本日より終盤戦へ突入した大相撲夏場所。
優勝争いに興味が薄れている中、まさかの展開へと陥った。
照ノ富士の黒星。
しかもまさかまさかの反則負け。
以前から何度か記載している通り全勝でいくのは難しいと考えていたが、その一方で誰に負けるのかといった疑問もあった。
その相手が妙義龍になるとは全く予想していなかった。
昨日星の挙がっていない妙義龍と割を組むことを否定したが、妙義龍に謝らなければならない。
とはいえ妙義龍自身の力量で勝ったとは言い難いのだが。
相撲内容を振り返ると、照ノ富士は左四つの形から妙義龍に右を巻きかえられ、もろ差しを許した。
しかしそれでも慌てず、左小手投げで冷静に捌いたように感じたが、髷に手がかかる形となってしまった。
元を辿ればもろ差しを許したことが膝への負担も考えたとき問題だったかもしれないが、とはいえある意味では照ノ富士の形であり、このような形での黒星は驚きを隠せない。
予てより『1つ負けたら流れが変わる』と記載していたが、展開は大きく変化したと言える。
星の差1つで照ノ富士が単独トップは変わらずだが、何より貴景勝に自力優勝の可能性が生まれてきた。
たらればもいいところだが、7日目高安の取りこぼし、御嶽海の連敗、そして何より9日目貴景勝の取りこぼしがかなり痛手である(まぁ高安の場合仮に勝っていても3敗と厳しいが)。
そしてこうなると相撲巧者遠藤の存在も不気味になってくる。
その中明日の照ノ富士の対戦相手は阿武咲である。
照ノ富士としては相撲に勝って勝負に負けたため、精神面にどのような影響を及ぼすか。
そしてその翌日に苦手としている阿武咲戦である。
先場所も阿武咲は上位で大敗を喫したが、その中でも照ノ富士から白星を挙げている。
立ち合い下手に抱え込みにいけば一気に持っていかれる可能性が高い。
照ノ富士としてはとにかく切り替えて集中していくことだろう。
遠藤で良かったのではという思いもあり、意外と言えば意外だが、まぁそこを当ててきたかという理解もある。
問題は遠藤の対戦相手が琴恵光という点である。
琴恵光も星が挙がっていないわけではないが、御嶽海、若隆景など上位で成績を残している力士を当てれば良いものを。
逸ノ城が上位と組まれている分、余計違和感がある。
まぁこれに関しては深く突っ込まずにいようか。
話が逸れたが、貴景勝はしっかり下から押し上げて相手を引かせ、そこに乗じて出ていけば問題ないと思うが、逸ノ城が踏み込み良く圧力をかけてきた場合注意が必要である。
その場合、慌てて攻め返すと叩きを食う可能性が高いため、とにかく慌てないことだろう。
本日貴景勝の内容を振り返っていなかったが、高安相手に磐石の内容だった。
立ち合いの当たりも良く、高安が突っ張ってきても下から押し上げて圧倒した。
照ノ富士が敗れ、自力優勝の芽が出てきた今、ここで負けるわけにはいかない。
終盤戦へ突入し、いよいよ場所が動き出した。
とはいえ、俄然照ノ富士が有利なことに変わりはない。
明日で結局照ノ富士だけが勝ち、後続が全員後退することだけは避けてもらいたいが…