きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

382. 2021年秋場所2日目を勝手に語る

秋場所は2日目にして役力士の全勝が照ノ富士だけとなった。

その新横綱 照ノ富士は期待の若手豊昇龍を寄せ付けなかった。

それよりも豊昇龍の相撲内容が残念だった。

昨日も記載したが、中途半端な事はせず思い切りやってほしかったのだが、立ち合いやや右に動き、それが中途半端であった。

上手を狙うでもなく、あっさり照ノ富士十分の左上手を許す形となってしまった。

一旦は下手投げで残し、この辺り足腰の良さは十分伝わるが、残念ながら求めているのはそこではない。

やはり豊昇龍は現状身体能力を武器に白星を積み重ねてきているため、型を身に付けなければならないと思う良い機会になったかもしれない。

照ノ富士は磐石の内容である。
相手がどのように来ても冷静に対処したため、横綱相撲と言えるのではないだろうか。
現状は隙が見当たらない。

黒星発進となった両大関は明暗が分かれた。

正代は高安相手に我慢勝ちした。
得意のもろ差し、左差しを中々果たせない状態であったが、頭をつけて我慢しながら最後は攻め切る事ができた。

正直本日の相撲を見て『正代って頭を下げながら相撲を取ることが出来るんだ』と感心してしまった。

大関昇進を果たした頃から立ち合いの踏み込みで圧倒する内容が増えていたが、問題は立ち合いで圧倒できなかったときの対応であった。

本日の相撲のように辛抱できるのならばもっと白星も積み重ねていけると思うのだが。

最近の正代に足りないものは我慢、辛抱だったためこれがきっかけとなれば良いが。

一方高安は得意の持久戦に持ち込んだかに見えたが、正代の方が一枚上手だった。

というよりも正代に苦手意識を持っている様子である。
毎場所正代戦になると小さくまとまってしまう癖がある。

相四つであるが高安は右四つでも十分相撲を取ることが出来るため、右を覗かせたときそのまま右を深く差せば良いと思ったのだが、体を開いて別の展開を望んでいた。

どうにかして崩して攻めようとするのだがそれが果たせないといった状況なのか。

いずれにせよ連敗スタートとなり、優勝争いを考えると望み薄の展開である。

そして深刻なのが貴景勝である。

昨日もそうだが、立ち合いの当たりは弱く、押し込めないためすぐに引いてしまい墓穴を掘っている。

しかも本日は軽量の四つ相撲である霧馬山相手に一方的に押し出されてしまうのだから深刻過ぎる。

自分の相撲で白星を掴んで流れを掴みたいところだが、このまま序盤戦黒星先行となれば今場所はかなり苦戦を強いられる事になるだろう。

押し相撲が迷いを見せてしまってはその先は闇である。

両関脇はともに黒星。

御嶽海は立ち合い少しずれてしまったか。
遅れて立ってしまい、慌てて前に出て逆転を食ってしまった。

予想していた負け方とは異なる展開だったが、それでも良い相撲のあとあっさり負けてしまうのはいつも通りと言える。

明生は隆の勝の圧力に圧倒されてしまった。

ここ数場所力をつけている明生だが、地力では隆の勝の方がまだ上といったところか。

とはいえ隆の勝もムラのある力士である。
この力士にも期待を寄せているため、何とかきっかけを掴んでほしいところである。

平幕に目を向けると琴ノ若の相撲に驚かされた。

場所前展望でも記載したが、私自身そこまで期待していないのだが、本日は実力者大栄翔相手に完勝だった。

この一番も大栄翔が一方的に突き放して圧倒するかと思いきや、大栄翔の突きに全く下がらず、むしろおっつけて圧力をかけて圧倒した。

長身力士が窮屈なもろ差しを狙うよりも、このように身体を生かして前に出る相撲に徹した方が相撲も取りやすいだろう。

これで四つ相撲も完成すれば上位定着間違いなしだろうが、中々そうもいかないだろう。

とにもかくにも琴ノ若は今後も本日のような相撲を心掛けるべきだろう。

明日の注目の割は
照ノ富士ー隆の勝』
この一番である。

正直ここ数場所の両者の対戦、充実度を見ても照ノ富士俄然有利だとは思うが、本日隆の勝の相撲を見ると少しだけ期待出来るものがある。

両者右四つのため、隆の勝としては右を差しやすいだろうが、安易に差しては胸を合わされ勝ち目がないだろう。

まず立ち合いしっかり当たり、突き放して少しでも後退させてから右を差して走りたいところである。

とはいえここ数場所かつこの2日間の照ノ富士の相撲を見たらそのような展開に持ち込むことが困難だと思われるが。

2日目にして役力士の全勝が照ノ富士だけとなり、早くも照ノ富士に追い風が吹いているが、序盤戦で荒れることはあるだろうか…