きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

417. 2021年九州場所9日目を勝手に語る

九州場所は本日より後半戦へ突入したが、全勝、1敗力士は全員白星を伸ばした。

全勝照ノ富士は対戦成績で負け越している高安戦だったが、幕内へ復帰以降初めて高安に完勝したのではないだろうか。

高安得意の左四つに組んだが、立ち合い照ノ富士は頭で当たって当たり勝ち、先に上手を引くことができた。

高安も左下手を引いていたため長引くかと思われたが、しっかり上手から引き付けて寄っていき、最後は下手も引いて両廻しを引き付けて万全の攻めだった(下手に関しては引いたかどうか見えていないがおそらく引いたか)。

今場所の両者の調子から考えれば当然と言えば当然かもしれないが、過去苦戦を強いられている相手にこの相撲内容は圧巻である。

後半戦へ突入しても照ノ富士にブレーキがかかる様子はないようだ。

同じく全勝で昨日命拾いした貴景勝だが、本日は冷静に相撲を取った印象である。

足腰良く、思いきりの良い相撲を取る豊昇龍であるため、左から突き落とした後、無理に攻めていかず冷静に突き放しにいった。

それを残され、豊昇龍に廻しを許しかけたが、間髪入れず小手に振り、最後はしっかり押し出した。

元々貴景勝は小兵力士や細身の力士を相手にするのがうまい力士であるため、本日やや慎重過ぎるかとも思ったが、それでもうまく取ったと言えるか。

冷静になりすぎるのは良くないし、かといって相手を全く見ずに押していくのも危険だし、加減が難しいところだが、とにもかくにもしっかり白星を積み重ねたことが大きい。

取り組み後膝を気にしていたが、ただの打撲なら良いのだが。

1敗力士に目を向けると、御嶽海が苦手の九州場所で早々勝ち越しを決めた。

本日は珍しくもろ手突きを選択し、何度か引きを見せたためどうかと思わせたが、慌てることはなく最後は右四つから寄り切った。

初日から4連勝した時、どうせ中日には2敗以上しているだろうと思ったが、まさかこんなに早々勝ち越すとは。

まぁここから崩れる可能性もあるし信用は全く出来ないのだが、貴景勝にとっては間違いなく驚異となるだろう。

番付順で言えば千秋楽に当たるが、展開次第では照ノ富士貴景勝を千秋楽の割にする可能性もあるためどうなるか。

御嶽海自身、自力優勝が十分可能であるため、このまま食らいついていきたいところである。

平幕1敗の阿炎も勝ち越しを決めた。
立ち合いもろ手突きからすぐに引いて呆気なく勝負がついた。

相撲内容に関しては判断が難しいが、久々の幕内の土俵で早くに勝ち越しを決めたことが大きいだろう。

明日以降も白星を積み重ねていけるかどうか。
場所を盛り上げる意味でも、阿炎の存在は大きいだろう。

優勝争いとは逸れるが、隆の勝の相撲が日に日に良くなっている様子である。

ここ数場所は低迷しているが、この数日間は三役に定着していた頃の力強さが見られる。

立ち合いしっかり踏み込み、足が運べているときの隆の勝の攻めは理想的である。

三役に定着していた頃は私自身、最も大関に近い力士は隆の勝だと思っていたため、この先も今の相撲を貫いてほしいところである。

そして下位に位置する輝についてだが、ここ数場所見ても私がふと思うのが『幕内で最弱は輝ではないか?』ということである。

6場所連続負け越し中というのももちろんあるが、何をやっても無様な負け方をしている印象を受ける。

突っ張りで突き切ることが出来ない。
押していっても叩きで落ちる。
四つに組んでも力負けする。
全てに共通するのが土俵際で逆転されることである。

立派な体格を何一つ活かせず、上記の通り負け方があまりにも無様なのである。
体格に反してあまりにも脆い。

輝ファンには申し訳ないのだが、本当にここ数場所、そしてここ数日最弱と思わせる相撲、負けっぷりが続いている。

もうひとつ、熱戦となった『栃ノ心松鳳山』の一番は、昨日貴景勝逸ノ城のように途中で勝負がついていたが、最後まで相撲を取らせることになった。

髷掴みや足が出たかどうか判断が難しい場合、最後まで取らせるというのが現行のルールのため、それに関しては納得いくのだが、ただ難しいのがそのまま相撲を取り続けた力士は何を思うのか。

また仮に怪我をしてしまった場合『あの時止めていれば』となる可能性もあるため、中々判断の難しいところである。

明日の注目の割は上位戦を見る限り、これといって番狂わせの起きそうな割はないか。

貴景勝ー明生』は今場所の両者の調子から考えれば貴景勝が有利だと思うが、明生としては勝ち越すためには大関以上から最低でも1勝はしなければならない。

明生としても三役維持のためには後半戦負けられないのである。

そして気掛かりなのが『照ノ富士ー豊昇龍』か。

豊昇龍は期待できる力士であることに間違いないが、今場所の照ノ富士相手に通用するイメージは沸かない。

まぁそれに関しては仕方ないが、問題はこれで照ノ富士は割崩しを行わない限り、平幕好調力士との対戦が無くなったということである。

番付順で言えば『逸ノ城→明生→御嶽海→貴景勝→正代』となる。

ここは逸ノ城か明生と当てるべきだったと考える。
そうすれば少し考えに余裕が出来ただろうに。

まぁ割に関しては後日また語るとしよう。

明日からで中盤戦が終了する。
照ノ富士貴景勝が全勝を走るが、ここ数日間の充実度は照ノ富士が上である。

はてさてどうなるか。