昨日名古屋場所の番付が発表され、徐々に場所が近付いていると感じさせるが、本日は題名通り大栄翔について触れていきたいと思う。
大栄翔と言えば上位に定着しており、上位に対しても強さを発揮することの出来る力士である。
まず上位定着に関しては、平成31年春場所から先場所まで19場所連続上位圏内に在位している(正確に言えば昨年の秋場所は上位圏外だったが、結果的に関脇以上の力士とは全員割が組まれている)。
上位戦に関しては、横綱照ノ富士に対し、照ノ富士が横綱昇進以降3勝2敗と勝ち越しており、また昨年の初場所には役力士を総なめにして優勝を果たしている。
ツボにはまったときの強さは誰もが認めるところであり、大栄翔がある程度大勝しても良い意味で驚きが少ない程の実力者と言えるだろう。
しかしこの19場所間で三役在位は『7場所』に留まり、関脇に至っては『1場所』のみである。
番付運が絡む問題もあるが、思っていたよりも少ないというべきか。
そして7場所中勝ち越したのは『3場所』に留まる。
文字で表記しても分かりづらいと思うので、大栄翔の19場所間の成績を以下にまとめた。
勝ち越し場所数(二桁勝ち越し場所数) |
12場所(5場所) |
負け越し場所数(二桁負け越し場所数) |
7場所(2場所) |
三役勝ち越し場所数(二桁勝ち越し場所数) |
3場所(2場所) |
三役負け越し場所数(二桁負け越し場所) |
4場所(1場所) |
時折二桁に白星を乗せることはあるが、一桁勝ち越しが最も多い結果である。
そして三役ではやや苦戦を強いられており、1場所だけ在位した関脇では二桁負け越しを喫している。
大栄翔は照ノ富士戦の印象が強いが、終わってみれば勝ち越すにしても負け越すにしても一桁が多い結果となっている。
良く言えば大負けがないため上位に定着出来ているということだが、悪く言えば2場所連続で二桁勝だけの力量が不足しているということか。
これを脱却するためには、同格力士相手に如何にして取りこぼさずいけるかどうかだろう。
上を目指す力士にとっては全員共通の課題とも言えるが、大栄翔も例に漏れずといった所か。
まず目指すは関脇として初めての勝ち越しだろう。
また大栄翔は三役で2場所連続勝ち越しを果たしたこともないため、これも1つ目標になるだろう。
ここ数場所『照ノ富士-大栄翔』の割が初日もしくは2日目のメインイベントとなっていたが、今場所は後半戦に組まれるだろう。
この辺りも大栄翔にとってどのように影響を及ぼすだろうか。
関脇在位は約2年ぶりであるが、大栄翔の活躍に期待である。