きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

460. 新関脇が複数名在位する場所

番付表を見て阿炎の新関脇については触れたが、今場所は若隆景も新関脇の場所である。

若隆景もここ1年以上上位へ定着しており、相撲技術に関しては現役でもトップクラスである。

昨年名古屋場所、新三役小結として臨んだ場所だったが、その場所は5勝10敗と跳ね返されたため、今場所の活躍に期待である。

さて今場所は若隆景、阿炎と両名ともに新関脇であるが、年6場所制となった昭和33年以降、この事例は『19回目』である。

中々珍しい記録とも言えるが、過去の力士の並びは以下の通りである。

場所

新関脇

優勝力士

昭和36年秋場所

栃ノ海(8勝7敗)

佐田の山(8勝7敗)

羽黒花(6勝9敗)

大鵬大関:12勝3敗)

昭和37年九州場所

豊山(12勝3敗)

小城ノ花(9勝6敗)

大鵬横綱:13勝2敗)

昭和46年春場所

陸奥嵐(4勝11敗)

大受(8勝7敗)

玉の海横綱:14勝1敗)

昭和51年夏場所

鷲羽山(8勝7敗)

荒勢(8勝7敗)

北の湖横綱:13勝2敗)

昭和57年春場所

出羽の花(9勝6敗)

若島津(8勝7敗)

千代の富士横綱:13勝2敗)

昭和59年初場所

大ノ国(9勝6敗)

高望山(2勝13敗)

隆の里横綱:13勝2敗)

昭和59年名古屋場所

鳳凰(4勝11敗)

逆鉾(8勝7敗)

若嶋津大関:15戦全勝)

昭和61年秋場所

琴ヶ梅(8勝7敗)

水戸泉(1勝3敗11休)

千代の富士横綱:14勝1敗)

平成5年夏場所

若ノ花(10勝5敗)

若翔洋(7勝8敗)

貴ノ花大関:14勝1敗)

平成13年初場所

若の里(10勝5敗)

琴光喜(4勝11敗)

貴乃花横綱:14勝1敗)

平成19年秋場所

安美錦(10勝5敗)

朝赤龍(8勝7敗)

白鵬横綱:13勝2敗)

平成22年秋場所

阿覧(7勝8敗)

栃煌山(11勝4敗)

白鵬横綱:15戦全勝)

平成26年九州場所

碧山(8勝7敗)

逸ノ城(8勝7敗)

白鵬横綱:14勝1敗)

平成27年春場所

照ノ富士(13勝2敗)

隠岐の海(0勝4敗11休)

白鵬横綱:14勝1敗)

平成28年夏場所

琴勇輝(7勝8敗)

勢(4勝11敗)

白鵬横綱:15戦全勝)

平成28年名古屋場所

魁聖(7勝8敗)

栃ノ心(6勝9敗)

日馬富士横綱:13勝2敗)

平成28年秋場所

高安(10勝5敗)

宝富士(4勝11敗)

豪栄道大関:15戦全勝)

平成29年初場所

玉鷲(9勝6敗)

正代(7勝8敗)

稀勢の里大関:14勝1敗)

四股名は当時の四股名である

 

昭和36年秋場所は3名が新関脇であるが、これは現在においても史上唯一の記録である。

2名が新関脇というのは時折見られる珍しい記録であるのだが、平成28年春場所秋場所まで3場所連続で見られており、さらにその1場所後にも見られているため、この当時は頻繁に見受けられていた出来事である。

新関脇2名の成績をまとめると以下の通りである。

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昭和36年秋場所は3名在位のため除外

 

片方勝ち越しというケースが最も多く、両者負け越しが最も少ない結果となっている。

また両者勝ち越しの中でも『両者二桁勝ち越し』は1度も存在しない。

逆に両者負け越しの中でも『両者二桁負け越し』も存在しない。

そして優勝力士に目を向けると『横綱もしくは大関が優勝』を果たしている。

この辺り、今場所の優勝争いに影響を及ぼすのだろうか。

若隆景、阿炎の両者の力量を踏まえると、私個人の考えとしては両者勝ち越しを果たす可能性が高いと思っている。

しかしその勝ち越しが一桁なのか二桁なのかは予想が難しいところである。

史上初の両者二桁勝ち越しを果たすことが出来るかどうか、この辺りを予想しながら観戦するのも面白いかもしれない。

また優勝争いは横綱大関に絞られるのかも注目である。