大相撲名古屋場所は序盤戦5日間が終了した。
『勝手に語る』の方でも記載したが、逸ノ城が私の想像を越え、照ノ富士を下して5連勝とし、早くも単独首位に躍り出た。
早い話だが、逸ノ城の初優勝にも期待が膨らんでいる。
そもそも今場所の逸ノ城はコロナウイルス感染による全休明けであり、基本コロナウイルス感染に関する休場は番付据え置きになるところ、逸ノ城は1枚降下という悲運に見舞われた(厳密に言えば過去に半枚降下した力士は存在する)。
そのうっぷんを晴らしているわけではないと思うが、先場所出場できなかったという悔しさはあっただろう。
昭和33年以降、平幕力士の優勝は『22回』あるが、その中で『平幕力士の休場明け翌場所優勝』は佐田の山ただ1人である。
ちなみに佐田の山の成績は以下の通りである。
場所 |
番付 |
成績 |
西前頭4枚目 |
全休 |
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西前頭13枚目 |
12勝3敗(優勝) |
逸ノ城は佐田の山以来61年ぶり、2人目の偉業達成なるかどうか注目である。
またさらに大それた話になるが『休場明けの翌場所全勝優勝』に関してだが、これは過去当然のごとく平幕力士で達成した力士は存在しない。
この記録に関しては横綱しか達成したことが無い記録であり、また『全6回』に留まる。
詳細は以下の通りである。
場所 |
成績 |
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0勝3敗12休 |
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15戦全勝 |
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昭和38年名古屋場所 |
全休 |
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昭和38年秋場所 |
15戦全勝 |
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昭和42年名古屋場所 |
2勝1敗12休 |
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昭和42年秋場所 |
15戦全勝 |
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昭和62年秋場所 |
9勝2敗4敗 |
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昭和62年九州場所 |
15戦全勝 |
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10勝4敗1休 |
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15戦全勝 |
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令和3年夏場所 |
全休 |
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令和3年名古屋場所 |
15戦全勝 |
白鵬だけが2回達成している。
そして『全休→全勝』の記録に関しては柏戸、白鵬の2名だけである。
そもそもこんな偉業を5日目終了時点の平幕力士に期待するのもおかしな話であるのは百も承知だが、それほど本日照ノ富士を下した一番が私自身衝撃的だったということである。
そして元々逸ノ城は照ノ富士と2人で時代を築き上げる力士であると信じていたファンも多いだろう。
そういった過去の期待も全部ひっくるめたら、私自身こんな過度な期待になってしまうのである。
正直明日、御嶽海にあっさり負けてもがっかりはするだろうが、驚きもしないと思う。
逸ノ城が呆気なく土俵を割る姿は何度も観てきているのだから。
『眠れる獅子の目覚め』
『怪物逸ノ城の復活』
私自身、名古屋場所はこれ一色になってしまったようにも感じる。
とりあえずは期待半分くらいの気持ちで見守ることにしよう…