大の里と霧島が充実しているということである。

とにもかくにも琴櫻に言えるは腐らず相撲を取り続けることである。
そもそもまだ勝ち越してすらいないし、上記の通り2名との直接対決が残されている。
存在感を示すことが出来るかどうかはこの先の琴櫻の活躍次第である。

豊昇龍が平戸海を下して今場所初めて白星を先行させた。
立ち合いの踏み込み、その後の動きも良く、最後は豪快にすくい投げを決めた。

この力士は攻めたら強いというのがわかっているから、今後も本日のような攻めの姿勢を貫いてほしいと思っている。
大の里、霧島にとっては調子を取り戻してきた豊昇龍と対戦するのは脅威だろう。
特に大の里としては豊昇龍戦未勝利であるため、割を組まれるのが楽しみである。

一方平戸海が敗れて5勝4敗。
負けている相手が全員役力士のため仕方ないと言えば仕方ないのだが、さらに上の番付を狙うならばこの壁を乗り越えなければならない。
特に琴櫻、豊昇龍に対してはいまだ未勝利のため、平戸海にとっては今後の課題となるだろう。

明日以降は平幕力士との対戦が続くが、ここでしっかり勝ち切ることが出来るかどうか注目である。

2敗力士に目を向けると、若隆景、遠藤、錦木、髙安と中々の実力者が揃っている。

若隆景に関しては実力を発揮すればこの番付ならばある意味当然といったところだろうが、先場所よりも持ち前のしぶとさが戻ってきた印象を受ける。
この先どの力士と割が組まれていくのか不明だが、この相撲内容ならば二桁の白星は固いだろう。

遠藤は連日立ち合い変化で白星を掴んでいる。
先場所辺りから一時期の暗黒期を脱した感じはあるが、相撲内容にも変化が見られる。
何だかんだで満身創痍のため、立ち合い変化も織り交ぜなければ15日間勤めるのが厳しくなってきたか。

錦木は昨年上位でも力を発揮し、覚醒した時期もあったがこのところは低迷し、今場所も前頭13枚目まで番付を落としていた。
初日の相撲を見ても十両へ落ちるのも時間の問題と考えていたが、場所が進むにあたってかなり復調してきた印象を受ける。
腰の重さを活かした相撲が戻りつつある。

髙安は3〜5日目の相撲を見ると心配される状態であったが、ここ数日は力の差を見せつける相撲内容である(5日目は白星だったが私個人としては本調子ではないと感じていた)。
あの連敗は何だったのか?というのが正直なところだが、それも髙安らしいといえばそれまでか。

明日の注目の割は
『大の里ー霧島』
この一番に尽きるだろう。

中盤戦最終日に1差対決が組まれた。
正直今場所の優勝はこの一番の勝者になるのではないだろうか。
そう思わせるほど重要な一番である。

大の里の出足が勝るか、それとも霧島が止めるか。
今場所の霧島は持ち前のしぶとさも戻ってきているため、前ミツを引いて食い下がる相撲も十分取ることが出来るだろう。
しかし大の里も今場所は右一辺倒ではなく、左からのおっつけが強烈である。

どちらが今場所の良さを存分に発揮するのか。

明日で中盤戦が終了するが、終盤戦へ突入する前に今場所最大の一番が組まれた。
どのような星の流れで終盤戦へ突入するだろうか。

また2敗力士も実力者揃いのため、一矢報いるかどうか。

正直言えば仮に大の里、霧島がこの先2敗力士と割が組まれたとしても力の差を示してほしいと思っている。

とにもかくにも明日の『大の里ー霧島』。
目が離せない。