きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

634. 2023年春場所11日目を勝手に語る

WBCで日本代表が優勝を果たし、大いに盛り上がっているが、大相撲春場所も本日より終盤戦へ突入した。

そして終盤戦突入早々、展開が変わった。

全勝の翠富士、2敗の琴ノ若、遠藤が敗れた。

まず全勝の翠富士から。
ついに連勝が止まった。
終盤戦以降、誰が翠富士を止めるのかという所も注目であった。

翠富士自身、昨日終了時点で後続とは星の差2つとなり、少しは優勝がちらついていたと思う。

しかし本日の相撲内容は翠富士云々ではなく、若元春が厳しい相撲を取ったように感じた。

若元春が立ち合い右かち上げを選択し、これが効果的だった。

左を差して翠富士の上体を起こし、翠富士が苦し紛れに肩透かしにいくところをしっかりと体を寄せてきた。

翠富士としては若元春の左四つはもちろん警戒していただろう。
しかし予想以上に若元春の立ち合いが激しかったため、面を食らった部分もあったか(本人のコメントではかち上げは警戒していたとのことだが)。

今場所初黒星を喫したが、翠富士自身今までの場所の初黒星とは色々な面で意味合いは異なるだろう。

優勝を意識しているのならばこの先固くなる可能性も十分考えられる。

ここまで翠富士は力強い相撲も見せているが、元来の巧さ、速さを主体に勝負している。
身体が固くなってしまっては速さを失うことになってしまう。

明日以降も役力士との割が続くだろう。
気持ちを切り替えてこの先固くならずに挑めるかどうか。

翠富士が敗れたことにより、星の差1つとなった大栄翔。

高安との熱戦を制したわけだが、目の前で翠富士が敗れていなければあそこまでの相撲取れなかったのではないかと思わせる内容だった。

大栄翔の執念を感じさせる内容だった。
危ない場面を何度も凌ぎ、それを白星に結び付け、先頭と星の差1つとした。

まだ翠富士との直接対決が残されているため、大栄翔としては良い流れになったか。

2敗琴ノ若北勝富士相手に不覚を取った。

正直かなりもったいない一番だった。
北勝富士の当たりを止めて、右が覗いたが、そこで十分に形を作らずに攻めてしまった。

ここ数日充実した内容で星を積み重ね、そして翠富士が敗れたことで星の差1つにするチャンスを不意にしてしまったのは残念である(厳密に言えば琴ノ若の方が先に土俵へ上がっているため結果論ではあるが)。

そして昨日苦手の正代を下して2敗を守っていた遠藤は豊昇龍の豪快な投げに屈した。

遠藤は立ち合い動いて廻しを狙っていたのだろうか。
結果的に中途半端となってしまい、持ち味をなにも発揮することが出来なかった。

それこそ翠富士が敗れたのを目にして、変に意識してしまったのだろうか。
遠藤らしくない相撲だった。

翠富士が敗れたことにより、豊昇龍、霧馬山の3敗の両関脇にもチャンスが生まれてきた。

豊昇龍は上記の通り遠藤を豪快な上手投げで下したが、相手の変化に動じなかった。

霧馬山は合い口の悪い明生が相手だったが、冷静に対処した。

そして出場している力士の中で番付最上位である若隆景は、星の上ですでに優勝には届かない状況だが、明日は翠富士と割が組まれた。

若隆景としてはここでしっかり存在感を示したいところだろう。

若隆景は小兵力士相手に相撲を取るのがうまい力士である。
翠富士としてもかなりやりづらい相手になるだろう。

明日の注目の割は
『豊昇龍ー霧馬山』
関脇同士の一番である。

上記の通り、両者ともに厳しいながらも優勝の可能性を残している。
そして両者ともに相撲に安定感が出てきたため、豊昇龍は6連勝、霧馬山は4連勝としている。

霧馬山にとっては大関への足固めのために二桁に乗せることはもちろんのこと、1つでも多く白星を積み重ねていきたいところだろう。

負けた方は優勝争いから完全に脱落と言って良いだろう。
どちらが生き残るのか。

2日程前からこの時点で3敗の力士は厳しいと記載していたが、翠富士が敗れたことで翠富士との直接対決を残している力士にはチャンスが生まれてきたか。

とはいえ役力士の3敗勢はまだ役力士同士の割が残されているため、かなり厳しい状況であることに変わりはない。

翠富士が終盤戦以降、厳しい対戦相手が待っている一方、役力士にも厳しい対戦相手が待っている。

誰一人楽な状況ではないが、この先まだまだ展開が変わりそうな予感がする。

はてさて…