きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

828. 2024年夏場所12日目を勝手に語る

単独先頭の湘南乃海が敗れ、3敗力士が4名で並ぶ展開となった12日目。

まず湘南乃海だが、力は出し切ったと思う。
叩いて呼び込んでしまった部分はあるが、それも現状の湘南乃海の力量といったところである。

単純な力量は阿炎の方が遥かに上であり、結果としては実力通りだったと言えるだろう。

昨日私は湘南乃海が優勝を目指すには本日からが本番であり、さらに阿炎戦は序盤戦にしか過ぎないと記載した。

まだまだ湘南乃海には優勝争いをする力量は備わっていない。
明日以降も上位圏内の力士と割が組まれるが、今後に活かすためにどのように相撲を取っていくのか重要になってくるだろう。

大関琴櫻は若元春相手に薄氷の勝利。
若元春が立ち合い踏み込みよく、すぐに得意の左四つへ組んで一気に土俵際まで寄っていった。
若元春はそこから上手投げを打って勝負ありと思いきや、若元春の膝が早く土俵についてしまった。

琴櫻どうこうではなく、若元春がやらかした一番と言えるだろう。
琴櫻としては九分九厘落としていた相撲を白星に結びつけることができた。

圧倒的な力を持った力士は別として、優勝する力士は15日間の中でいくつか本来負けていた相撲をモノにすることがある。
琴櫻としては終盤戦それに巡り会えたのはかなり大きいだろう。

とはいえ内容は修正していかなければならない。
残りの対戦相手は湘南乃海、阿炎、豊昇龍という流れになると思うが、まず明日は絶対に落とすことが出来ない。

大の里は同じく3敗の宝富士を下して9勝目。
単純な実力差、そして宝富士自身あまり逃げも隠れもしない相手であるため、大の里としては立ち合い踏み込んで右を差せば大丈夫という思いはあっただろう。
昨日の敗戦を引きずることはなかった。

明日は打って変わって曲者の宇良が相手である。
攻め急ぎは良くないが、恐れず相撲を取ることが出来るかどうか。

ちゃっかりと言っては失礼だが、新入幕の欧勝馬が3敗力士の中に四股名が残っている。

新入幕としては良い相撲を取っていると思うが、先場所の尊富士以上に実力未知数な力士である。

先場所の尊富士は10日目の段階で実力は未知数でありながら片鱗は見せていた。
それは十両を1場所で通過したこと、新入幕の場所も初日から土付かずだったこと、そして比較的早々役力士との割が組まれたことが挙げられる。

しかし欧勝馬の場合、いつの間にか先頭集団に存在していたという認識である。

ある意味では一番恐ろしい存在かもしれない。
一応明日若元春と割は組まれているが、若元春自身は負け越しているし、展開によっては琴櫻、大の里と割が組まれることになるだろう。
そうなると割崩しが発生してしまうのだが。

3敗だった大栄翔は明生に敗れて痛恨の4敗目。
攻め勝っているように見えたが腰高だったか。
明生を崩しているようで崩し切れず敗れてしまった。

結果的に湘南乃海が敗れて先頭が3敗に後退したため、正直かなりもったいない一番だったと思う。
もちろんまだ可能性が全く無いわけではないが、かなり厳しいと言わざるを得ない。

御嶽海は豊昇龍に敗れて両者ともに4敗。
豊昇龍にしては珍しくガバっと上手を引く展開となったが、上手を引いた瞬間勝負ありといった相撲だった。
御嶽海としては突き起こしていきたかったのだろうが、豊昇龍の左もすぐに入る形となった。

豊昇龍としてはまだ琴櫻戦が残っている中で4敗のため、厳しいとはいえチャンスは残されている。
先場所も尊富士、大の里の主役2名を下しているため、今場所も終盤戦にみせてくれるのか。

明日の注目の割は3敗力士の割全てである。
そしてどのような展開で14日目の割を組むかという点である。

すでに14日目の割は13日目の取り組みが終了してからとされている。

ここまで来たら私個人としては琴櫻、大の里がこのまま全勝し、優勝決定戦というのが理想だと思っている。
まず役力士の優勝が絶対条件だと思っている。

上記でも少し触れたが、欧勝馬の頑張りを否定する訳では無いが、それでも欧勝馬に優勝させてはならないと思っている。

新入幕優勝は先場所尊富士が見せてくれた。
しかし今場所の欧勝馬は先場所の尊富士と全く異なる。
優勝にふさわしい対戦相手といまだ対戦がない状況であり、さすがに14日目、千秋楽だけで詰め込んでも無理がある。

何度も言うが欧勝馬は悪くない。
ここまでの活躍は素晴らしい。

まず明日若元春と組まれたが、負け越しているとはいえ、若元春は番付の重みを示してほしいところである。
ある意味若元春は今場所最重要なことを任命されたのかもしれない。

混戦と言えば聞こえは良いが、泥沼化する可能性も秘められている。

残り3日間。どうなるか。