本日も白鵬に関して投稿しようと思うが、本日は『記録』に着目していきたいと思う。
歴代最多優勝回数、勝利数など数々の記録を樹立したが、どれだけすごいか他力士と比較していこうと思う。
単純に数字の羅列にもなるのだが、眺めるだけでも楽しめるものだと思う。
ちなみに記録に関しては年6場所制となった昭和33年以降の記録である。
項目 |
次点力士 |
|
優勝回数 |
45回 |
32回(大鵬) |
全勝優勝回数 |
16回 |
8回(大鵬) |
通算勝利数 |
1187勝 |
1047勝(魁皇) |
幕内勝利数 |
1093勝 |
879勝(魁皇) |
横綱勝利数 |
899勝 |
670勝(北の湖) |
横綱勝率 |
0.875 |
0.867(玉の海) |
幕内連勝数 |
63連勝 |
53連勝(千代の富士) |
年間最多勝回数 |
10回 |
7回(北の湖) |
年6場所勝利数 |
86勝(2年連続) |
84勝(朝青龍) |
連続二桁勝利場所数 |
51場所 |
37場所(北の湖) |
12勝以上連続場所数 |
22場所(次点17場所で白鵬) |
13場所(貴乃花) |
幕内中日勝ち越し数 |
51場所 |
25場所(千代の富士) |
まだまだ数えきれないほどの記録があるのだが、ざっとこんなものである。
まず優勝回数だが、白鵬が大鵬の32回を更新したのは平成27年初場所である。
九州場所終了時点で大鵬の32回に並び、この時の年齢が29歳であった。
そしてこの時期は4連覇中であり、みたび白鵬時代が到来している最中であった。
本来積み上げ式の記録は晩年に差し掛かる頃に苦労の末たどり着くか否かが見どころであるが、白鵬の場合仮に初場所優勝を逃したとしても達成間違いなしの空気が漂っていたため、そこまで驚くことはなかった。
むしろ私個人としては63連勝、40回の大台に達した時の方が衝撃度としては上だった。
次に通算勝利数に関してだが、これは遡ると平成23年名古屋場所までは千代の富士が歴代1位であった。
そして名古屋場所にて大関魁皇が更新したのだが、魁皇の場合晩年は勝ち越しが関の山であったため『長く取っていたから達成した記録』とも言われていた。
同様に幕内勝利数も平成22年初場所にそのような達成の仕方だった。
しかし白鵬は長く取っていたことは間違いないが、全ての場所にて高水準であったため、2位以下を大きく突き放す結果となった。
そして私がある意味最もすごい記録だと思っているのが『横綱勝率』である。
歴代2位の玉の海は在位10場所で現役中に他界したため、130勝20敗という1場所13勝平均の大記録を持っている。
しかし白鵬は横綱在位84場所でこの記録を更新してしまったのである。
余談だが横綱1場所目から10場所の勝率ならば貴乃花が135勝15敗(0.900)で歴代1位である。ちなみに白鵬は129勝21敗(0.860)の歴代3位である。
話は戻るが、貴乃花は言わずと知れた大横綱であり、上記記録も保持しているが、途中怪我に泣かされて成績を落とす傾向にあったため、白鵬がぶっちぎりの在位数でこの勝率を維持したことがとてつもない偉業であることがわかる。
これまた余談だが大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花、朝青龍と歴代の第一人者たちの横綱勝率はそれぞれ順に『大鵬:0.858』『北の湖:0.811』『千代の富士:0.848』『貴乃花:0.813』『朝青龍:0.836』となっている。
ちなみに勝率に関しては休場数を含めていないため、休場数を黒星扱いに変換すれば大きく異なるが、相撲界で勝率を示す時は休場数を除くため、除いて計算をしている。
連続二桁勝利場所連続数、12勝に関しても群を抜いている。
横綱在位数では他を圧倒しているため、如何に長期間安定して実力を発揮したのかがわかる記録とも言える。
幕内中日勝ち越し数も群を抜いている。これは格下相手に取りこぼしが少ないことを意味する。
今回触れてはいないが、『金星配給率』に目を向けてみると、白鵬は0.052と歴代2位である。
この記録は惜しくも玉の海に及ばずの結果だが(玉の海は0.049)、何度も記載するように白鵬は在位数84場所でこの記録であるため脅威である。
ちなみに『大鵬:0.084』『北の湖:0.129』『千代の富士:0.081』『貴乃花:0.125』『朝青龍:0.091』となっている。
この中では北の湖が最も悪い結果となっているが、金星配給数が歴代ワーストの53個であるため、それが影響している。
そんな白鵬でも達成できなかった記録は『年間完全制覇』『同一力士への千秋楽本割、決定戦の連勝』『初日から2連敗後の優勝』この辺りが挙げられる。
これらに関しても深く掘り下げれば色々出で来るとは思うが、まず年間完全制覇に関してモンゴルの先輩横綱朝青龍だけが達成している記録である。
白鵬は年6場所の中で初場所の優勝回数が最も少なく、スタートにつまずく時点で難しかったようである。
2つ目に関しては平成21年初場所、秋場所に2度チャンスが訪れたが、本割では朝青龍に勝利するも、決定戦で逆転ならずという結果だった。
そして最後の記録は、大相撲史上誰も達成したことのない記録である。
平成27年秋場所に初日から連敗した時、『白鵬ならここから優勝できるのでは』と期待を寄せたが、3日目から休場したため残念だった記憶がある。
他にも様々な記録があるのだがこのくらいにしておこう。
晩年は休場が頻繁となったが、平成27年秋場所に横綱として初めて休場をするまでは48場所連続で皆勤しており、全て二桁勝利を挙げているのである。
元々怪我に強かったが、やはり年齢には勝てない部分もあったということか。