大相撲名古屋場所も明日より終盤戦を迎える。
優勝争いも佳境を迎えるが、ここまで綱取り照ノ富士は盤石の内容で土付かずの全勝である。
日に日に横綱昇進の期待が高まるため、終盤戦も注目である。
さてその照ノ富士だが、本日で過去に横綱へ昇進した力士しか達成していない記録を達成した。
それは『2場所連続初日から10連勝』である。
先日『中日勝ち越し』に関して記載したが、最高位大関では2場所連続初日から10連勝を達成した力士は存在しない。
照ノ富士は横綱へ昇進した力士しか達成していない記録を達成したということで、より一層綱取りへの期待が集まる。
ちなみに昭和33年以降横綱へ昇進した力士の記録は以下の通りである。
初日から10連勝連続場所数 |
期間(複数回ある力士は最多or最初の達成場所) |
備考 |
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若乃花(1) |
なし |
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なし |
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2場所 |
S39.3~S39.5 |
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4場所 |
S41.7~S42.1 |
他3場所連続1回 2場所連続3回 |
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なし |
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なし |
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3場所 |
S45.9~S46.1 |
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なし |
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なし |
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輪島 |
2場所 |
S48.9~S48.11 |
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2場所 |
S52.1~S52.3 |
他2場所連続1回 |
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若乃花(2) |
2場所 |
S53.11~S54.1 |
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なし |
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3場所 |
S63.7~S63.11 |
他2場所連続2回 |
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隆の里※ |
2場所 |
S58.7~S58.9 |
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双羽黒※ |
2場所 |
S61.5~S.61.7 |
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2場所 |
H1.1~H1.3 |
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2場所 |
H1.3~H1.5 |
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なし |
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曙 |
3場所 |
H5.5~H5.9 |
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貴乃花※ |
2場所 |
H6.9~H6.11 |
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若乃花(3)※ |
2場所 |
H6.7~H6.9 |
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2場所 |
H14.3.~H14.5 |
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4場所 |
H16.11~H17.5 |
他2場所連続2回 |
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6場所 |
H25.11~H26.9 |
他3場所連続1回 4場所連続1回 5場所連続1回 |
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日馬富士※ |
2場所 |
H24.7~H24.9 |
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2場所 |
H30.1~H30.3 |
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稀勢の里※ |
2場所 |
H28.3~H28.5 |
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※は大関在位時に達成した力士
『なし』は連続場所がなしという意味
調べていて面白かった、意外だったのが実力者でも2場所連続すら達成していない横綱が存在するということである。
初代若乃花、北の富士は優勝回数10回を数える名横綱であり、それぞれ『栃若時代』『北玉時代』と時代を築いた力士であるため意外であった。
また佐田の山に関しても大鵬と同じ時代でしのぎを削り、その大鵬のライバルと呼ばれた柏戸よりも優勝回数は上であるが、2場所連続初日から10連勝とは無縁だった。
そして最強横綱と称されることの多い北の湖、貴乃花も2場所連続に留まっている。北の湖は2回記録しているが、貴乃花に関しては大関時代(結果的に綱取りが絡む場所)に達成し、横綱昇進後は無縁の記録だった。
貴乃花は『13場所連続12勝以上』という白鵬に次ぐ記録を持っており、優勝回数も22回を数える大横綱であるため驚かされた。
しかもこの記録に関しては兄の若乃花の方が達成したのが早いということも意外であり、ライバル曙も3場所連続のため、兄やライバル負け(?)という結果に終わっている。
そしてここでも群を抜いているのが白鵬である。
複数回記録を何度も達成しているし、唯一5場所以上を達成している(しかも2回)。
ちなみに3場所以上は白鵬、大鵬、朝青龍、玉の海、千代の富士の5名である。いずれも一時代を築いた横綱であり、上記の通りここに北の湖と貴乃花の四股名がないのが意外である。
玉の海は現役中に亡くなったため、それがなければどれだけ記録が伸びていたことか。
話が逸れてしまったが、照ノ富士はすでに連覇も経験しており、横綱昇進における力量は十分だろう。
私自身、今場所は白鵬を下して全勝で決めてほしい気持ちもある。
はてさて…