きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

566. 2022年秋場所千秋楽を勝手に語る

玉鷲が本割で高安を下し、年6場所制となった昭和33年以降最高齢となる優勝を果たして幕を閉じた2022年秋場所

昨日同様、本日も迷いなし。
その点に関しては対戦相手の高安も同様だったが、単純に玉鷲の力が高安を上回ったという内容だった。

昨日記載したが、良くも悪くも熱戦になることはないと予想していたし、実際熱戦になっていないのだが、両者ともに力は出し切ったことは伝わる相撲内容だった。

高安は珍しく左でかち上げにいくような立ち合いだったが、玉鷲は怯むことがなかった。

上位総当たりの地位で上位陣を総なめ、13勝による優勝、37歳で2回目の優勝。
当然のごとく文句はないし、とにかく言葉に表すことが出来ないくらい凄すぎるだろう。

序盤戦5連勝としたときも『まぁいつものパターンか』としか思っていなかった。

しかし今場所は負けた翌日からでも相撲内容の質を保ったまま白星を積み重ねていった。

2敗目を喫した辺りから数日迷いも見られていたが、結果としてはここでも落とさず白星を積み重ねた結果、昨日、本日と最高の相撲内容に繋がったのだろう。

今場所は右を差す展開になっても、構わず体を寄せて攻める相撲も見られ、いつも以上に積極的な攻めが光っていた。

私個人の考えでは、来場所はそううまくいかないと思うが、それでも若手の壁としてまだまだ立ちはだかる存在になるだろう。

一方敗れた高安だが、正直場所前はあまり期待をしていなかった。

上位圏外だったため、序盤戦白星を積み重ねることはいくらか予想できたが、ある程度白星を積み重ねた後、上位と組まれることで黒星が増えてくると予想していた。

しかし貴景勝には敗れたが照ノ富士に勝利し、その後も役力士相手には負けることがなかった。

特に12日目以降は大関へ昇進を果たした頃を彷彿とさせるような立ち合いの破壊力が目立っていた。

11日目妙義龍に敗れた時、この力士は優勝に縁のない力士だと思った。
今場所も優勝に届きはしなかったが、まだ気力、力量ともに衰えてはいない様子である。

春場所優勝争いをしたときも上位と割は組まれたが、番付は上位圏外だった。
今場所もそうであるため、今度は上位総当たりの地位でこれだけの力を発揮することが出来るかどうか注目である。

高安の初優勝を望むファンは多く存在するだろう。

中盤戦まで場所の中心だった北勝富士は9連勝の後1勝5敗だった。

確かに9連勝の相撲は素晴らしかったが、あくまで上位圏外の力士相手に強かったという結果に終わってしまった。

役力士相手には全滅であり、特に本日の大栄翔戦に至ってはすでに負け越しが決まっていた相手に勝てなかったというのは印象として悪い。

14日目の若隆景戦も完敗だし、結果的に今場所の主役である玉鷲、高安にも及ばなかった。

ここ数場所の北勝富士は上位に跳ね返されることが増えてきており、今場所も終盤戦はそれが露呈される形となった。

北勝富士としては如何にして上位に通用する相撲を取っていくのか、来場所以降の課題だろう。

関脇若隆景は11勝で締めくくった。

正直初日から3連敗したときは、単純に負けているだけではなく、内容も崩壊していたため、この段階では正代、御嶽海よりも重症だと思っていた。

その後見事に立ち直り、最終的には11勝して来場所は大関取りの足固めとなる場所になると思うが、課題は序盤戦を如何にして乗り切るかだろう。

初優勝を果たしてからその後3場所連続で序盤戦2勝3敗と負け越している。

いまやすっかり『東関脇=若隆景』が定着しており、それすなわち『大関に最も近い力士』を意味する。

4日目以降の相撲を見たら期待したくなるため、来場所も注目である。

大関陣に目を向けると貴景勝は及第点となる二桁に乗せた。

9日目、10日目の連敗が響く形となったが、玉鷲との直接対決を落としたのがターニングポイントだったか。

そして15日間云々よりも『立ち合い変化』の話題にスポットライトが当たることになってしまった。

これに関してはその時記載しているから割愛するが、貴景勝としては立ち合い変化をするということはその取り組み以外でもリスクが生じるものだということを痛感したのではないだろうか。

貴景勝の相撲内容から考慮すれば、立ち合い変化に味を占めるということもないだろうが、とにかく押しに徹することが一番だろう。

明生戦、錦富士戦のように何度も当たっていく相撲はあれぞ貴景勝の相撲だった。

星こそ凄く上がっている訳ではないが、2場所二桁としているため、来場所ゲンの良い九州場所に期待である。

正代、御嶽海に関しては後日別途に語ろうと思う。

これで今年に入って5場所連続異なる力士が優勝を果たした。

照ノ富士が不調であるため、安定して優勝争いする星を残せる力士が存在しないことによるものだが、今場所だけに関して言えば、上位総当たりの地位でしっかり結果を残した玉鷲が優勝を果たして良かったと思う。

場所前展望でも記載したが、今場所はこれといって話題はなかった。

場所を終えてみて、一番話題になっているのが『立ち合い変化』に関することなのが個人的には少し残念な気がする。

私個人としては結局『これだ』というものはなかったようにも感じるが、豊昇龍、霧馬山、琴ノ若がもう少し白星を海重ねてくれたらもっと面白かったという思いは強い。

また明生が終盤戦5連勝で勝ち越しを決めたため、この辺は嬉しい出来事ではあったか。

早くも来場所の話題になるが、来場所以降もこういった展開は続くだろう。

来場所抜き出る力士は誰になるのか。

とりあえず今場所は先場所のように休場者が多数出ることなく、無事と言っても差し支えなく場所を終えたことが何よりである。

相撲ファンの皆さんも15日間お疲れ様でした。