きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

581. 2022年九州場所中日を勝手に語る

私事だが本日はとある試験を受験して、意気消沈した中相撲観戦していた。

前半戦はボーッと観戦するような感じだったが、本日注目である『霧馬山ー高安』の一番でこちらも身が引き締まる思い(?)で観戦した。

今場所上位に入るほどの熱戦と言っても過言でない内容だった。

高安の立ち合いはいつも通りかち上げを選択。
霧馬山は上体を上げる事はなかったが、圧力は高安が勝っていたため、少し下がる展開となった。

それでも霧馬山はうまく突き落とし、反撃に出て突っ張っていった。

しかし高安が慌てることなく突っ張り返し、この時も高安の方が圧力をかけていた。

結果的に高安が右四つから思い切って掬うと霧馬山はたまらずバランスを崩してしまった。

両者ともに力を出し切った素晴らしい相撲だったが、終始高安の圧力が勝る展開となった。

今場所の高安は常に圧力をかけて相手の陣地で攻めることが出来ている。

先手を取っているからある程度の反撃ならば冷静に対応出来るのだろう。

明日から後半戦へ突入するが、この先も変わらずこの内容のままいけるかどうか。

負けた霧馬山は高安が良すぎただけであり、やはり今場所十分に力をつけていることがわかる一番だった。

霧馬山の突っ張りは今や大きな武器である。

高安と同じく1敗の豊昇龍は翔猿を下した。

立ち合い張り差しから上手を引いて組み止めることに成功した。

相手の動きを止めてしまえば一安心といったところだろうが、無駄な動きが多いように感じる。

あそこから足技にいくのではなく、寄り切る相撲が理想だろう。
比較的小兵である翔猿が相手なら尚更だ。

投げの強さ、足腰の強さ、そして身体機能の高さも十分わかっているため、あと欲しいのは『相撲技術』だろう。

霧馬山はそれを身に付けつつあるように感じるが、豊昇龍はまだ身体機能の高さに頼っている面が大きい。

今場所何度も記載しているが、ここまで好調ながらも私自身注文が多くなるのはそれだけ期待しているからである。

後半戦は大関、関脇そして霧馬山との割も残されているため、この先単純な力量ならば高安よりも厳しい対戦相手である。

豊昇龍の真価が問われるのは後半戦か。

大関陣は明暗が分かれた。

貴景勝は若元春相手に完勝。
良い意味で言うことはない。
内容も伴って4連勝としているため、この先も必死に食らい付いていくだけだろう。

正代は佐田の海に不覚。
佐田の海の当たりが良く、それはうまく手繰って残したが、佐田の海もうまく体を入れ換え、佐田の海が動き勝った内容だった。

正代としては本日勝つのと負けるのとでは角番脱出を考えるとかなり大きな違いがあったが、白星に結びつけることができなかった。

それにしてもここ3~4場所程、佐田の海が地味にと言っては失礼だが活躍が目立つ。

一時期は4~5年程ずっと平幕下位で相撲を取り続け、さらには十両へ陥落しても精彩を欠いていたが、今年の夏場所に11勝を挙げてから番付を上昇させても怯むことなく、動きの良さが目立っている。

年齢は35歳だが、進化して強くなって戻ってきた。
さすがにこの地位で大勝は難しいだろうが、それでも2場所連続で大関を下して存在感を見せている。

ベテランの活躍は玉鷲だけではないということか。

その玉鷲は今場ここまで1勝7敗と苦しんでいる。
先場所ほどの活躍は厳しいと思っていたが、さすがにここまで星が挙がらないとは思わなかった。

調子が悪いから力を発揮できないのか、星が挙がらないから調子も上がらないのかは不明だが、勝ち越しへ後が無くなった。

関脇に目を向けると、若隆景は連敗を免れた。

大栄翔の突っ張りに下がることなく、昨日のように引くことはなかった。

この相撲を見ると昨日の相撲が非常に勿体なく感じる。

10勝を目指す御嶽海が3連敗で4敗目。

立ち合い当たれていないし足も出ていない。
日に日に相撲内容が悪化していく。
先場所と同じ雰囲気が漂ってきた。

高安戦はまだしも、ここ2日間の相撲内容を見ていると大関復帰はとても叶いそうにない。

覇気も無くなってきているように感じるが、ここから奇跡は起こせるのだろうか。

勝ち越しすら怪しい雰囲気だがはてさて。

明日の注目の割は
『錦富士ー阿炎』
平幕同士の一番である。

両者ともに上位圏外の力士であるが、ここまでは良い相撲を取り続けている。

阿炎に関しては実力から考えると当然とも言えるかもしれないが、怪我の休場明けで結果を残しているのはさすがである。

錦富士は2場所連続で二桁の白星を挙げて、今場所も変わらず素晴らしい相撲を取っている。

今さらなのだが、場所前に錦富士について触れたが、今場所上位総当たりの地位かと思いきや違っていたことに気がついた(たぶん場所前翠富士と見間違えたかも)。

今場所番付を上げても変わらず良い相撲内容であるため、上位戦が観たかったという気持ちが強い。

しかしここで阿炎を下し、星を積み重ねていけば後半戦展開次第では上位と割を組まれる可能性がある。

それは阿炎も同様である。
阿炎の場合、実力を考慮するとここで勝てばすぐにでも役力士と割を組まれる可能性があるだろう。

昨年九州場所も終盤戦まで優勝争いしただけに注目である。

明日から後半戦へ突入するが、1敗力士4名がこのまま白星を積み重ねていくとは考えにくい。

内容面及びこの先の対戦相手を考慮すると高安有利か。

しかし場所はまだ半分残されている。
昨年の春場所、今年の春場所と単独トップに立ちながらも逆転優勝を許した過去がある。

対戦が残されている役力士は翔猿のみだが、その翔猿も曲者だし、その他平幕力士相手にも変わらず積極的な相撲を取ることが出来るかどうか。

一方豊昇龍は内容面が不安定とまではいかなくても、高安と比較すれば物足りなさはある。

そして大関、関脇、霧馬山との対戦が残されている。
思い切り当たることが出来るという点では考え方を変えれば良いのかもしれないが、とはいえ厳しいだろう。

阿炎は上位と割が組まれる展開になってからが本番か。

そして王鵬に関してはツラ相撲の傾向があるが、このまましれっと行く可能性がゼロではない。

2敗の貴景勝は高安戦を終えているが、とにもかくにも食らい付いていくしかない。

白星を積み重ねていけばチャンスはあるだろう。

豊昇龍、高安どちらが先に黒星を喫するか。
どちらかでも黒星を喫した時、場所が動くのではないだろうか。

明日から後半戦。
目が離せない。