きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

407. 2021年九州場所初日を勝手に語る

本日より初日を迎えた1年納めの九州場所

今場所も好き勝手語っていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

さて白鵬四股名が消えた初めての場所だが、昨日展望でも記載したようにこれといって焦点はない場所である。

熱戦を期待したいところだが、見応えのある相撲は結びの一番と取り直し前の『高安ー遠藤』の一番くらいか。

今場所に限った話ではないが、ここ数場所の初日は淡白な内容が多い。

まだ初日ということで身体の動きが悪いのは仕方ないと言えばそれまでなのだが、それでも豊昇龍の立ち合いの鋭さ、阿炎の突っ張り、負けたとはいえ照ノ富士相手に善戦した霧馬山辺りは見ているだけで稽古十分なんだろうなと感じさせる内容である。

上位陣の内容を深く見ていくと、1人横綱照ノ富士は慌てずに霧馬山を下した。

先場所も苦戦した相手であり、本日も一筋縄ではいかなかったが、全く慌てることなく、左で廻しを引いて霧馬山の上手投げにも動じず、最後はうまく小股すくいを決めた。

初日の相撲を見てもわかるように、今場所の照ノ富士も冷静さがあり、やはり周りと比較して数段上を行っている。

一方敗れた霧馬山はもっと右から絞っていけば面白かっただろうが、十分に見せ場を作った。

今場所新小結の場所だが、この先の活躍に期待である。

大関陣は明暗が分かれた。

貴景勝は若隆景を下して白星スタート。
小兵力士相手に臆することなく当たっていき、しっかりと圧力をかけることが出来ていた。

叩きはまともに感じたが、立ち合いの当たりが良かったため決まったようである。

とにもかくにもこの力士は序盤戦で落とすことが多いため、白星を積み重ねていきたいところ。

地元九州の正代は大栄翔相手に良いところなく初日黒星。

立ち合いの踏み込みは悪くなく、うまく右からいなしたところまでは良かったが、その後攻め切る事が出来ず大栄翔の突っ張りをまともに受けてしまった。

地元ということで気合いも入っている様子だが、初日は実を結ぶ事がなかった。

立ち合いの踏み込み自体は悪くなかったため、切り替えていきたい所だが、明日は大の苦手逸ノ城である。

正代にとって大関として初めて迎える地元九州場所だが、序盤戦から厳しい展開が待ち受けている。

関脇に目を向けると、御嶽海が阿武咲相手に完勝。

当たりさえ止めればどうにでもなるという自信はあったのだろう。

本日は強い相撲だが、明日にはわからないためとりあえず多くを語ることはない。

明生は立ち合いの踏み込みは良かったが、隆の勝にいなされて体勢を崩してしまった。

あそこで踏ん張れるようになれば成績ももっと伸びるだろうが現状は難しいか。

一方隆の勝はここ数場所目立った活躍が、地力でいえば明生以上と言っても過言ではないため、奮起して欲しいところである。

小結逸ノ城隠岐の海を冷静に下した。

右四つに組み、さらには上手を引いてしまえば負ける要素はないだろう。

逸ノ城にとってはやり易い相手だっただろう。

平幕に目を向けると、上記でも触れたが豊昇龍の立ち合いは素晴らしかった。

この力士は立ち合いの踏み込みが甘かったため、この相撲を見るとかなり期待を持てる。

そして久々に幕内復帰を果たした阿炎が千代丸相手に完勝。

やはり地力は三役クラスであるため、平幕下位でも二桁には乗せてくるか。

そして熱戦となった高安ー遠藤だが、両者の良さが光った一番であった。

両者相四つであるが、高安は離れる展開、もしくは組むにしても胸を合わせたい所であり、遠藤としては前ミツを引いて頭をつけたい展開を望んでいる。

高安が突っ張りで遠藤を中に入れさせない展開となるが、遠藤もうまく手繰って自分の体勢に持ち込もうとする。

その中で遠藤が攻めていったのだが、土俵際に強いのも高安の特徴である。
土俵際遠藤が最後まで手をつかない所も執念を感じた。

取り直しの一番は呆気ない内容となったが、初日最も印象に残った一番はこの相撲だった。

そして取り組みとは異なるが、栃ノ心が初日から休場となった。

腰の調子が良くなれば場所途中から復帰するようだが、今年に入ってから勝ち越しが一度もなく、じりじりと番付を落としており、今場所の成績次第では十両陥落の恐れもある。

毎場所序盤戦に栃ノ心の事について触れているが、ここ数場所の栃ノ心の相撲を見ていると心苦しいものがあるため、十両陥落になったとしても無理な出場だけは避けてほしいところである。

明日の注目の割は
照ノ富士ー大栄翔』
この一番だろう。

私の中では2日目にして早くも今場所のターニングポイントになる一番ではないかと思っている。

照ノ富士にとって大栄翔は取りづらい相手とも言える。
ましてや初金星を配給した相手であるため、ある程度意識はするだろう。

照ノ富士としては大栄翔の突っ張りをまともに受けることなく、逆に圧力をかけていくことが出来るかどうか。

大栄翔としては捕まらず突き放していきたいところだろう。
初日大関を下して気分良くしているだろうから照ノ富士としては要注意である。

まだ初日のため断定出来ないが、全体を通してみるとこの先もしばらくは淡白な相撲が続きそうな気もする。

多くの熱戦を期待したいところだがはてさて。