きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

358. 2021年名古屋場所5日目を勝手に語る

本日で序盤戦終了の名古屋場所

序盤戦最終日に『白鵬逸ノ城』の注目の割が組まれた。

白鵬にとって序盤戦最大の関門と呼べる相手だと思っており、動きの中で白星を掴んでいる白鵬がどのようにして巨体を崩すのか注目だった。

全盛期の白鵬ならば左前ミツを引いて圧倒するのだが、現状の白鵬ならばそれが出来なくなってきているため、どのような策に転じるのか。

まず立ち合いは左前ミツを狙いにいった。
今場所初めて見せた立ち合いである。

しかし前ミツは引けず、逆に逸ノ城十分の左上手を許す形となってしまった。

逸ノ城が上手を引いた瞬間『あとは下手を引けば完全に逸ノ城』だと感じた。

しかしそれも束の間、白鵬が左を巻きかえ、さらには上手もすぐに切ってもろ差しの形を作り、早い攻めで寄り切った。

この一番を見て、やはりこの力士の力は底が見えないと感じた。

相撲技術は元より相撲勘、瞬時の判断、これに関しては現在の白鵬と比較しても現役力士は誰も及ばないだろう。

現状5日間だけを見るならば、照ノ富士の方が強さは感じるかもしれない。

しかし上記の能力とでもいうのか培ってきたものは白鵬の方が上である。

本日の逸ノ城も決して悪くなかった。
立ち合いは踏み込んでいるし、左上手も早かった。

本人としても『いける』という感覚はあっただろうが、それ以上に白鵬の勝負勘が凄すぎた。

本日の白鵬の一番は本当に素晴らしかった。
正直鳥肌が立ってしまった。

綱取り照ノ富士北勝富士を問題にせず序盤戦無傷とした。

北勝富士も差されないようにハズ押しで抵抗するも、照ノ富士が右腕を返し、さらには左で引っ張り込んで上体を起こし、最後は小手投げで仕留めた。

幕内へ復帰以降負けたことのない相手のため、自信を持っていただろうし、強さと余裕を感じさせる一番だった。

関脇に目を向けると御嶽海が不戦勝で4勝目。
初日に完敗したことを考えると序盤戦1敗は上出来だろう。

一方高安が今場所土俵上では初黒星となり、休場と合わせ序盤戦黒星先行となった。

本日は左を差しにいったが明生におっつけられ、その後も突っ張りで攻めるも圧力がなかった。

ここ2日間休場明けとは思えないほど動きが良かっただけに残念な黒星である。

今場所も二桁を挙げれば大関昇進への足固めと出来るだろうが、白鵬照ノ富士との対戦が残されているだけに序盤戦で早くも厳しい星勘定となった。

一方明生が新三役として土俵上で初めての白星。

ここまでの相撲も明生らしさは存分に発揮できていたため、この一番をきっかけにしてほしいところ。

大栄翔、隆の勝の両力士が今場所の初日を挙げた。

両力士ともに先場所から不振が続いており、この両力士が奮闘してくれたら優勝争いももっと盛り上がると思うのだが。

明日の注目の割は番狂わせという意味ではあまりないのだが、強いて挙げるならば
白鵬北勝富士』だろうか。

対戦成績は白鵬の8勝3敗(不戦敗1)であるが、対戦成績以上に白鵬が苦戦を強いられることが多い。

白鵬が雑な相撲を取ってくれたらチャンスはあると思うが、本日の白鵬の相撲を見ると隙は無くなってきたか。

とにもかくにも北勝富士としては白鵬に引かせる相撲を取りたいところだろう。

照ノ富士逸ノ城の割が組まれているが、この一番に関しては逸ノ城照ノ富士に勝てるイメージが全く沸かない。

白鵬に対してはどっしり構えて上手を引けばチャンスがあると感じるが、照ノ富士に対しては似たような体格で右四つの完成度は照ノ富士の方が遥かに上であるため、照ノ富士としてはお得意様の一人ではないだろうか。

明日から中盤戦へ突入する。
早くも全勝が白鵬照ノ富士の2人となり、どちらが先に黒星を喫するのか。

しばらくはそこが焦点となるだろう。

私は場所前の展望にて『序盤戦無傷ならば白鵬優勝』と予想した。
果たしてその通りになるのだろうか。