きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

400. 白鵬引退に関して②~後継者~

白鵬引退報道から1日が経過。

『即日承認得られず』という旨の記事も目にしたが、さすがに『引退は取り消します』ということにはならないだろう。

昨日もある程度語ったが、大横綱が土俵を去った。

白鵬より後に横綱へ昇進した日馬富士鶴竜稀勢の里が先に引退を表明しており、この3名が引退を表明したときも、1つの時代が終わりを告げたと思い、衝撃的な出来事だった。

特に稀勢の里の引退においてはそれが顕著だった。

しかし時の第一人者の引退はこれを軽く凌駕する。

私自身、時の第一人者の引退は貴乃花朝青龍と経験している。

貴乃花引退時は小学6年生であり、この頃から相撲雑誌を見ながら色々記録をつけたりするのが大好きだった。

またこの時期は両親も相撲観戦しており、両親は貴乃花ファンだったため、家族でショックを受けていたことを記憶している。

そして朝青龍の引退時は大学生になっており、何気なくテレビを視聴していると引退報道を目にしたため驚いたことを記憶している。

また朝青龍の場合、引退直前場所に優勝を果たし、白鵬という強力なライバルが存在するも大鵬千代の富士の優勝記録更新を目指していた最中だったため余計に驚かされた。

まぁこの時は理由が理由のため仕方がないかという思いも強かったのだが。

貴乃花が引退した翌場所に朝青龍横綱昇進を果たした。

朝青龍が引退したときは白鵬がすでに年間86勝を達成するなど全盛期を迎えていた。

貴乃花朝青龍白鵬とそれぞれ直接的な引導を渡したとは言い難い。

貴乃花朝青龍に2戦2勝しており、7場所連続休場明け場所の平成14年秋場所の両者の死闘は語り継がれている。

そして白鵬朝青龍相手に7連勝するなど、力関係の逆転は見られていたが、要所で朝青龍も優勝を果たしていた。

そのため上記の通り、それぞれが直接的な引導を渡したとは言い難いが、それでもうまい具合に後を託せる後継者が存在していた。

しかし今回は違う。
白鵬は絶対的な強さを誇ったまま土俵を去り、そして後継者は存在しない。

確かに今場所横綱昇進を果たした照ノ富士は素晴らしい力量である。
しかし怪我と常に隣り合わせである。

晩年の白鵬は厳密に言えば63連勝を達成していた全盛期と比較すると、右四つの質、立ち合いの踏み込みなど細かい部分を見れば衰退はしていた。

しかし衰退しながらも結果として、現役力士は誰も白鵬に勝つことが出来なかった。

近年初優勝力士が目立っており、特に初場所においては6年連続にもなる。

白鵬横綱として初休場した平成27年秋場所以降、先場所までで36場所が経過しているが、そこから10名の力士が初優勝を果たした。

そしてこの内琴奨菊稀勢の里以外の8名は『白鵬不在による優勝』である。

結局初休場以降白鵬が皆勤して優勝を果たした力士は日馬富士鶴竜稀勢の里琴奨菊の4名だけである。

貴景勝、朝乃山、正代と日本出身力士の大関が誕生し、御嶽海はいまだ関脇に留まるが2回優勝を果たしている。

彼らは皆、白鵬不在の場所での優勝である。

そして朝乃山はついに白鵬から1度も白星を挙げずに終わった。
これに関してはお互いの事情があるため仕方のない部分もあるが。

第一人者を脅かす者が存在することなく、そして世代交代することもなく白鵬が土俵を去った。

歴代の第一人者は大鵬北の湖千代の富士貴乃花朝青龍白鵬と言えるだろう。

千代の富士を除けば皆21~22歳で横綱昇進を果たしている。

いまや21~22歳など平幕にいるだけで期待の若手と呼ばれるレベルである。

時の第一人者が現れる気配すらない。

白鵬はあまりにも化け物過ぎるが、今後20回優勝出来る力士が現れるのだろうか?

白鵬に引導を渡さず引退させてしまったことは本当に良かったのだろうか?

さすがに白鵬に戻ってきてほしいとまでは思わない。

『全勝優勝の翌場所に引退を表明した』
この美学は一生語り継がれるだろう。

白鵬引退。
強くて有名な力士が引退するという簡単な話ではない。

たぶんまた何かしら投稿しようと思う。