きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

369. 2021年名古屋場所14日目を勝手に語る

ついにここまできた。

白鵬照ノ富士が初日から14連勝とし、明日いよいよ千秋楽全勝相星決戦が実現する。

まず先に土俵へ上がった照ノ富士から振り返るが、今場所最大の関門である高安戦。

立ち合いは前ミツ狙いではなく、頭から当たっていった。

過去にも高安戦で何度か見せているが、功を奏したことがないため、正直如何なものかと思った。

両者差し手争い、おっつけ合いの中、高安がジリジリと攻める形となり、そこから照ノ富士が少し叩いて体を開いた。

その後高安も僅かに引く場面があり、照ノ富士が攻めていき、最後は得意の左上手に手がかかり勝負あり。

やはり苦手力士ということもあり一筋縄ではいかなかったが、危ない場面は無かったと言ってもいいだろう。

常時前傾姿勢を保っており、膝もしっかり曲がっていた。

幕内復帰以降すでに3回の優勝を果たしているが、この3回の優勝の15日間ではどこかしらで膝に負担がかかっている場面があった。

しかし今場所はそれが一度も見られていないと言える。

今場所は本当に力強さと冷静さにより完璧な相撲である。

そしてそんな照ノ富士の相撲を14日間土俵下で見続けた白鵬が土俵へ上がる。

本日の内容に関しては率直に言えば『意味不明』であった。

仕切り線からだいぶ後ろの位置で仕切ったが、正代の立ち合いの圧力を警戒したのか。

それにしてもあんな立ち合いする必要があったのかどうか不明だし、その後の展開に関しても張り手を交える場面があったが、あれも張り手というよりは『ビンタ』だった。

『なにふり構わず』という言葉がぴったりな内容だったが、どんな形であれ白星に結びつける辺りがさすがである。

照ノ富士が14連勝とした中で、絶対に負けられないという思いがあっただろう。

9年ぶりの千秋楽全勝相星決戦が実現するわけだが、両者ともに場所前の焦点となる力士だった。

白鵬は進退を懸ける場所。
照ノ富士は綱取り場所。

両者ともにこれはクリアしたと言える中で対戦するわけだが、単純にどちらが強いのか注目である。

相撲内容の『強さ』という点では照ノ富士だろう。
左前ミツを引く早さ、力強さ、冷静さはもはや横綱レベルである。

しかし『経験値』『対応力』では白鵬が上だろう。

今場所はむしろ本来絶対的な型である右四つになる機会が圧倒的に少ない。

その中でも抜群の対応力、引き出しの多さを武器にここまでやってきた。

両者右四つ得意だが、がっぷりならば照ノ富士有利だろう。

長期戦の場合、どちらとも膝に不安を抱えているため予想が難しいところだが、重さを発揮して照ノ富士が有利か。

白鵬としては相手に上手を許さず自分十分の形を作りたいところだろう。

以前も記載したが、元々全盛期の白鵬は相四つ相手に絶対的な強さを発揮していた。

その背景に『廻しを切る技術』があるが、今場所はがっぷり四つになる場面もないため、それが見られる場面もない。

この大一番でかつての技術を発揮することが出来るかどうか。

私は『照ノ富士有利』と予想する一方で、場所前展望で『序盤戦無傷ならば白鵬優勝』と予想した。

そのため『白鵬優勝』と予想しておこう。

まだまだ色々予想出来るのだが、楽しみは明日に取っておこう。

第一人者が不死鳥のこどく復活するのか。
それとも地獄を見た男が栄光を掴むのか。

本当に楽しみである。

さて千秋楽全勝相星決戦ばかりに目がいってしまうが、千秋楽なので三賞予想もしておこう。

・敢闘賞:玉鷲琴ノ若
・殊勲賞:該当者なし
・技能賞:豊昇龍

殊勲賞は誰も2強に太刀打ち出来なかったため該当者なし。

敢闘賞は平幕下位で11勝と大勝している2名が受賞と予想。

玉鷲は幕内優勝を果たしたことのある実力者のため、条件付きの可能性もゼロではないが、連続出場の祝福も兼ねて無条件ではないだろうか。

技能賞は豊昇龍と予想するが、これも条件付きになる可能性が高い。

7勝7敗以外の条件付きの技能賞はいい加減考えてほしいと思うのだが、今場所の活躍を見たらとりあえず候補には挙がると思う。

私個人としては条件付きで逸ノ城の敢闘賞も良いと考えているが、おそらく候補外となるだろう。

平幕下位の11勝より上位の10勝の方が価値はあると思うが、ここ数年は同様の成績で上位の10勝が涙することが多い。

明日で千秋楽。
最高の結果で千秋楽を迎えることになったが、勝利の女神はどちらに微笑むか…