きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

486. 照ノ富士はこの先完全復活できるのか?

春場所は1人横綱である照ノ富士が6日目に休場し、横綱不在の場所となった。

昨年照ノ富士横綱へ昇進する前は、白鵬鶴竜の休場が続くようになっていたため珍しい光景ではなかったのだが、照ノ富士横綱昇進後の横綱不在は初めてだった。

昨年初場所は関脇に在位しており、大関復帰を果たしてまもなく横綱へ昇進を果たし、横綱昇進後も連覇を果たし、さらには全勝優勝も達成するなど、まさに照ノ富士時代の到来であった。

しかし今年に入ってから初場所は終盤戦に黒星が重なり11勝、そして今場所は途中休場である。

『11勝→途中休場』だけで考えるならば、歴代の横綱でも見受けられる光景ではあるのだが、昨年の活躍を目の当たりにした直後にこの成績を見てしまうと、陰りが見えてしまうのは仕方のない事である。

照ノ富士横綱在位4場所目で初めて休場した。

昭和33年以降に横綱へ昇進した力士で、昇進4場所以内で休場した力士は何名いるだろうか。

以下に詳細をまとめた。

四股名

休場した場所

横綱優勝回数

横綱在位

横綱勝率

横綱昇進年齢

朝潮

2場所目

1回

17場所

0.638

29歳

輪島

3場所目

12回

47場所

0.766

25歳

三重ノ海

4場所目

2回

8場所

0.705

31歳

千代の富士

1場所目

29回

59場所

0.848

26歳

双羽黒

1場所目

0回

9場所

0.692

23歳

大乃国

2場所目

1回

23場所

0.662

25歳

武蔵丸

4場所目

7回

27場所

0.763

28歳

朝青龍

3場所目

23回

42場所

0.836

22歳

稀勢の里

2場所目

1回

12場所

0.5

30歳

過去は9名である。

横綱としては短命で終わった力士、勝率が低い力士もやや多いが、中には時の第一人者とも呼べる千代の富士朝青龍も含まれており、時の第一人者とライバルであった輪島、武蔵丸も存在する。

この4名の場合、昇進後早くに休場してしまったが、その後もしっかり結果を残したと言える。

問題は『昇進年齢』が挙げられるか。

照ノ富士横綱昇進は29歳である。

この中で29歳以上で昇進を果たした力士は朝潮三重ノ海稀勢の里の3名である。

この3名は短命、低勝率となっている。

三重ノ海は辛うじて7割に到達しているが、0.705は1場所平均『10.575勝』であり、横綱として考えた場合、物足りない数値と言えるだろう。

照ノ富士は順風満帆なように見えて膝に爆弾を抱えているため、常に危険と隣り合わせの状態である。

初場所途中から踵も負傷した様子だが、今後も怪我の積み重ねにより中々力を発揮することが出来ないかもしれない。

記憶に新しいのが稀勢の里である。

横綱昇進までは安定した成績を収め、横綱昇進場所でも優勝を果たしたが、その場所で負傷した部位が結果として引退の引き金となってしまった。

照ノ富士としてはこの先厳しい展開が続くかもしれない。

まずは治療に専念することだろう。

地獄から這い上がってきた力士であるため、この苦難も乗り越えてほしいところである。