きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

388. 2021年秋場所中日を勝手に語る

大相撲秋場所も中日折り返し。

今場所初めて照ノ富士が危ないと思わせる相撲だった。

立ち合い玉鷲が左おっつけで横につき、右喉輪で攻め込む形を作った。

照ノ富士の上体も伸びていたが、喉輪を外して左を差して動きを止めることが出来たため、反撃に転じる事が出来た。

玉鷲としては考えた相撲であり、その他力士に対してならば間違いなく白星を掴んでいただろうが、今場所の照ノ富士は腰が重く、とにかく慌てることがない。

本日は危ない相撲ながらも結果として白星へ結びつける辺り、その他力士と格が違うことを証明しているかもしれない。

短い時間だがお互いの良さが出た素晴らしい一番だった。

照ノ富士と星の差2つの正代、御嶽海に明暗が分かれた。

正代は琴ノ若に敗れ3敗目。
照ノ富士との星の差3つとなり、絶望的な黒星である。

立ち合いの当たり、すぐに左を差したことは良かったが、琴ノ若にがっちり上手を引かれた状態であまりにも強引に前へ出すぎた。

琴ノ若としてはあの体勢になれば上手投げで振り回してくるのは間違いないだろう。

あそこで強引に前に出るのはもはや一か八かの賭けみたいなものである。

あそこで止まって再度形を作ることを考えるかどうかが正代にとって今後の課題である。
いずれにせよ痛手となる黒星である。

御嶽海は昨日と異なり、立ち合いしっかり踏み込み、圧力をかけてからの引きで関脇対決を制した。

昨日の対戦相手の逸ノ城と本日の明生とでは体格も相撲内容も全くもって異なるため、一概に比較は出来ないのだが、それでも立ち合いだけを見たら明らかに昨日と異なることがわかる。

本日のような相撲を15日間取り続けることが出来ないのが御嶽海という力士である。

角番大関貴景勝は大栄翔を下して星を五分に戻した。

決まり手こそ引き技だが、本日はしっかり当たり、圧力をかけた状態での引きであるため危なげなかった。

後半戦も厳しい土俵が続くだろうが、星を五分に戻したことはかなり大きいだろう。

昨日の一番もそうだが、良い意味で開き直り、押しに徹することが出来ているか。

本日から再出場を果たした豊昇龍が復帰早々白星を挙げた。

逸ノ城に上手を引かれて投げで振り回されたが、しっかりとついていくことが出来た。

さすがの足腰の良さといったところだが、欲を言えば逸ノ城に上手を許さない形を作ることが理想である。

また取り直し前の一番は豊昇龍が上手を引いて強引に投げる場面があった。

大型力士相手にあのような強引な相撲を取っては怪我に繋がる可能性もあるため、相撲内容の修正が必要だろう。

とりあえず再出場を果たしてすぐに白星を挙げたことが何よりか。

平幕下位に目を向けると、妙義龍が1敗を守った。

土俵際で千代ノ皇に上手を引かれたが、一度止まって再度左からおっつけて攻め切った。

元々実力者であり、一昔前は大関候補として上位でも活躍していた力士であるが、この力士は番付を落としても大勝するイメージがない。

実力者でありながら幕内での二桁勝利も7場所しかないため、この先12~13勝するイメージが沸かないが、ここまでの相撲内容は攻めにキレがあるためどうなるか。

その他遠藤の相撲の巧さが際立つ。
現役で1、2を争う相撲技術の高さだが、この地位ならば内容もさることながら星を挙げているのも当然と言えば当然か。

むしろ碧山に敗れた2敗目が痛手とも言える。
2場所前のように大勝出来るかどうか注目である。

明日の注目の割は
照ノ富士ー大栄翔』
この一番である。

ここ数場所、大栄翔の調子が下がっており、対戦成績も照ノ富士が3連勝中だが、本日の玉鷲戦を見ると大栄翔の一発に期待出来るものがある。

今場所の照ノ富士はとにかく冷静であるため、慌てさせることが難しいが、突っ張りで先手を取ってある程度後退させたらチャンスはあるだろう。

明日から後半戦へ突入する。
照ノ富士がこのまま全勝優勝してほしいという思いも強いのだが、誰が照ノ富士を止めるのかという点もやはり気になるところではある。