今場所最大の焦点である白鵬が初日から3連勝とした。
盤石とは言い難い内容だが、6場所連続休場明けの中、何だかんだで白星に結びつける辺りはさすがの一言である。
進退を懸ける力士の序盤戦は15日間の中で最も注目するべき点とも言える。
序盤戦で黒星を喫した時点ですぐに引退する力士もいれば、数日間相撲を取って引退する力士もいる。
逆に序盤戦で白星を積み重ねていけば、15日間皆勤して結果を残すことにもつながる。
昭和33年以降、横綱へ昇進した力士は28名である。
余談だが白鵬を除く27名がすでに引退しており、現役の横綱は白鵬のみとなっているわけだが、白鵬より後に横綱へ昇進した日馬富士、鶴竜、稀勢の里が先に引退する結果となっている。
そして引退した27名は引退場所においてどのような成績を残していたのか調べてみた。
引退場所初黒星の日 |
最終成績 |
備考 |
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若乃花1※ |
初日 |
0勝2敗 |
場所前に引退 |
朝潮※ |
初日 |
2勝5敗 |
場所前に引退 |
2日目 |
1勝3敗 |
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初日 |
3勝3敗 |
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2日目 |
2勝4敗 |
前場所まで幕内連覇 |
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玉の海※※ |
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場所前に急死 前場所12勝3敗 |
初日 |
0勝3敗 |
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琴櫻※ |
初日 |
0勝4敗 |
場所前に引退 |
輪島 |
2日目 |
1勝2敗 |
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初日 |
0勝3敗 |
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若乃花2 |
初日 |
2勝4敗 |
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初日 |
0勝3敗 |
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初日 |
1勝3敗 |
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初日 |
0勝2敗 |
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双羽黒※※ |
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場所前に廃業 前場所13勝2敗 |
北勝海※ |
初日 |
0勝3敗 |
場所前に引退 |
初日 |
4勝5敗 |
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初日 |
0勝4敗 |
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曙 |
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場所前引退 前場所全休 2場所前優勝 |
3日目(不戦敗) |
4勝4敗1休 |
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若乃花3 |
2日目 |
2勝4敗 |
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2日目 |
3勝5敗 |
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朝青龍※※ |
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場所前に引退 前場所優勝 |
初日 |
0勝3敗 |
前場所優勝 |
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鶴竜※ |
初日 |
0勝2敗 |
5場所連続休場中で場所中に引退。 成績は引退の4場所前の成績。 |
初日 |
0勝4敗 |
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最終成績は最後の不戦敗を含めての成績である。
※印は場所前に引退している力士であり、その力士は前場所の成績を記載した(鶴竜は4場所前の成績)。
※※印は急死、突如の廃業・引退などの力士であるため、成績は空欄とした。曙も今回はこの枠に入れることにした。
※※印のついた力士以外の成績を見てみると、全員が『3日目までに黒星を喫している』結果となっている。
実に17名が初日黒星、5名が2日目に黒星を喫しており、初日から2連勝とした力士は貴乃花だけである。
その貴乃花も2日目の相撲で負傷して翌日休場となり、再出場を果たすも場所中引退となった。
表を見てもわかる通り、序盤戦で引退した力士は18名である(出場していた日で算出しているため6日目不戦敗の力士も含む)。
如何に序盤戦が大切かを教えてくれる結果であるが、白鵬は進退を懸ける場所にて初日から3連勝とした。
過去の成績から考えると3連勝して引退した横綱は存在しないため、白鵬はこのまま今場所を乗り切ることが出来るかどうか。
それも明日、明後日の結果次第で変わるかもしれない。
とにかく序盤戦を落とさないことが重要だろう。
まだ場所は12日間も残されている。
今場所最大の焦点である白鵬だが結果や如何に…