きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

418. 2021年九州場所10日目を勝手に語る

中盤戦最終日の10日目。
ついに優勝争いにも動きが見られた。

全勝の照ノ富士貴景勝に明暗が分かれた。

まずただ1人全勝とした照ノ富士は豊昇龍を全く問題にしなかった。

もろ差しを許したが、豊昇龍としてはまともに二本差してしまっては照ノ富士の餌食である。

照ノ富士はしっかり両腕を極めて力で圧倒した。

そして敗れた貴景勝だが、本日の内容は消極的に見受けられた。

立ち合いの当たりがそこまで強いわけではなかった。
明生に回り込まれてうまく残したところまでは良かったが、その後すぐに突き落としにいってしまい、墓穴を掘る形となった。

貴景勝にとって左突き落としは十八番であるが、それは相手にしっかり圧力が伝わっているときに効力を発揮するため、あの状況では自滅するだけである。

この3日間、立ち合い踏み込めていないことが気掛かりである。

昨日の場合、相手が思い切ったことをしてくる豊昇龍ということで警戒したのはわかるのだが、本日の明生は立ち合いの鋭さが武器である力士であるため、その相手にもあまり強く当たることが出来なかったことが気掛かりである。

まだ1敗であり、照ノ富士との直接対決も残されているためチャンスは十分にあるが、痛手となる1敗である。

明日から終盤戦へ突入するが、何とか切り替えて照ノ富士に食らいついていきたいところである。

一方明生は最高の相撲を取ったと言える。
今場所の明生は良い相撲のときはしっかり足を運んで攻めていけるが、負けるときばったり手をつくことが多いため、本日は良い面が出た。

勝ち越しのためには大関以上に最低でも1勝は必要だったため、この1勝は大きいだろう。

そしてもう1人やらかした力士が御嶽海である。

比較的得意としている宝富士であり、さらに今場所の宝富士は星があがっているわけでもない。

『いや、ここで負ける?』と思ったファンが大半だろう。

しかしそれをやらかすのが御嶽海という力士であるため、そこまで驚きがないというのも事実である。

貴景勝の取り組み前に敗れているから結果論でしかないのだが、全勝力士が1人消えた中で自身が1敗を守れなかったことは痛手過ぎるだろう。

そしてもう1つ問題点は、この先崩れないかどうかである。

終わってみれば9勝6敗、ギリギリ10勝程度になる可能性も高い。

大関への足固めを考えたとき、一番でも多く白星を積み重ねていきたいだろう。

平幕1敗の阿炎が曲者の翔猿相手に完勝。

何をしてくるかわからない相手に恐がらず突っ張っていって圧倒した。

手も足も良く出ており、終盤戦も期待の持てる内容である。

2敗力士の宇良、玉鷲北勝富士も全員が自分の相撲を取って完勝した。

この3名は10日間素晴らしい相撲を取り続けているが、優勝争いは照ノ富士が引っ張り、貴景勝、御嶽海、そして阿炎に注目が集まっているためノーマークである。

照ノ富士が崩れるとは考えにくいが、展開次第ではこの3名は不気味な存在となるだろう。

明日の注目の割は
貴景勝ー遠藤』
この一番である。

貴景勝が勝つ場合圧倒すると思うが、ここ数日のように慎重になりすぎては遠藤に組まれる可能性がある。

そしてあまりにも突っ込みすぎると遠藤は土俵際の回り込みが巧いため、その餌食になる可能性もある。

貴景勝は負けた翌日で精神面はどうか気掛かりである。
押し相撲はちょっとした加減が難しいため、うまいこと切り替えることが出来るかどうか注目である。

そして昨日も少し触れた割に関してだが、御嶽海と阿炎はここらでぶつけても良かったように感じる。

まぁ現状照ノ富士が単独トップに立ち、無理に割崩しを行う必要はないかもしれないが、おそらく審判部はそういう考えではなく、ただただ番付順に当てているだけだと思うが。

とにもかくにも優勝争いに動きが見られた。

明日から終盤戦へ突入するが、このまま照ノ富士が独走するのか。
それとも誰かが照ノ富士を止めるのか。

誰かと言ってもその誰かは番付順で言えば『逸ノ城、明生、御嶽海、貴景勝、正代』の5名に絞られたのだが。

はてさて…