きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

426. 2021年年間最多勝を色々と振り返る

昨日照ノ富士が全勝優勝で幕を閉じた2021年九州場所

横綱からの連覇は大鵬以来2人目(年6場所制以降)、照ノ富士自身初の14勝以上の優勝、そして初の地方場所制覇となった。

以前記載したが、照ノ富士は昨年の7月場所、今年の3月場所と制覇しているが、いずれも東京開催となったため、今回初の地方場所制覇となった。

そして年間最多勝に関しても初の受賞であり、しかも秋場所の13日目に確定させていた。

言い換えれば73日目に確定させたわけだが、これは2005年朝青龍、2010年白鵬と並ぶ最速記録である。

今回次点力士は御嶽海の55勝であった。結果的に今年1年間全て勝ち越しを決めた2名が最多勝と次点となった。

以前こちらで記載したが、次点最少記録の更新は間違いなしと予想していたが、御嶽海が意地を見せる結果となった(御嶽海自身はこのような記録を意識していないと思うが)。

最多勝照ノ富士と御嶽海の勝利数の差は『22勝』である。

これは歴代で2位タイとなる差である。

歴代1位は2005年朝青龍(84勝)、琴欧州(59勝)の25勝差であり、2位は2010年白鵬(86勝)、把瑠都(64勝)の22勝差である。

今回、この白鵬の記録とタイということである。

上記3つともに最速で年間最多勝を決めているため、最終的にもこれだけ差が生じてしまうということである。

また照ノ富士は今回77勝で受賞となったが、70勝以上の受賞は2014年白鵬の81勝以来7年ぶりである。また年6場所二桁勝利を収めて受賞も7年ぶりである。

そもそも年度を問わない6場所における70勝以上も2016年夏場所~2017年春場所稀勢の里が74勝を挙げて以来5年半ぶりである(厳密に言えば先場所の次点で照ノ富士が75勝としていた)。

今年だけで照ノ富士が関脇から横綱へ昇進し、優勝も年4回果たし、絶対的に強い存在として成長を遂げたため、昨年までのように『誰が優勝するのか?』『60勝以下の年間最多勝』等、団子状態から脱出したと言える。

余談だが1年で関脇から横綱へ昇進し且つ年間最多勝を受賞したのは昭和49年の北の湖以来2人目である。

千代の富士も昭和56年の1年間で関脇から横綱へ昇進しているが年間65勝であり、この年年間最多勝を受賞した北の湖の69勝に及ばなかった。

貴景勝は怪我付きまとい1年皆勤が難しく、正代は勝ち越しが関の山であり、御嶽海も三役を維持するレベルとしては十分だが実力を鑑みると物足りないため、次点に関しては団子状態が続くだろう。

照ノ富士がこの状態を維持できるならば来年もこのような展開になると思われるがはてさて…