大相撲春場所も明日から終盤戦へ突入する。
この先星の潰し合いも始まるため楽しみである。
先頭はただ一人全勝の高安だが、高安自身初日からの10連勝は5年ぶり2回目である。
そして平幕の初日から10連勝は昭和33年以降今回で『10回目』である。
昭和33年初場所~令和4年春場所まで『全384場所』であり、確率にして2%程であるため、珍しい記録であると言えるだろう。
以前こちらで記載した内容に通ずる部分もあるが、過去の詳細は以下の通りである。
場所 |
四股名(番付) |
最終成績(連勝数) |
優勝力士 |
若秩父(西前頭14枚目) |
13勝2敗(10連勝) |
若三杉(西前頭4枚目 14勝1敗) |
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昭和39年初場所 |
清國(東前頭13枚目) |
14勝1敗(14連勝) |
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昭和39年名古屋場所 |
富士錦(西前頭9枚目) |
14勝1敗(10連勝) |
富士錦 |
昭和41年初場所 |
海乃山(西前頭11枚目) |
12勝3敗(10連勝) |
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平成3年春場所 |
貴花田(東前頭13枚目) |
12勝3敗(11連勝) |
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平成10年九州場所 |
琴錦(西前頭12枚目) |
14勝1敗(11連勝) |
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平成12年春場所 |
貴闘力(東前頭14枚目) |
13勝2敗(12連勝) |
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平成16年春場所 |
朝赤龍(西前頭12枚目) |
13勝2敗(12連勝) |
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平成22年名古屋場所 |
豊真将(東前頭13枚目) |
11勝4敗(10連勝) |
※四股名は当時
過去9名中3名が優勝を果たしている(確率は0.333)。
10連勝した平幕力士が優勝できなかった場所の大半は横綱が制している。
昭和35年夏場所だけが例外であり、10日目終了時点で若秩父が単独首位に立ち、後続1敗に横綱若乃花、そして若三杉が位置しており、最後は若三杉が優勝を果たした。
ちなみにこの3名は同部屋のため対戦はなく、さらに若三杉は初日敗れた後14連勝を果たした。
今場所に目を向けると、照ノ富士が休場したため横綱不在である。
過去の事例から考えると、高安がそのまま逃げ切るか、それとも琴ノ若が逆転するのかという展開である。
現状大関で1敗力士は不在となり、役力士の1敗は若隆景ただ一人である。
中々予想の難しい展開に陥っているが、とにもかくにも明日の『若隆景-高安』の一番は今場所のターニングポイントになるだろう。
以前も記載したが、高安は過去に『10連勝→3連敗→2連勝』と経験しているため、この先どうなるか注目である。